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******(ベータ騎士)
訓練の後に連れていかれて驚いたのは風呂。それも大理石で出来た立派な物。
「どうして、騎士団の寄宿舎にこんな豪華な物が有るんだ。」
俺達を案内してくれた兵士に聞いたが
「その内、分かる。但し、分かっているとは思うが、第3騎士団で知った事は他言無用だ。」
それだけ言うと、念のためにと風呂のマナーを教えてくれ気持ち良さそうに湯に浸かっていた。
後日教えられたのはバラン将軍の部屋の近くに有る拡張ボックス
初めは自分で見ている物が理解できずにいた。
ミスリルで出来た拡張ボックス。それも内部が尋常でない広さがある。
おまけに毒や呪いを感知する魔道具が信じられない価格で購入することが出来た。
そして中庭の一角に植えられているのは光苔らしい。
手が空いたら魔力を与える様にと言われるが、これは噂に聞くロダン侯爵領で見られる光苔と同じ物だろうか?
思わず光を遮る様に手で囲み覗いてみると、確かに光っていた。
案内してくれた先輩に笑われたが殆どの兵士は同じことをし、夜に覗きに来るらしい。
「これは依頼されて育てている。当然、搾取することは禁止だ。」
依頼?一体誰が栽培を依頼すると言うのだ?一体、第3騎士団はどうなっている?
色々と疑問が有るが、「その内分る。」と言われこの状況については何も分からなかった。
第3騎士団は俺達の居た騎士団とは何もかも違う。
第1騎士団は貴族の中でもエリートが集まっている。
同じ地位だとしても、それぞれ上下関係があり、貴族社会の延長の様な感じだ。
しかし、この騎士団は全員が本当の意味で平等だ。
貴族や平民、人間や獣人、全員が同じ立場で居る。
兵士達は至る所で、訓練での反省点に対し、それぞれが考えを自由に述べ、自分に取り入れられるか検討をしている。
実際に俺達と戦った兵士は、自分が受けた技について直接俺達に聞いて来る。
全員が強くなる事に貪欲で、自分だけでなく騎士団として強くなる事を目的としていた。
誰も何も言わないが、城への襲撃で亡くなった仲間の為でもあるのだろう。
初めは戸惑う事ばかりだが、その内慣れて来ると
俺達も積極的に相手の技について質問し、自分なりの考えや対応方法を話し合った。
肝心のサリナ姫を守る事は出来ずにいたが
ブルネリ公爵領のイルミネーションで、やっとサリナ姫の護衛任務ができる。
全員が参加を希望する中、人選の為の試合が行われた。
ここでの訓練の中で、自分の力を過信する事は無くなった。
俺達の中で、選ばれたのは3人。
完全に実力での選出なので、残った奴等も次の時にはと更に訓練に熱が入る。
出発の時、「サリナ様の事を守れよ。」そう言われてブルネリ公爵領へと出発した。
この時は自分の価値観が完全に破壊されるとは思ってもいなかった。
訓練の後に連れていかれて驚いたのは風呂。それも大理石で出来た立派な物。
「どうして、騎士団の寄宿舎にこんな豪華な物が有るんだ。」
俺達を案内してくれた兵士に聞いたが
「その内、分かる。但し、分かっているとは思うが、第3騎士団で知った事は他言無用だ。」
それだけ言うと、念のためにと風呂のマナーを教えてくれ気持ち良さそうに湯に浸かっていた。
後日教えられたのはバラン将軍の部屋の近くに有る拡張ボックス
初めは自分で見ている物が理解できずにいた。
ミスリルで出来た拡張ボックス。それも内部が尋常でない広さがある。
おまけに毒や呪いを感知する魔道具が信じられない価格で購入することが出来た。
そして中庭の一角に植えられているのは光苔らしい。
手が空いたら魔力を与える様にと言われるが、これは噂に聞くロダン侯爵領で見られる光苔と同じ物だろうか?
思わず光を遮る様に手で囲み覗いてみると、確かに光っていた。
案内してくれた先輩に笑われたが殆どの兵士は同じことをし、夜に覗きに来るらしい。
「これは依頼されて育てている。当然、搾取することは禁止だ。」
依頼?一体誰が栽培を依頼すると言うのだ?一体、第3騎士団はどうなっている?
色々と疑問が有るが、「その内分る。」と言われこの状況については何も分からなかった。
第3騎士団は俺達の居た騎士団とは何もかも違う。
第1騎士団は貴族の中でもエリートが集まっている。
同じ地位だとしても、それぞれ上下関係があり、貴族社会の延長の様な感じだ。
しかし、この騎士団は全員が本当の意味で平等だ。
貴族や平民、人間や獣人、全員が同じ立場で居る。
兵士達は至る所で、訓練での反省点に対し、それぞれが考えを自由に述べ、自分に取り入れられるか検討をしている。
実際に俺達と戦った兵士は、自分が受けた技について直接俺達に聞いて来る。
全員が強くなる事に貪欲で、自分だけでなく騎士団として強くなる事を目的としていた。
誰も何も言わないが、城への襲撃で亡くなった仲間の為でもあるのだろう。
初めは戸惑う事ばかりだが、その内慣れて来ると
俺達も積極的に相手の技について質問し、自分なりの考えや対応方法を話し合った。
肝心のサリナ姫を守る事は出来ずにいたが
ブルネリ公爵領のイルミネーションで、やっとサリナ姫の護衛任務ができる。
全員が参加を希望する中、人選の為の試合が行われた。
ここでの訓練の中で、自分の力を過信する事は無くなった。
俺達の中で、選ばれたのは3人。
完全に実力での選出なので、残った奴等も次の時にはと更に訓練に熱が入る。
出発の時、「サリナ様の事を守れよ。」そう言われてブルネリ公爵領へと出発した。
この時は自分の価値観が完全に破壊されるとは思ってもいなかった。
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