雨上がりに僕らは駆けていく Part2

平木明日香

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毒キノコでも食った?

第388話

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 「…お前と一緒に行きたいんや」


 …は?

 何だって…?

 「お前」と?

 私とってこと??


 「そうや」

 「なんで??」

 「なんで…って」


 急に何を言い出すのかと思ったら…

 なんであんたと一緒に行かなきゃなんないんだよ。

 あ、さては私を使おうとしてるな?

 去年騙されたんだよな。

 屋台が並ぶからって、列の中に立たされたんだ。

 自分は別のとこに行って欲しいものを買ってた。

 あの時は咲織がいたからまだ良かったが、いなかったらあんたの買ってたやつ全部捨ててたよ。

 今年は騙されないからな。



 「そんなんちゃうって」

 「他に私と行く理由がないやろ」

 「去年の俺が何しとったんか知らんけど、単純に花火が見たいだけや」

 「余計わけわからんわ」

 「わかるやろ?そのままの意味や」

 「騙されんからな?それに今年は、先約がおる」

 「は?」

 「聞いて驚くなかれ、私にも春が来た!」

 「…は、春?」

 「デートに誘われたんや。「デート」に」

 「デートォ!?」

 「先越してすまんな?ま、あんたには一生無理かもしれんが」


 「デート」と呼んでいいのかどうかはさておいて、誘われたのは間違いない。

 あぁ、楽しみだなぁ

 去年は誰かのせいで散々だったが、今年は一味違うぞぉ~

 邪魔したらぶっ殺すからな!

 それは先に言っとくわ。

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