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学校帰りの買い出し②

第18話

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 カズは泣き虫だった。


 喧嘩は弱いし、虫も殺せないようなやつだ。


 見ているとイライラする。


 「男の子」ならもっとシャキッとしろよと言いたくなる。


 肌は白いし、運動不足でガリガリ。


 だからあの時、同級生にいじめられてたんでしょ?



 「こんなところにいたのか、カズ!」


 公園でカズと口論になっている最中、後ろから声が聞こえてきた。


 振り向くと3人組の男子。


 その「3人」のことを、私は知っていた。

 

 学校でも有名なジャイアンもどき、原田ケンスケと、取り巻き2人。


 クラスは違ったが、彼らの活躍はよく耳にしていた。


 3年生のくせに、最上級生の男子にまで喧嘩をふっかけるような連中だったから。


 「ケ、ケンスケくん…」


 情けない声が聞こえたと思ったら、突然ビクッとしたようにその場に立ち上がり、肩身が狭そうにもじもじし出した。


 「大丈夫か?」


 そう言いたい気もしたが、イマイチ状況が分からなかった。


 ケンスケたちはカズを探していたようだが、カズはそんな気がないようにも見えた。


 というより、ケンスケたちの登場に驚いているようだった。
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