異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

文字の大きさ
595 / 761

595対応

しおりを挟む
******(ソード)

俺とバックラはカレー工場の警備で雇われたのだが、ここ暫くの間は、カレー専門店での客対応をしている。
オープン時ほどでは無いが、昼や夕方になると行列が出来てる。
殆どの客は礼儀正しいのだが、中には問題を起そうとする奴等もいるので、俺達が睨みを利かせるわけだ。

昼の客がはけた所で、汚れた格好の子供6人が列の後ろに並んだ。

「バックラ、あそこの子供達はどう対応すれば良いと思う。」
「孤児なんだろうな。しかし、あの格好で飲食店に入れる訳にはいかないだろう。」
「それは分かっているが。」
「拓殿なら、断らずに何か手段を考えるだろうな。
 俺1人で対応しているから、店の人達と相談してこいよ。」

警備をバックラに任せて、従業員に相談すると対応方法を考えてくれた。
直ぐに、子供たちの所へ行き

「少し良いだろうか。」

出来る限りの笑顔で話しかけたが、とても怯えた様子で

「あの、僕達、きちんとお金は持っています。」

この反応・・・こんなデカイ体の大人が話しかけられたら仕方が無いのかも知れないが少し傷つく。

「そうではない。問題はその格好なんだ。
 申し訳ないが飲食店だから、店に入れる訳にはいかない。」

本当に残念そうにする子供達。
自分達でも分かっていたのだろう。それで時間をずらして並んだとは思うが仕方がない。

「庭に臨時で席を用意するが、それでも良いだろうか。
 その代わり、飲み物をサービスとして付けさせてもらう。
 店の中ほどではないが、天気も良いし気に入ってもらえると思う。」

子供達が賛同してくれたので、準備をするために店に戻ろうとすると

「店の人、少し良いかな。私達もその子達と庭で食事をさせてもらえないだろうか。勿論、サービスは必要ない。」

中年の男性が声を掛けてきた
体格が良いので冒険者だと思っていたが、変装しているだけこの方は貴族だ。
男性と女性の警護を2名連れている。俺が答えに困っていると

「どうかな。君達の席に私達を同席させてもらえないだろうか。
 そのお礼に、デザートをご馳走させてもらおう。何でも特別なデザートが有るらしいぞ。」

と子供達に話しかけ、それを聞いた子供達が喜んでいた。
流石に、ここで断るわけにはいかないだろう。

「分かりました。庭の方に席を用意させて頂きます。」

直ぐに店に戻り状況を説明すると、仕方がないと受け入れてくれた。
店の裏には小さいながらも庭があり、従業員が休憩出来るようにと感じよく整っている。
出来るだけ良い場所にテーブルをセッティングすると、給仕の女性がテーブルの上に飾りの小物を置いてくれる。
俺が礼を言うと

「礼なんて要らないわよ。オーナーなら、こうしていたと思うわ。
 それにジャン料理長やルミナスさんも賛成してくれてたし。
 その子達も、喜んでくれると良いわね。」

当たり前のことの様に言ってくれる。
店の中の装飾には及ばないが、これなら十分に楽しんでもらえるだろう。

順番が来て、子供達と貴族を庭の方へ案内すると

「なかなか、良いじゃないか。
 君達のお陰で、今日は楽しい食事が出来そうだ。ありがとう。」

公爵が嬉しそうに子供達に話しかけるのを見て、警備に戻らせてもらった。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~

しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」 病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?! 女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。 そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!? そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?! しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。 異世界転生の王道を行く最強無双劇!!! ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!! 小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!

外れスキルは、レベル1!~異世界転生したのに、外れスキルでした!

武蔵野純平
ファンタジー
異世界転生したユウトは、十三歳になり成人の儀式を受け神様からスキルを授かった。 しかし、授かったスキルは『レベル1』という聞いたこともないスキルだった。 『ハズレスキルだ!』 同世代の仲間からバカにされるが、ユウトが冒険者として活動を始めると『レベル1』はとんでもないチートスキルだった。ユウトは仲間と一緒にダンジョンを探索し成り上がっていく。 そんなユウトたちに一人の少女た頼み事をする。『お父さんを助けて!』

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語

Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。 チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。 その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。 さぁ、どん底から這い上がろうか そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。 少年は英雄への道を歩き始めるのだった。 ※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

異世界転生!ハイハイからの倍人生

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は死んでしまった。 まさか野球観戦で死ぬとは思わなかった。 ホームランボールによって頭を打ち死んでしまった僕は異世界に転生する事になった。 転生する時に女神様がいくら何でも可哀そうという事で特殊な能力を与えてくれた。 それはレベルを減らすことでステータスを無制限に倍にしていける能力だった...

異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。

久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。 事故は、予想外に起こる。 そして、異世界転移? 転生も。 気がつけば、見たことのない森。 「おーい」 と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。 その時どう行動するのか。 また、その先は……。 初期は、サバイバル。 その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。 有名になって、王都へ。 日本人の常識で突き進む。 そんな感じで、進みます。 ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。 異世界側では、少し非常識かもしれない。 面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。

おいでよ!死にゲーの森~異世界転生したら地獄のような死にゲーファンタジー世界だったが俺のステータスとスキルだけがスローライフゲーム仕様

あけちともあき
ファンタジー
上澄タマルは過労死した。 死に際にスローライフを夢見た彼が目覚めた時、そこはファンタジー世界だった。 「異世界転生……!? 俺のスローライフの夢が叶うのか!」 だが、その世界はダークファンタジーばりばり。 人々が争い、魔が跳梁跋扈し、天はかき曇り地は荒れ果て、死と滅びがすぐ隣りにあるような地獄だった。 こんな世界でタマルが手にしたスキルは、スローライフ。 あらゆる環境でスローライフを敢行するためのスキルである。 ダンジョンを採掘して素材を得、毒沼を干拓して畑にし、モンスターを捕獲して飼いならす。 死にゲー世界よ、これがほんわかスローライフの力だ! タマルを異世界に呼び込んだ謎の神ヌキチータ。 様々な道具を売ってくれ、何でも買い取ってくれる怪しい双子の魔人が経営する店。 世界の異形をコレクションし、タマルのゲットしたモンスターやアイテムたちを寄付できる博物館。 地獄のような世界をスローライフで侵食しながら、タマルのドキドキワクワクの日常が始まる。

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~

石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。 ありがとうございます 主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。 転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。 ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。 『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。 ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする 「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。

処理中です...