雨上がりに僕らは駆けていく Part2

平木明日香

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というわけで

第101話

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 「現実的に考えて厳しいやろ。もっと身近な目標を掲げんと」

 「あんなぁ、時間は限られとんやで!?モタモタしとったら、一瞬で高校生活なんて終わるんや」


 俺たちは別に、野球に全てを捧げてるわけじゃない。

 勉強だってしなきゃいけないし、遊べる時は思いっきり遊びたい。

 「甲子園」なんて“ガラ”じゃない。

 言い方は悪いかもしれないけど。


 俺たちはいつも通り練習を始めた。

 横から色々文句を言ってくるが、聞く耳を持たなかった。

 バカバカしい。

 心の中を占めていたのはそんな感情だ。

 だってその通りだったから。


 素っ気ない態度を取る俺たちに、女はしつこく詰め寄った。


 「ほんなら、2人のマネージャー入りはなかったことにする」


 ふーん。

 それで?

 誰が、そんなくだらないことに心が揺らぐと…


 「それは嫌や!!(一同)」


 …って、ええ!?

 お前ら!?


 「それなら、真面目に甲子園目指すって約束する?」

 「するする!」

 「…あのな」


 お前らわかってる?

 甲子園を目指すってのがどれだけバカげてるか

 難しいとかってレベルじゃないんだぞ!?

 東大の合格率より難しいんだぞ??

 …って、全然俺の話聞いてねぇ


 「あのバカはほっといて、本格的にあんたらの野球をうまくしたる。任しとき!」

 「え、でも、どうやって?」

 「まずは守備からや。ノックしたるから、各ポジションについて」
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