異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

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590Bランク冒険者

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今日はトリス練成術師の新しい工房に来ている。
まだ作っている最中だが、作業場は出来上がっている。

ラグテルの町に工房で働く人が今日やって来るので、ただの野次馬だ。
更に一緒にピース医師の奥さんもやって来る。
マクニス王国で護衛の冒険者を雇っているが、アークの人達とピース医師が途中まで迎えに行ってくれている。

「やっとリリも来れる様になったのね。嬉しいわ。」

そう言って喜んでいるのはトリス練成術師の奥さんのヨーコさん。
ピース医師の奥さん、リリさんとは仲が良いみたいで連絡を受けてから来るのを楽しみにしていた。

「もしかしたら、来たかも知れない。」

俺の探索魔法に集団でこちらに来る人達が引っかかった。
見えて来た集団の先頭はゴルゴ達だった。

「無事にラグテルの町に到着です。」

どうやら、ゴルゴ達が護衛に付いた冒険者だったみたいだ。
無事に到着し、皆がゴルゴ達に礼を言って護衛任務は終了となった。

「ヨーコ、久しぶり。元気にしてた。」
「元気よ、元気。リリも元気そうね。病院の方は大丈夫なの。」
「息子を徹底的に仕込んで来たわ。やっと肩の荷が下りたわよ。」

リリさんはヨーコさんを見ると駆け寄り、女子高生の様に話が盛り上がっていた。
俺もゴルゴ達に挨拶をした方が良いかと思ったが、ゴルゴ達が期待を込めた目で俺の事を見ている。
何だ、この何か言わなければいけない様な感じは。
護衛任務に対して褒められたい訳では無いよな・・・

『こいつ等は、Bランク冒険者になる為にマクニス王国に行っていたんじゃろうが。
 この様子じゃと、聞く必要も無さそうじゃが。』

完全に忘れていた。一応、聞いてあげた方が良いのだろうか。

「Bランク冒険者の試験はどうだった。」

俺が聞くと、鬱陶しい程のドヤ顔をして俺に銀色のギルドカードを見せる。

「フッ、当然 合格したに決まっているだろう。
 と言っても、何度か試験を受け直したけどな。
 それに、本当ならもっと目立っても良い話なんだが、この町にはAランク冒険者がゴロゴロしているし。」

そう言いながら、アークやクリームのメンバーの方を見ている。
確かに今のラグテルの町だとBランク冒険者では、余り目立たないかもしれないが

「おめでとう。それでも凄い事だよ。」

やはりめでたい事だ。俺が褒めると満面の笑みのゴルゴ達。
少し恥ずかしくなったのか、変な咳ばらいをする。

「まぁ、次はAランク冒険者を目指せば良いだけだ。
 これが、俺達がBランク冒険者になって初めての依頼だ。
 ギルドに依頼達成の報告をしてくる。じゃあな。」

ゴルゴ達はにやけそうになるのを我慢して、皆から改めて礼を言われてギルド会館の方へ立ち去った。

ただ、ガラが町から初めてのAランク冒険者になったので
ゴルゴ達がAランク冒険者になってもインパクトは低いかも知れない。
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