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やかましい
第52話
しおりを挟む俺が通ってるこの須磨浦高校は、全校生徒が300人前後とそれほど大きくない学校だ。
元々女子校で、2年前から共学に変わったばかりだから、3年生は全員女子っていう。
普通科の中に特進アドバンスコース・特進看護医療コース・キャリア進学コース・幼児教育コース・介護福祉士コース
とあるが、2012年度から、『特別進学チャレンジコース』が新設した。
俺はそこに在籍してる。
学校はほとんど海沿いに位置していて、屋上からは目と鼻の先だ。
景色だけで言えば神戸一かもしれない。
と言っても、俺はあんまり海が好きじゃないが。
元々野球の推薦で県外からも声がかかっていたが、この高校に選んだのは、家から近いっていうのが一番だった。
中学の友達も入るっていうし、何より公立に落ちたのが痛かった。
基本的にはいつも歩いてきてる。
あの女のせいで今日は自転車で来たが、帰りの坂道が大変なんだ。
丘の上に家があるから、行きは良いけど帰りがしんどい。
徒歩だったらバスで帰れるし、色々自由が利く。
校舎の裏はすぐ駅だし、元町の方に遊びに行くときも、利便性がすごく良い。
オープンスクールでこの場所を訪れた時、超美人な茶道部の先輩に、健太と一緒に案内されたっけ?
今はもうその先輩はいないが、おそらく、その影響もあっただろう。
どんな華やかな高校生活が始まるんだろうと、胸を膨らませていた。
まあ、男だったらそうなってしまうのも仕方ない
まじで、…めちゃくちゃ美人だったからな
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