171 / 222
霊術院出のエリート
第170話
しおりを挟む「「断層」の解析もしているところだ。つまり、お前たちの仕事はもう何も無い」
「断層の解析??それ、調査隊の管轄なんじゃない?」
「臨機応変という言葉を知らないのか?あの断層を見てみろ。調査隊の周りくどいやり方に従っていたら、裂け目がさらに広がる可能性もある」
「で、その「解析」とやらは進んでいるのか?」
「…誰かと思えば、ウチのメンバーに負けたやつじゃないか。弱者が口を挟まないでくれるか?」
「なんだと!?」
感情を露わにする坂本。
彼は先日バトルフェスティバルで、「名古屋ジェッツ」のメンバーである“京極蓮太郎“に負けていた。
互いに炎属性での戦いだったが、緻密な計算と戦略を好む坂本に対し、相手はこれといった「型」の無い自由奔放な戦い方で坂本を翻弄し続けた。
魔力の差はそこまでなかったにしろ、相性としては「最悪」だった。
とくに、坂本側からすれば。
「一度勝ったくらいでいい気になるなよ?あれは単純に選択をミスって…」
「戦場では、その選択のミスが命取りになる。「戦い」に次はない。夜月。ちゃんと教育しておいた方がいいぞ?」
「まあ、私も失格で負けたしね。えへへ」
「ヨル。あんなヤツの話に耳を傾けるな。恐らくアイツらは協力しないだろう。独自に調査しているというなら、勝手にさせておけばいい」
「お前たちの仕事はもう無いと言っているんだが?」
「仕事があるか無いかはお前が決めることじゃない。上からの伝達があればそうするさ。それまでは行動させてもらう」
「好きにしろ。だが、邪魔をするんじゃないぞ?」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
4
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる