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714砦の戦い1
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******(砦の隊長)
「隊長、このままでは、砦がもちません。」
大森林から溢れ出した魔獣は砦の壁を崩し始めている。
かなりの強度を持つ壁だろうと、これ以上の攻撃を受ければ崩壊するだろう。
マクニス王国から援軍を派遣する光弾は上がっている。
しかし、連続して発生した内乱。かなりの兵士が倒れている中、この大群を抑えるだけの部隊を編成できるのだろうか。
20名しかいない部下達も頑張り、魔法弾を打ち続けて来たが在庫は切れた。
破裂する魔法陣が描かれているコアを球として敵にぶつける使い捨ての魔道具だ。
高級すぎて、それなりにしか用意されていない。
「ここまでか。」
敵が人間なら、交渉次第では降伏もあり得るが、魔獣相手では待っているのは死。
ならば、一匹でも多く対峙するのみ。
隊長が部下に号令を掛けようとした時
「隊長、援軍です。援軍が来ました。」
駆け込んできた部下の後ろには、バラン将軍配下、第三騎士団オリバー大隊長の姿が。
「オリバー隊長。来てくれたのか。しかし、その恰好は。」
オリバー隊長も、その後ろに居る騎士団も、まるで冒険者だった。
「説明は後回しだ。魔法弾を扱える者は居るか。魔獣にぶつける。」
「居ますが、もう球は在りません。」
「球は持ってきている。バルク殿、ゴルゴ殿、受け取った魔法弾を撃ち込む指示に回ってくれ。」
バルク・ギルドマスターとゴルゴ達は兵士に連れられて城壁へを移動した。
「攻撃魔法を使える者は城壁より攻撃を仕掛けろ。
残った者は、砦の者達に食料とポーションを供給したのち、体力を温存しておけ。
無理はするな。マクニス王国から援軍が来るまで持ち堪えろ。」
オリバー隊長の指示で全員が動き始めた。
早すぎるとは思ったが、やはりマクニス王国からの援軍という訳では無いのか。
しかし、これで少しは希望が見えてきた。
******(ゴルゴ)
「先ずは、この緑の球をゴブリンやオーク、オーガに向かって撃ち込む。」
俺が兵士に話しても
「あの集団の何処に向かって打てば良いのでしょうか。」
魔獣で埋まっている大地を見て、兵士が困っていた。
確かに、この中で目標を見つけるのは難しいだろう。しかし、奴等の特徴を知っていれば見分けは付く。
「あそこの岩場から右に100m。出来るか。」
「任せてください。」
流石は兵士だ。場所さえ指示すればその場所に的確に打つ。
当たった球が弾けると煙が広がると、ゴブリン達が周囲に居る魔獣を攻撃をしてでも煙から逃げていた。
それはオーク、オーガに対しても同じだった。
周囲に居た魔獣とぶつかり、そこで戦いが始まっていた。
「あの野郎、なんて物を渡してくれたんだ。効果てきめんじゃねぇか。
良し、次はこの黒い球をウルフ系の魔獣に当てるぞ。」
黒い球を撃ち込むと、ウルフ系の魔獣の身動きが取れなくなっていた。
視覚と嗅覚に影響を与えているのだろうか。前足でしきりに顔を掻き始めた。
そこに後ろから来た魔獣が踏み潰し始め、またしても魔獣同士の戦いが始まった。
この2種類の球によって魔獣たちは混乱し、更に魔獣同士の争いが更に広がり始めていた。
「凄い、これだけの効果が出る薬は見たことがない。」
兵士も拓の作った薬の効果に驚いている。
「これは世界一の錬成術士が作ったんだ。この程度は当たり前だ。
次は、赤い球を強い魔獣の居る場所に打ち込むぞ。
合わせて、空を飛ぶ魔獣が近づいて来たら青い球をその中心に打ち込め。」
赤い球を撃ち込むと炎が広がり、青い球を撃ち込むと風の刃が周囲を襲った。
「魔獣同士が争っている所は無視しろ。同士討ちをさせておけ。
砦に向かってくる魔獣だけに集中させる。」
俺の指示のもと兵士達は的確に球をぶつけ、更に兵士達の魔法攻撃もあり、砦への攻撃が弱まってきた。
