COLOR CONTACT 〜『堕天使』と呼ばれた最強の悪魔の血を引く女子高生は、平凡な日常を取り戻したい〜【1巻】

まだ、未成年なんですが？

第１４１話

　「まあ、神なんてものが存在するかどうかは、実際怪しいけどね」

　「そうなんですか？」

　「冥府に行ける天使は限られてる。第一位の天使ですら行ったことがないらしいよ？まあ、“一部”は知らないけど」

　「誰でも行けるわけじゃないんですか？」

　「「許可証」が必要みたいなんだ。限られた人しか行けないってやつ」

　「ふーん」


　神さま…か。

　天界では、「神」は『象徴』として取り扱われていた。

　それって人間界でも同じだよね？

　ただ、地上とは決定的に違うことが一つだけあった。

　それは「信仰」が、天界には存在しないということだ。

　「神」は象徴にしか過ぎず、物質的な対象にしか見なされていない。

　天使にとっての神は、世界の均衡を保つための歯車にすぎない。

　パソコンで言うと、マザーボードとかCPUみたいなのがそうだ。

　時計を動かす「電池」。

　そう言ったほうがいいのかな？

　詳しくはよくわかってない。

　資料を見ただけだから。