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586求める未来
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サリナ姫、ヨハン王子、ガゼルス将軍の他に
サリナ姫の侍女のクリスティーヌ、ブルネリ公爵の私兵2名とバラン将軍の部下2名が警護として残る事になった。
ガラが部屋をどうするか考えていると
「サリナさんは地下の部屋を使えばいいか
拓、クリスティーヌさんと、兵士の人達は地下訓練場に仕切りを作れるか。
後、ヨハンとガゼルス将軍に拓の部屋を使ってもらおうと考えているがどう思う。」
と俺に聞いてくる。
「仕切りは簡単ですが、天井が高いので上が開いてしまいますが大丈夫ですか。」
全員が問題ないと言ってくれる。
むしろ、星の様な明りが見える方がいいとの事。クリスティーヌさんの個室だけ少し離した場所に作れば問題ないだろう。
俺と浩司は同じ部屋で生活しているので、俺の部屋が空いているのだが
「2階は少し片づけをすれば問題ないかな。」
「最近、何かしているみたいだが、俺達も片付けるのを手伝うぞ。」
「いや、大丈夫だから。うん、俺一人で十分かな。」
ガラの手伝いを断り2階へ行こうとすると
「怪しいな。やっぱり、俺達も手伝うしかねぇだろう。」
アルがニタニタしながら俺に付いてくる。
浩司を見ると、諦めろと目で言っている。
結局、兵士の人達も含め、家に居る人全員が俺の部屋にやって来た。
「また面白そうな物を作りましたね。」
トリス練成術師が楽しそうに俺が作った物を見ている。
回転を与えられる魔道具という動力が得られたので、作ってみたのはSL機関車。動力は魔力だが・・・
遊園地に有りそうな、実際に人が乗れるミニチュアだ。
俺が簡単に説明をしたが
「SL機関車ね。これに乗って部屋の中を移動して楽しいのか。」
アルの反応が悪かったが、実際に乗せてみると
「おぉ、すげぇ。おもしれぇな。」
一番はしゃいでいたのはアルだった。
それに比べて、サリナ姫の浮かない顔。俺が声を掛けると
「拓ちゃんは、本当に良いの。
本当はこんな風に楽しい物を作っていたいんじゃないの。
それなのに私達に係わったら、命を危険に晒す事になるのよ。」
結構、思い詰めているみたいだ。
「その通りなんですけどね。
俺は下らない差別の有る世界に、少しだけ喧嘩を売る事を決めたんです。
サリナお姉さんが求めるものが、俺が求める未来と同じなんですから力を貸して当然。
大丈夫、なんとかしてみせますよ。」
俺の言葉にサリナ姫が何か言おうとするが
「拓の言う通りですよ。
その喧嘩、既に拓だけの喧嘩では無くなっていますから。
それに、相手が俺達をほっておいてくれるとは思えませんし。」
ガラが俺の肩を軽く叩きながら話す。
「そうよ、サリナ。それに、これでも私達強いんだから。」
「そうね。友達が傷付くのを放置する事は出来ないわ。」
ジェニファーさんとロビンさんの言葉に皆が頷いている。
「サリナさん。」ヨハン王子がサリナ姫の肩に優しく手を置くと
「本当に、ありがとう。宜しくお願いします。」
やっと、サリナ姫がここに留まる事を受け入れてくれたみたいだ。
「それに、サリナお姉さんって放置したら暴走しそうだしね。」
そう言った俺の頭に姫チョップが・・・
「本当に、拓ちゃんって1言多いよな。」
浩司が、呆れながらも叩かれた俺の頭を撫でてくれる。
サリナ姫の侍女のクリスティーヌ、ブルネリ公爵の私兵2名とバラン将軍の部下2名が警護として残る事になった。
ガラが部屋をどうするか考えていると
「サリナさんは地下の部屋を使えばいいか
拓、クリスティーヌさんと、兵士の人達は地下訓練場に仕切りを作れるか。
後、ヨハンとガゼルス将軍に拓の部屋を使ってもらおうと考えているがどう思う。」
と俺に聞いてくる。
「仕切りは簡単ですが、天井が高いので上が開いてしまいますが大丈夫ですか。」
全員が問題ないと言ってくれる。
むしろ、星の様な明りが見える方がいいとの事。クリスティーヌさんの個室だけ少し離した場所に作れば問題ないだろう。
俺と浩司は同じ部屋で生活しているので、俺の部屋が空いているのだが
「2階は少し片づけをすれば問題ないかな。」
「最近、何かしているみたいだが、俺達も片付けるのを手伝うぞ。」
「いや、大丈夫だから。うん、俺一人で十分かな。」
ガラの手伝いを断り2階へ行こうとすると
「怪しいな。やっぱり、俺達も手伝うしかねぇだろう。」
アルがニタニタしながら俺に付いてくる。
浩司を見ると、諦めろと目で言っている。
結局、兵士の人達も含め、家に居る人全員が俺の部屋にやって来た。
「また面白そうな物を作りましたね。」
トリス練成術師が楽しそうに俺が作った物を見ている。
回転を与えられる魔道具という動力が得られたので、作ってみたのはSL機関車。動力は魔力だが・・・
遊園地に有りそうな、実際に人が乗れるミニチュアだ。
俺が簡単に説明をしたが
「SL機関車ね。これに乗って部屋の中を移動して楽しいのか。」
アルの反応が悪かったが、実際に乗せてみると
「おぉ、すげぇ。おもしれぇな。」
一番はしゃいでいたのはアルだった。
それに比べて、サリナ姫の浮かない顔。俺が声を掛けると
「拓ちゃんは、本当に良いの。
本当はこんな風に楽しい物を作っていたいんじゃないの。
それなのに私達に係わったら、命を危険に晒す事になるのよ。」
結構、思い詰めているみたいだ。
「その通りなんですけどね。
俺は下らない差別の有る世界に、少しだけ喧嘩を売る事を決めたんです。
サリナお姉さんが求めるものが、俺が求める未来と同じなんですから力を貸して当然。
大丈夫、なんとかしてみせますよ。」
俺の言葉にサリナ姫が何か言おうとするが
「拓の言う通りですよ。
その喧嘩、既に拓だけの喧嘩では無くなっていますから。
それに、相手が俺達をほっておいてくれるとは思えませんし。」
ガラが俺の肩を軽く叩きながら話す。
「そうよ、サリナ。それに、これでも私達強いんだから。」
「そうね。友達が傷付くのを放置する事は出来ないわ。」
ジェニファーさんとロビンさんの言葉に皆が頷いている。
「サリナさん。」ヨハン王子がサリナ姫の肩に優しく手を置くと
「本当に、ありがとう。宜しくお願いします。」
やっと、サリナ姫がここに留まる事を受け入れてくれたみたいだ。
「それに、サリナお姉さんって放置したら暴走しそうだしね。」
そう言った俺の頭に姫チョップが・・・
「本当に、拓ちゃんって1言多いよな。」
浩司が、呆れながらも叩かれた俺の頭を撫でてくれる。
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