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運命の交差点
第167話
しおりを挟む「どしたんや…、これ」
「えっと…、事故に遭って、…それで」
「大怪我やんけ…」
「…でもッ、命に別条はないんやで??今は安静にしとるっていうか…」
「…なんでそんなもんつけとん…?」
「そんなもん」っていうのは、心肺維持装置のことだった。
最初はなんのことかと思ったが、キーちゃんはその機械のことを知っていた。
なんのために使われるのか、どういう目的で使うのか。
だから、聞いてきた。
なんで亮平にそれがついているのか。
「せやから、怪我してしもて…」
「ただの怪我でこんなことにならんやろ…?そんなすごい事故やったん…?」
「高速道路やったし…」
「高速道路!?」
これまでの経緯を説明した。
でも、途中でわけわかんなくなった。
気がついたら喋れなくなった。
目から何かが落ちてくる。
「…落ち着け楓…!それで、目ぇ覚まさんのか…?」
「…うん」
…目を覚さないんだ。
キーちゃん…
何度も話しかけたんだよ?
いい加減起きろって。
もうすぐ日が暮れるし、雨が降ってきた。
早く起きて帰ろうって、呼びかけた。
でも返事がないんだ
…どうすればいい?
どうやったら、目を覚ますの…?
手は温かい。
眠っている顔は、嘘みたいに穏やかで…
名前を呼べば、すぐ起き上がってきそうなのに
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