雨上がりに僕らは駆けていく Part2

平木明日香

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嘘だろ!?

第72話

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 キーンコーンカーンコーン




 次の日の放課後だ。

 女は俺の目の前を歩き、海まで行こうと言ってきた。

 コイツはきっと、「海」が好きなんだろうと思った。

 この前のこともそうだし、コイツのラインのプロフ画面は海だ。

 瀬戸内海のブルー。

 ラインなんて交換するつもりはなかったが、なぜか強制的にフレンドにさせられてしまった。

 やり取りをする予定はない。

 一方的にメッセージが送られてくるけれども。


 「あんたに見せたいものがある」


 女はそう言うんだ。

 相変わらず、颯爽と歩きながら。


 この日、予報では雨だった。

 朝起きてから雲行きが怪しくて、ゴロゴロと空が鳴っているのを、午後になってから耳にした。

 まだ、雨粒は落ちてきていない。

 けれど時間の問題だろう。

 もうすぐ雨が降る。

 それなのに、薄暗い空の下で、女は歩みを止めなかった。

 傘も持たず、後ろを振り向きもせず。
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