639 / 744
639ラグテルの町の状況
しおりを挟む
ラグテルの町に戻ると、迎えてくれたのはオリバー隊長とヨギ魔道師、秘薬を飲んだ元兵士の5人と
「バラン将軍、師匠、皆さん、お帰りなさい。」
ブルネリ公爵の子供である、リチャード魔道士とハンナ騎士。
「本日より、サリナ姫の護衛に付かせて頂きます。」
ハンナ騎士はサリナ姫直属の護衛になり、リチャード魔道士は宮廷魔道師として護衛を行うらしい。
初めての人も居るので、家の中を案内すると
「何ですか、このエントランスは。」
「凄いわ、この地下広間の星空の中に居るみたい。」
「有り得ない、何で家の地下にこんな洞窟が存在するんだ。」
作った側としては、嬉しい驚きの声を上げてくれた。
ヨギ魔道師はさっそく、地下庭園の滝の前にテントを用意し、リチャード魔道師は、その横に。
ハンナ騎士も地下庭園にテントを張りたがっていたが、2階でクリスティーナさんと同じ部屋を使ってもらう。
リチャード魔道士とハンナ騎士は遅くまで、ガラの案内で家に有る置物や魔道具を見ていたらしく、
3人揃って寝不足ぎみの朝を迎えていた。
元兵士5人には、カレー工場の寮に入ってもらう。
足に痺れがある2人には事務作業をお願いすると、読み書き計算が出来て信用できる人材が足りなかったので大変喜ばれた。
手に痺れがある1人と残り2名には、魔道具を使ってカレー粉作りの作業をしてもらう。
回転を作りだす魔道具のお陰で、魔法による作業が可能となっている。
3人の魔力操作技術は十分な戦力になる。
獣人達だけの職場に入ってもらう事だけが心配だったが、お互いに気さくに話していて問題ないみたいだ。
カレー工場の警備は24時間体制で8人を雇っている。
カレーが噂となり、隙あれば工場に忍び込もうとする輩が増えているらしい。
売れるかどうか心配していたが、今では逆に生産量が足らない状態だ。
工場を広げたいが、信頼できる人材を集められずに困っている。
人集めをしようとすると、貴族達が暗躍して面倒な人間が紛れ込んでしまうらしい。
「この際、バラン将軍の部下に転職を進めてみましょうか。
今回の5人が仕事に満足してくれれば、良い宣伝になると思いますし。」
「拓殿、私の部隊を信用してくれるのは嬉しいが、それは止めて貰えないか。」
俺の考えは、バラン将軍に本気で止められた。
少しでも働き口を作るのが元々の目的なので、俺としては今の状態でも良いのだが、ニックさんは生産量を増やしたがっている。
果樹園も順調で、もう少しで初めての収穫が出来そうだ。
せっかくなので、気分転換を兼ねてサリナ姫達にも収穫を手伝ってもらい楽しんでもらっている。
そして頂いた王の木と王妃の木だが、それぞれに綺麗な花が咲いている。
「こんなに花が咲いて、大量に実が取れるかもしれませんね。」
土地に土の魔力を込めながら果樹園を任せているカーンさんに話しかけると
「確かに花が数個付くだけと聞いているので、魔道具による土の魔力供給の為かもしれません。
後は、どれだけ実になるのか次第ですね。
内包している養分に合わせて実の数が決まるらしいですから。」
事前に聞いている話しだと、数個の実がなれば十分らしい。
花が咲いても、実になるのかは別だ。
これ以上期待を込めると、カーンさんを困らせてしまうかも知れない。
もし1個しか取れなかったらどうしたものか。
OZ、アーク、クリーム・・・面倒だ。
エチゴさんに相談して、対応する方法を考えておくか。
孤児院や工場で働いている子供達の勉強も順調。
ナターシャが居なくなれば、何も問題無くノンビリと暮らせるのに残念だ。
しかし、ラグテルの町に居ると、ナターシャの存在を忘れてしまいそうだ。
「バラン将軍、師匠、皆さん、お帰りなさい。」
ブルネリ公爵の子供である、リチャード魔道士とハンナ騎士。
「本日より、サリナ姫の護衛に付かせて頂きます。」
ハンナ騎士はサリナ姫直属の護衛になり、リチャード魔道士は宮廷魔道師として護衛を行うらしい。
初めての人も居るので、家の中を案内すると
「何ですか、このエントランスは。」
「凄いわ、この地下広間の星空の中に居るみたい。」
「有り得ない、何で家の地下にこんな洞窟が存在するんだ。」
作った側としては、嬉しい驚きの声を上げてくれた。
ヨギ魔道師はさっそく、地下庭園の滝の前にテントを用意し、リチャード魔道師は、その横に。
ハンナ騎士も地下庭園にテントを張りたがっていたが、2階でクリスティーナさんと同じ部屋を使ってもらう。
リチャード魔道士とハンナ騎士は遅くまで、ガラの案内で家に有る置物や魔道具を見ていたらしく、
3人揃って寝不足ぎみの朝を迎えていた。
元兵士5人には、カレー工場の寮に入ってもらう。
足に痺れがある2人には事務作業をお願いすると、読み書き計算が出来て信用できる人材が足りなかったので大変喜ばれた。
手に痺れがある1人と残り2名には、魔道具を使ってカレー粉作りの作業をしてもらう。
回転を作りだす魔道具のお陰で、魔法による作業が可能となっている。
3人の魔力操作技術は十分な戦力になる。
獣人達だけの職場に入ってもらう事だけが心配だったが、お互いに気さくに話していて問題ないみたいだ。
カレー工場の警備は24時間体制で8人を雇っている。
カレーが噂となり、隙あれば工場に忍び込もうとする輩が増えているらしい。
売れるかどうか心配していたが、今では逆に生産量が足らない状態だ。
工場を広げたいが、信頼できる人材を集められずに困っている。
人集めをしようとすると、貴族達が暗躍して面倒な人間が紛れ込んでしまうらしい。
「この際、バラン将軍の部下に転職を進めてみましょうか。
今回の5人が仕事に満足してくれれば、良い宣伝になると思いますし。」
「拓殿、私の部隊を信用してくれるのは嬉しいが、それは止めて貰えないか。」
俺の考えは、バラン将軍に本気で止められた。
