COLOR CONTACT 〜『堕天使』と呼ばれた最強の悪魔の血を引く女子高生は、平凡な日常を取り戻したい〜【1巻】

まだ、未成年なんですが？

第１３８話

　この前のフェスティバルで、真琴先輩と会場で再会した。

　感動の再会だった。

　下界の修行を言い渡される前以来だった。

　真琴先輩自体は試合はなかったんだけど、その日に『情熱チキン※真琴先輩のチーム』のメンバーの1人が試合で、観戦に来てたんだ。

　再会するなり盛大にハグした。

　数ヶ月ぶりの再会だったから。


　「お！ヤッホー！」

　「お待たせしました！！」


　先輩と待ち合わせたのは駅近にあるインドカレー屋だ。

　先輩に誘われてこの前行ったんだけど、めちゃくちゃ美味しくて…

　味が忘れられなかったから、今日もここに来たいってメッセージを打った。

　そしたら快く引き受けてくれた。


　「…あ、お久しぶり」

　「お久しぶりです！」


　待ち合わせ場所にいたのは真琴先輩と、もう1人。

　情熱チキンのメンバーの「深雪さん」だ。


　「じゃ、合流したことだし、入ろ入ろ！」


　真琴先輩と会ってる理由。

　それは遊ぶためじゃなくて、“トレーニング”をするため。

　平たく言うと、情熱チキンに擬似入隊してるって感じかな？

　夏木先輩を差し置いてなんだけど、ストークスは個人で動くことが多くて、先輩に至っては業務ほったらかしで家で寝転んでることが多いから、真面目に仕事してる真琴先輩の所にお願いしたんだ。

　私もいずれどこかのチームに所属して、天使の仕事を全うしなければならない。

　そのためには経験を積んどかなきゃって思って、お願いさせてもらった。

　情熱チキンのチームランクはCで、中川区の中でトップクラスの成績を収めてる。

　経験を積むのに情熱チキンほど適した場所はなかった。

　メンバーはみんな個性的だけど、優しいし強い。

　頼れる先輩方なんだ。

　困ったことがあったら、手取り足取り教えてくれて。