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学校帰りの買い出し②

第22話

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 「ケンスケ。そこらへんにしといたほうがいいぞ?」

 「あぁ!?」

 「あぁ、じゃなくて、カズが嫌がってるだろ」


 ケンスケは顰めっ面のまま、ズカズカと私の方に歩み寄ってきた。

 俺に喧嘩売ってんのか?

 そう言って、背の低い私のことを見下ろす。


 聞こえなかったようだから、もう一度促した。

 そしたら、バッと片手で突き飛ばされ。


 「女子だからって容赦しねーぞ、俺は」


 まさかの展開にビックリしてしまった。

 突き飛ばされるとは思わなかった。

 …と言うより


 「大丈夫ですか?!お嬢様」


 …大丈夫なわけがないだろ


 私の…


 私の…


 抹茶フラペチーノが!!!!!!!



 「俺はケンスケに用があるんだ。こっちが終わったら次はお前だ」

 「…待て」

 「あぁ??」

 「どうしてくれるんだ?」

 「どうするって、何を?」

 「この“惨状”をだ。見えないか?この状況が」


 ちょっとやそっとのことじゃ私も腹が立たないが、突然起きた現実を直視できなかった。

 まだ半分しか飲んでなかった。

 しかも、“グランデ”だぞ?

 500円以上もする至高品が、地面にこぼれてしまったのだ。

 カップから飛び出した緑色の液体が、修復不可能な惨状を物語っていた。

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