COLOR CONTACT 〜『堕天使』と呼ばれた最強の悪魔の血を引く女子高生は、平凡な日常を取り戻したい〜【1巻】

バトルフェスティバル 地区予選編②

第７６話

　「ふう。相変わらず速いね。リン姉」


　…ゲッ！

　リオン君！！？

　まさか追いついた？？？

　誰かと思っちゃった…


　「観戦しに来たのかよ？暇人だな」

　「人のこと言えんの？」

　「私はまだ試合までに時間があったし」



　こうして見ると本当に小学生にしか見えない。

　ランドセルを背負わせたらすごく似合うだろうなぁ

　肌もモチモチしてる。

　触らないとわからないだろうけど、絶対そう。



　「何？」

　「…あ、いや」

　「この人は？」

　「話してなかったっけ？私ん家で今居候してる新人」

　「ふーん」


　初めましてサユリと言います。

　以後、お見知り置きを。


　「何時から？」

　「あと30分くらい」

　「相手はBLITZ(ブリッツ)のキャプテンか」


　ウォーミングアップしてる白髪の天使が、相手陣営の場所にいた。

　白髪って言っても年老いてるわけじゃない。

　ぶかぶかのカーゴパンツに、奇抜な形のサングラス。

　逆立てた髪の毛は、遠目からだとパイナップルの頭みたいに見えた。

　あそこまでツンツンじゃないけど、大分陽気だね。

　雰囲気が。