下では砦の門が開き、オリバー隊長を先頭に魔獣への攻撃が始まる。
「隊長、このままでは、砦がもちません。」
大森林から溢れ出した魔獣は砦の壁を崩し始めている。
かなりの強度を持つ壁だろうと、これ以上の攻撃を受ければ崩壊するだろう。
マクニス王国から援軍を派遣する光弾は上がっている。
しかし、連続して発生した内乱。かなりの兵士が倒れている中、この大群を抑えるだけの部隊を編成できるのだろうか。
20名しかいない部下達も頑張り、魔法弾を打ち続けて来たが在庫は切れた。
破裂する魔法陣が描かれているコアを球として敵にぶつける使い捨ての魔道具だ。
高級すぎて、それなりにしか用意されていない。
「ここまでか。」
敵が人間なら、交渉次第では降伏もあり得るが、魔獣相手では待っているのは死。
ならば、一匹でも多く対峙するのみ。
隊長が部下に号令を掛けようとした時
「隊長、援軍です。援軍が来ました。」
駆け込んできた部下の後ろには、バラン将軍配下、第三騎士団オリバー大隊長の姿が。
「オリバー隊長。来てくれたのか。しかし、その恰好は。」
オリバー隊長も、その後ろに居る騎士団も、まるで冒険者だった。
「説明は後回しだ。魔法弾を扱える者は居るか。魔獣にぶつける。」
「居ますが、もう球は在りません。」
「球は持ってきている。バルク殿、ゴルゴ殿、受け取った魔法弾を撃ち込む指示に回ってくれ。」
バルク・ギルドマスターとゴルゴ達は兵士に連れられて城壁へを移動した。
「攻撃魔法を使える者は城壁より攻撃を仕掛けろ。
残った者は、砦の者達に食料とポーションを供給したのち、体力を温存しておけ。
無理はするな。マクニス王国から援軍が来るまで持ち堪えろ。」
オリバー隊長の指示で全員が動き始めた。
早すぎるとは思ったが、やはりマクニス王国からの援軍という訳では無いのか。
しかし、これで少しは希望が見えてきた。
******(ゴルゴ)
「先ずは、この緑の球をゴブリンやオーク、オーガに向かって撃ち込む。」
俺が兵士に話しても
「あの集団の何処に向かって打てば良いのでしょうか。」
魔獣で埋まっている大地を見て、兵士が困っていた。
確かに、この中で目標を見つけるのは難しいだろう。しかし、奴等の特徴を知っていれば見分けは付く。
「あそこの岩場から右に100m。出来るか。」
「任せてください。」
流石は兵士だ。場所さえ指示すればその場所に的確に打つ。
当たった球が弾けると煙が広がると、ゴブリン達が周囲に居る魔獣を攻撃をしてでも煙から逃げていた。
それはオーク、オーガに対しても同じだった。
周囲に居た魔獣とぶつかり、そこで戦いが始まっていた。
「あの野郎、なんて物を渡してくれたんだ。効果てきめんじゃねぇか。
良し、次はこの黒い球をウルフ系の魔獣に当てるぞ。」
黒い球を撃ち込むと、ウルフ系の魔獣の身動きが取れなくなっていた。
視覚と嗅覚に影響を与えているのだろうか。前足でしきりに顔を掻き始めた。
そこに後ろから来た魔獣が踏み潰し始め、またしても魔獣同士の戦いが始まった。
この2種類の球によって魔獣たちは混乱し、更に魔獣同士の争いが更に広がり始めていた。
「凄い、これだけの効果が出る薬は見たことがない。」
兵士も拓の作った薬の効果に驚いている。
「これは世界一の錬成術士が作ったんだ。この程度は当たり前だ。
次は、赤い球を強い魔獣の居る場所に打ち込むぞ。
合わせて、空を飛ぶ魔獣が近づいて来たら青い球をその中心に打ち込め。」
赤い球を撃ち込むと炎が広がり、青い球を撃ち込むと風の刃が周囲を襲った。
「魔獣同士が争っている所は無視しろ。同士討ちをさせておけ。
砦に向かってくる魔獣だけに集中させる。」
俺の指示のもと兵士達は的確に球をぶつけ、更に兵士達の魔法攻撃もあり、砦への攻撃が弱まってきた。
下では砦の門が開き、オリバー隊長を先頭に魔獣への攻撃が始まる。
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