雨上がりに僕らは駆けていく Part2

平木明日香

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というわけで

第91話

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 「シャキッとせえよ」

 「は!?ふざけんな!」

 「バカなあんたには説明できんから、わざわざ力を使ったのに」

 「誰がバカや。そもそもそれ何!?」

 「ん?何が?」

 「力や、「力」!漫画のキャラクターやあるまいし…」

 「カッコええやろ?」

 「…何言うとんねん」


 カッコいいとか、そういうことじゃない。

 わかるだろ?

 俺の言いたいこと。


 …もしかして、伝わってない??

 いやそんな、まさかね


 「私は他の人間とは違うんや」

 「普通の人間にしか見えんけど…」

 「見た目の問題ちゃうわ!」

 「ほんなら、どういう問題?」

 「…そうやなぁ。なんか適当に数字言ってみ?」

 「……は?」

 「数字や数字!」

 「…………数字?9」

 「そんな小さい数字やのうて、もっとでかく」

 「56」

 「もっともっと」

 「はぁ?9999」

 「÷8732は?」


 え、いや、分からん。

 すると女は、間髪入れずに言った。


 「1.14509848832…」


 耳を疑った。

 急に呪文を唱え始めたから。

 何を言い出すんだと突っ込んだら、「答え」だと言った。

 …その、つまり、暗算の。


 「暗…算!?」

 「どや。すごいやろ?」

 「つーか、答えわからんし…」

 「調べてみぃや!」


 運転してるからわからないんだけど…

 なんで急に暗算しだした?

 怖いんだが
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