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というわけで
第96話
しおりを挟む「ってか、大丈夫なん?」
「なにが?」
「…いや、ほら、この前力を使いすぎたとかで寝込んだやん?」
「ああ」
「めっちゃ力使っとるみたいやけど」
心配になった。
また、急に倒れ込むんじゃないかと思い。
ただ、その心配はいらないそうだった。
この前みたいに長時間時間を止めたり、自分以外の誰かをその「中」に介入させたりしない限りは、体力がそこまで急激に減ることはないらしい。
「中」っていうのはつまり、時間を止めている“間”。
正直よくはわからない。
でも、女が言ってるように見た感じとくにしんどそうな様子もないから、大丈夫なんだろう。
仮に力を使い過ぎても、“寝れば大丈夫”らしいし。
野球部には、新しいマネージャーが2人入った。
前に言ってた通り、隣のクラスの響ちゃんに、D組の木下さん。
2人とも元々部活に入ってたはずだけど、どうやって勧誘したんだろうか?
何にしても、皆大喜びだった。
マネージャーが入るなんて、夢にも思わなかったからだ。
ちなみに女はマネージャーとしてではなく、メンバーとして入るらしい。
だけど、高校野球のルール的に、選手として公式戦には出れない。
それはわかってるみたいだったが、選手として入りたいと言ってきた。
あと、チームの“特別顧問”としても。
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