少しでも働き口を作るのが元々の目的なので、俺としては今の状態でも良いのだが、ニックさんは生産量を増やしたがっている。
果樹園も順調で、もう少しで初めての収穫が出来そうだ。
せっかくなので、気分転換を兼ねてサリナ姫達にも収穫を手伝ってもらい楽しんでもらっている。
そして頂いた王の木と王妃の木だが、それぞれに綺麗な花が咲いている。
「こんなに花が咲いて、大量に実が取れるかもしれませんね。」
土地に土の魔力を込めながら果樹園を任せているカーンさんに話しかけると
「確かに花が数個付くだけと聞いているので、魔道具による土の魔力供給の為かもしれません。
後は、どれだけ実になるのか次第ですね。
内包している養分に合わせて実の数が決まるらしいですから。」
事前に聞いている話しだと、数個の実がなれば十分らしい。
花が咲いても、実になるのかは別だ。
これ以上期待を込めると、カーンさんを困らせてしまうかも知れない。
もし1個しか取れなかったらどうしたものか。
OZ、アーク、クリーム・・・面倒だ。
エチゴさんに相談して、対応する方法を考えておくか。
孤児院や工場で働いている子供達の勉強も順調。
ナターシャが居なくなれば、何も問題無くノンビリと暮らせるのに残念だ。
しかし、ラグテルの町に居ると、ナターシャの存在を忘れてしまいそうだ。
2
お気に入りに追加
180
あなたにおすすめの小説
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
~クラス召喚~ 経験豊富な俺は1人で歩みます
無味無臭
ファンタジー
久しぶりに異世界転生を体験した。だけど周りはビギナーばかり。これでは俺が巻き込まれて死んでしまう。自称プロフェッショナルな俺はそれがイヤで他の奴と離れて生活を送る事にした。天使には魔王を討伐しろ言われたけど、それは面倒なので止めておきます。私はゆっくりのんびり異世界生活を送りたいのです。たまには自分の好きな人生をお願いします。
公爵家三男に転生しましたが・・・
キルア犬
ファンタジー
前世は27歳の社会人でそこそこ恋愛なども経験済みの水嶋海が主人公ですが…
色々と本当に色々とありまして・・・
転生しました。
前世は女性でしたが異世界では男!
記憶持ち葛藤をご覧下さい。
作者は初投稿で理系人間ですので誤字脱字には寛容頂きたいとお願いします。
初夜に「君を愛するつもりはない」と夫から言われた妻のその後
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
結婚式の日の夜。夫のイアンは妻のケイトに向かって「お前を愛するつもりはない」と言い放つ。
ケイトは知っていた。イアンには他に好きな女性がいるのだ。この結婚は家のため。そうわかっていたはずなのに――。
※短いお話です。
※恋愛要素が薄いのでファンタジーです。おまけ程度です。
今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので
sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。
早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。
なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。
※魔法と剣の世界です。
※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。
追放シーフの成り上がり
白銀六花
ファンタジー
王都のギルドでSS級まで上り詰めた冒険者パーティー【オリオン】の一員として日々活躍するディーノ。
前衛のシーフとしてモンスターを翻弄し、回避しながらダメージを蓄積させていき、最後はパーティー全員でトドメを刺す。
これがディーノの所属するオリオンの戦い方だ。
ところが、SS級モンスター相手に命がけで戦うディーノに対し、ほぼ無傷で戦闘を終えるパーティーメンバー。
ディーノのスキル【ギフト】によってパーティーメンバーのステータスを上昇させ、パーティー内でも誰よりも戦闘に貢献していたはずなのに……
「お前、俺達の実力についてこれなくなってるんじゃねぇの?」とパーティーを追放される。
ディーノを追放し、新たな仲間とパーティーを再結成した元仲間達。
新生パーティー【ブレイブ】でクエストに出るも、以前とは違い命がけの戦闘を繰り広げ、クエストには失敗を繰り返す。
理由もわからず怒りに震え、新入りを役立たずと怒鳴りちらす元仲間達。
そしてソロの冒険者として活動し始めるとディーノは、自分のスキルを見直す事となり、S級冒険者として活躍していく事となる。
ディーノもまさか、パーティーに所属していた事で弱くなっていたなどと気付く事もなかったのだ。
それと同じく、自分がパーティーに所属していた事で仲間を弱いままにしてしまった事にも気付いてしまう。
自由気ままなソロ冒険者生活を楽しむディーノ。
そこに元仲間が会いに来て「戻って来い」?
戻る気などさらさら無いディーノはあっさりと断り、一人自由な生活を……と、思えば何故かブレイブの新人が頼って来た。
この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。
放置された公爵令嬢が幸せになるまで
こうじ
ファンタジー
アイネス・カンラダは物心ついた時から家族に放置されていた。両親の顔も知らないし兄や妹がいる事は知っているが顔も話した事もない。ずっと離れで暮らし自分の事は自分でやっている。そんな日々を過ごしていた彼女が幸せになる話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる