722 / 761
722アニス1
しおりを挟む「この状況で、そんな質問しても意味が無いよ。大気よ振るえ、我が刃となりて敵を滅ぼせ、エアスラッシュ」
アニスが風魔法で攻撃を仕掛けて来るのを、シールドを張って防ぐ。
それと同時にギリス教の人間が攻めてきた。
「お前が毒魔人かよ。ガキが神殿を毒で汚しやがって。神殿でやられた借りは返してやる。」
「本当にこんな子供が私達の聖地を汚したとは・・・」
ギリス教の男が剣を振るって迫ってくる。合わせて後ろからファイヤーランスが放たれた。
「こいつ等の相手は頼む。2人はサリナお姉さんとポトリ教授の護衛を。」
俺はフードを被った2人に護衛を頼むと、大量のレイアローを打ち込んだ。
一瞬出来た隙に姿を消してエアウォークでアニスの所へ駆け抜ける。
もし、ナターシャの呪いを受けて操られているのなら・・・
「アニス、目を覚ませ。」
アニスに向けて闇の魔力を放ち、魔法をジャミングして呪いを断つ。
しかし、アニスは再び風魔法で俺を攻撃してくる。
「もしかして、僕が呪いでも掛けられていると思っているの?
拓って、こんな状態になっても現実を理解できていないんだね。
これだけの力を持っているのに、何で実験体の肩を持つのか僕には理解できないよ。」
俺はダークバインドでアニスを抑え込もうとしたが、アニスの周りに強力な風の壁が発生し全てを打ち砕く。
今までとは違う強力なアニスの魔法。もしかして力を隠していた?
一度距離を取り、柱状のロックウォールでアニスを攻撃。
岩の柱は風の壁を貫きアニスに直撃する。
「やっぱり凄いね。僕じゃ全く歯が立たないや。」
アニスが口から血を吐き出すと、ペンダントにしている銀の笛を口に咥える。
俺は嫌な感じがし、そのペンダントに向けてレイアローを放つが、風の壁で防がれてしまう。
「どうしたヤマト。」
『にゃんだ、これは・・・頭が・・・頭が・・・』
ヤマトが地面でのた打ち回ると、いきなり俺に向けてエアカッターを放ってきた。
「止めろ。どうしたんだ。」
俺が叫んでも、ヤマトの攻撃は続く。攻撃を避けながら闇の魔力でヤマトを囲んでみたが効果が無い。
笛、ヤマト・・・
「浩司、アニスの笛を狙え。」
俺がシールドを張ってアニスの風の壁に穴を開けると、浩司が放ったフレイムアローが笛に直撃しアニスが後ろへと吹っ飛ばされる。
『どういう事じゃ?ヤマトに一体何が起きたんじゃ?』
「音だよ。人間には聞こえない高い音を出して魔獣を操っていたんだ。ヤマト、戻ってこい。」
しかし、ヤマトからの攻撃が止むことは無かった。
「僕の洗脳がそう簡単に溶ける訳無いだろ。」
ゆっくりと立ち上がるアニス。
「もう止めるんだ、アニス。これ以上、何もするんじゃない。」
「もう遅いよ。僕は君等を殺す。」
アニスの胸には禍々しい短剣が刺さっていた。
拓が止める間もなく、アニスの体が巨大化し緑のハイオーガに変身する。
アニスだった緑のハイオーガだけでも大変だというのに、そこにヤマトの攻撃が加わる。
せめてもの救いは、ヤマトが連携を取らず今まで培ってきた技術も使わずに攻撃を仕掛けてくる事だろうか。
もし、ヤマトが闇魔法を使ってアニスと連携を取っていたらどうなっていたか・・・
『拓、諦めるんじゃ。先ずはヤマトを元に戻すんじゃ。』
そんな事を言われても、どうすれば良いのか何も思いつかない。
『ヤマトは体に埋め込まれた魔石によって拓と魔力的に繋がっておる。
それを使って、一気に強力な魔力を流し込むんじゃ。過剰な魔力を受ければ動く事も出来なくなる。』
「そんな事、出来るのか?」
『召喚魔法の時と同じじゃ。浩司、時間を稼げ。』
確かにヤマトに召喚魔法を掛けた時、大量の魔力によってヤマトは動けなくなっていた。
浩司がアニスだった緑のハイオーガに対し魔法の集中砲火を行い俺への攻撃が無くなり、俺はかすかな魔力の繋がりをたどりガリウム鉱石で作った腕輪に貯めている魔力をヤマトへ一気に送った。
「にゃ~~~」
ヤマトは叫ぶと体を痙攣させ、その場に倒れた。
アニスが風魔法で攻撃を仕掛けて来るのを、シールドを張って防ぐ。
それと同時にギリス教の人間が攻めてきた。
「お前が毒魔人かよ。ガキが神殿を毒で汚しやがって。神殿でやられた借りは返してやる。」
「本当にこんな子供が私達の聖地を汚したとは・・・」
ギリス教の男が剣を振るって迫ってくる。合わせて後ろからファイヤーランスが放たれた。
「こいつ等の相手は頼む。2人はサリナお姉さんとポトリ教授の護衛を。」
俺はフードを被った2人に護衛を頼むと、大量のレイアローを打ち込んだ。
一瞬出来た隙に姿を消してエアウォークでアニスの所へ駆け抜ける。
もし、ナターシャの呪いを受けて操られているのなら・・・
「アニス、目を覚ませ。」
アニスに向けて闇の魔力を放ち、魔法をジャミングして呪いを断つ。
しかし、アニスは再び風魔法で俺を攻撃してくる。
「もしかして、僕が呪いでも掛けられていると思っているの?
拓って、こんな状態になっても現実を理解できていないんだね。
これだけの力を持っているのに、何で実験体の肩を持つのか僕には理解できないよ。」
俺はダークバインドでアニスを抑え込もうとしたが、アニスの周りに強力な風の壁が発生し全てを打ち砕く。
今までとは違う強力なアニスの魔法。もしかして力を隠していた?
一度距離を取り、柱状のロックウォールでアニスを攻撃。
岩の柱は風の壁を貫きアニスに直撃する。
「やっぱり凄いね。僕じゃ全く歯が立たないや。」
アニスが口から血を吐き出すと、ペンダントにしている銀の笛を口に咥える。
俺は嫌な感じがし、そのペンダントに向けてレイアローを放つが、風の壁で防がれてしまう。
「どうしたヤマト。」
『にゃんだ、これは・・・頭が・・・頭が・・・』
ヤマトが地面でのた打ち回ると、いきなり俺に向けてエアカッターを放ってきた。
「止めろ。どうしたんだ。」
俺が叫んでも、ヤマトの攻撃は続く。攻撃を避けながら闇の魔力でヤマトを囲んでみたが効果が無い。
笛、ヤマト・・・
「浩司、アニスの笛を狙え。」
俺がシールドを張ってアニスの風の壁に穴を開けると、浩司が放ったフレイムアローが笛に直撃しアニスが後ろへと吹っ飛ばされる。
『どういう事じゃ?ヤマトに一体何が起きたんじゃ?』
「音だよ。人間には聞こえない高い音を出して魔獣を操っていたんだ。ヤマト、戻ってこい。」
しかし、ヤマトからの攻撃が止むことは無かった。
「僕の洗脳がそう簡単に溶ける訳無いだろ。」
ゆっくりと立ち上がるアニス。
「もう止めるんだ、アニス。これ以上、何もするんじゃない。」
「もう遅いよ。僕は君等を殺す。」
アニスの胸には禍々しい短剣が刺さっていた。
拓が止める間もなく、アニスの体が巨大化し緑のハイオーガに変身する。
アニスだった緑のハイオーガだけでも大変だというのに、そこにヤマトの攻撃が加わる。
せめてもの救いは、ヤマトが連携を取らず今まで培ってきた技術も使わずに攻撃を仕掛けてくる事だろうか。
もし、ヤマトが闇魔法を使ってアニスと連携を取っていたらどうなっていたか・・・
『拓、諦めるんじゃ。先ずはヤマトを元に戻すんじゃ。』
そんな事を言われても、どうすれば良いのか何も思いつかない。
『ヤマトは体に埋め込まれた魔石によって拓と魔力的に繋がっておる。
それを使って、一気に強力な魔力を流し込むんじゃ。過剰な魔力を受ければ動く事も出来なくなる。』
「そんな事、出来るのか?」
『召喚魔法の時と同じじゃ。浩司、時間を稼げ。』
確かにヤマトに召喚魔法を掛けた時、大量の魔力によってヤマトは動けなくなっていた。
浩司がアニスだった緑のハイオーガに対し魔法の集中砲火を行い俺への攻撃が無くなり、俺はかすかな魔力の繋がりをたどりガリウム鉱石で作った腕輪に貯めている魔力をヤマトへ一気に送った。
「にゃ~~~」
ヤマトは叫ぶと体を痙攣させ、その場に倒れた。
39
お気に入りに追加
226
あなたにおすすめの小説

最強の赤ん坊! 異世界に来てしまったので帰ります!
