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学校帰りの買い出し①

第6話

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 そんなことはお構いなしにと、黒板の上に白い文字がズラズラ走り書きされ、

 「それでは次に」

 と授業が進む。

 慌ててノートにテスト範囲の要点を書く。

 人間が猿から進化したのには、いくつかの仮説があり…

 とかなんとか。

 ケンシン、ちょっと待ちなさい!!!!


 「あの、すいません、ケン…、いや、先生。類人猿と中新世類人猿って、なにが具体的に違うんですか?」


 なぜ、こんなことを勉強しなければいけないのか。

 鞄の中に忍び込ませているカエルを呼んで、チョコレート味のカロリーメイトを取ってもらう。

 お腹が空いて仕方がないのだ。

 昼食を取ったばかりとは言え、したくもないことを1日中するのは骨が折れる。

 6限目は「数学」らしい。

 計算が苦手な私にとって、この上なく苦痛な時間が始まるともなれば、甘いものを食べずにはいられない。
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