雨上がりに僕らは駆けていく Part2

平木明日香

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ここは…?

第130話

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 まじでアイツどこに行ったんだよ

 状況についていけない。

 突然デコピンはされるわ、女は行方をくらますわ。

 女子高生は、「ほな、バッティングセンターな」と言い、電車のドアの前に立った。


 どちら様だよ

 …本当に分からん

 てかなんで急に話しかけてきた!?

 このご時世、初対面の人間に話しかけるのが流行ってんのか??

 …いや、そんなわけが


 プシューーーー


「三ノ宮です。西宮には向かい側4番線の電車が先に着きます。ご利用のお客さまはお乗り換えください。この電車は18時15分発です。発車まで、しばらくお待ちください。」


 駅に着いて、女子高生は俺より先に降りた。

 俺も降りなきゃと思い降りたが、左右を見渡しても、ホームに流れている人混みの中に、女の姿はない。

 まさかまだ電車に残ってるとか?

 でも切符は三ノ宮までなんだし、降りないとまずいだろ

 4両編成の車内を外から見渡しながら、端から端まで探してみた。

 …でも、見た感じいない

 降りた形跡もなかったんだが…、はて?


 「おい!なにしとんや!」


 当たり前のように呼ばれているが、なぜかはわからない。

 無視していると、制服の袖を掴まれた。

 ホームの通路の上で、わけもわからずに彷徨っている俺の足を、力ずくで止めるように。
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