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
病弱な僕は病院で息を引き取った
お母さんに親孝行もできずに死んでしまった僕はそれが無念でたまらなかった
そんな僕は運がよかったのか、異世界に転生した
魔法の世界なら元の世界に戻ることが出来るはず、僕は絶対に地球に帰る


明日を信じて生きていきます~異世界に転生した俺はのんびり暮らします~
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生した主人公は、新たな冒険が待っていることを知りながらも、のんびりとした暮らしを選ぶことに決めました。
彼は明日を信じて、異世界での新しい生活を楽しむ決意を固めました。
最初の仲間たちと共に、未知の地での平穏な冒険が繰り広げられます。
一種の童話感覚で物語は語られます。
童話小説を読む感じで一読頂けると幸いです
異世界をスキルブックと共に生きていく
大森 万丈
ファンタジー
神様に頼まれてユニークスキル「スキルブック」と「神の幸運」を持ち異世界に転移したのだが転移した先は海辺だった。見渡しても海と森しかない。「最初からサバイバルなんて難易度高すぎだろ・・今着てる服以外何も持ってないし絶対幸運働いてないよこれ、これからどうしよう・・・」これは地球で平凡に暮らしていた佐藤 健吾が死後神様の依頼により異世界に転生し神より授かったユニークスキル「スキルブック」を駆使し、仲間を増やしながら気ままに異世界で暮らしていく話です。神様に貰った幸運は相変わらず仕事をしません。のんびり書いていきます。読んで頂けると幸いです。

称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~
しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」
病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?!
女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。
そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!?
そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?!
しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。
異世界転生の王道を行く最強無双劇!!!
ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!!
小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!
転生社畜、転生先でも社畜ジョブ「書記」でブラック労働し、20年。前人未到のジョブレベルカンストからの大覚醒成り上がり!
nineyu
ファンタジー
男は絶望していた。
使い潰され、いびられ、社畜生活に疲れ、気がつけば死に場所を求めて樹海を歩いていた。
しかし、樹海の先は異世界で、転生の影響か体も若返っていた!
リスタートと思い、自由に暮らしたいと思うも、手に入れていたスキルは前世の影響らしく、気がつけば変わらない社畜生活に、、
そんな不幸な男の転機はそこから20年。
累計四十年の社畜ジョブが、遂に覚醒する!!

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
スキル【僕だけの農場】はチートでした~辺境領地を世界で一番住みやすい国にします~
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
旧題:スキル【僕だけの農場】はチートでした なのでお父様の領地を改造していきます!!
僕は異世界転生してしまう
大好きな農場ゲームで、やっと大好きな女の子と結婚まで行ったら過労で死んでしまった
仕事とゲームで過労になってしまったようだ
とても可哀そうだと神様が僕だけの農場というスキル、チートを授けてくれた
転生先は貴族と恵まれていると思ったら砂漠と海の領地で作物も育たないダメな領地だった
住民はとてもいい人達で両親もいい人、僕はこの領地をチートの力で一番にしてみせる
◇
HOTランキング一位獲得!
皆さま本当にありがとうございます!
無事に書籍化となり絶賛発売中です
よかったら手に取っていただけると嬉しいです
これからも日々勉強していきたいと思います
◇
僕だけの農場二巻発売ということで少しだけウィンたちが前へと進むこととなりました
毎日投稿とはいきませんが少しずつ進んでいきます
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる