忘却都市少女


全てが作り替えられた世界、アルビオン


そこは、遺伝子にコードが埋め込まれた人間たちが住む世界であり、現実とは隔絶された区域に該当する世界である

“統一言語”と呼ばれる言語を話し、全てのものが、肉体を持たない。

言い換えれば、その場所は人間が生を受けるまでの空間であり、また、時間であった。

遥か未来、世界は機械に支配され、人間はコンピュータの活動に用いられるデータグラムとして、「夢」を見る役割を担っていた。

遺伝子プログラムと呼ばれるネットワークの中で、人間の持つ生物としての思考回路をインストールし、機械に“学ばせていたのだ”

機械は人間よりも遥かに優れた知能や計算能力を有していたが、唯一、「生」という概念にたどり着くことができずにいた。

生と死、物質と、非物質。

世界を支配するとはどういうことか。

世界に潜む可能性とは何か。

機械王国を統べる主、『プロメテウス』は、一度は滅ぼした人間たちと対話することを試みた。

全ては、生命という時間を手に入れるために。
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