雨上がりに僕らは駆けていく Part2

平木明日香

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毒キノコでも食った?

第391話

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 「行くん?」

 「は?」

 「…いや、その、デートに」


 何言ってんの?

 行かない理由はないでしょ。

 ってかまだ諦めてないわけ?

 そんな目でこっちを見たって無理無理。

 あんたとはもう祭りには行かない。

 奢ってくれるって言うんなら少しは考えるけど?


 「好きなん?」

 「へ?」

 「マコトのこと」


 おいおい

 急にどうした。

 今日はヒステリックバージョンですか??

 最近亮平の情緒が不安定すぎてバリエーションが豊富だから、区別できるように色分けしてる。

 昨日はのんびりバージョンだったよね?

 昨日ってか一昨日もか。

 がちで変なもの食べたよね?

 一回病院行っとく?

 緊急外来ならすぐに見てくれるよ?


 「なんでそんなこと聞くん?」

 「嬉しそうにしてるから」


 嬉しそうにしてたらなんだよ。

 別にいいだろ。

 どんな風に思ってようが。

 好きとか嫌いとかじゃなくて、単純に嬉しいって話だよ。

 あんたデートに誘われたことある?

 あ、無いよね。

 ごめんごめん。


 「まだなんも言っとらんけど?」

 「聞くまでもなかったわ」

 「どんなヤツなん?」

 「誰が?」

 「マコト」


 いや、あんた普通に話してるじゃん。

 教室で。

 仲良くなかったっけ?

 ってかそんなことはどうでもよくて!


 「鬱陶しいで?」

 「へーへー」

 「先越されて悔しいのはわかるが、元々生まれ持ったものが違うんや。あんたと私とじゃ」

 「は?」

 「さ・い・の・う。お分かり?」

 「わからん」


 とっととスーパーに行くぞ。

 カゴの中空っぽにしといてよ?

 カバンは背中に背負え!

 重いものはあんたのカゴ。

 軽いものは私のカゴ。

 ってことでレッツゴー!
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