COLOR CONTACT 〜『堕天使』と呼ばれた最強の悪魔の血を引く女子高生は、平凡な日常を取り戻したい〜【1巻】

まだ、未成年なんですが？

第１６３話

　悪魔の…製造！？

　寝耳に水だった。

　悪魔って製造できるもんなの？？

　っていうか、なんでそんなことを…？


　「理解できたら苦労しないよ。犯罪者ってのはそんなもんでしょ？」

　「そうかなぁ…」

　「実は、「人間」にも人気なんだって。悪魔の“製造”は。製造は主に人間の体を介して行われる。人間を辞めたいって人が、悪魔になるっていうこともザラにある」

　「ええ！？」

　「驚いた？ただ、そんな簡単な話じゃないよ？誰でも簡単に悪魔になれるってわけじゃない。失敗すれば、苦しみながら死んでいくだけ。それこそ、磔にされて焼かれるみたいな」

　「こわ」

　「世の中には社会に馴染めない人もいるんだよ。それでも、一度悪魔になってしまったらもう戻れない。転生もできない。生きながら死ぬっていう感じ？まあ、それは天使も同じか…」


　人間から悪魔になるには、いくつか方法があるらしい。

　その中でももっともポピュラーなのが、『ブラック・ボックス』と呼ばれる、エーテル粒子を高濃度に圧縮したカプセル(化学物質)を体内に取り入れること。

　人間をある特殊な装置に入れて仮死状態にし、ブラック・ストリーム内の空間とドッキングする。

　製造の過程で体はドロドロに溶けてしまうんだけど、その「ブラック・ボックス」の中に個人の情報が保存されるんだって。

　理屈はよくわからないが、怖い話だなと思った。

　自分から悪魔になりたい人なんているんだ…

　いや、悪魔がなんなのかもよくわからないけどさ？

　天使にとっての抹殺対象だよ？

　絶対なりたくないよ…そんなの…