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584待ち伏せ
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未だ朝も暗い中ラグテルの町を馬車が出発した。
バラン将軍、モーゼスさん、ジークフリートさんと兵士が周囲の護衛をしている。
既に活動を開始している冒険者も居るが、人は殆ど居ない。
問題無く馬車は進んでいたのだが、
夕方近くになり、馬車の前に土の壁が出現し火の魔法の攻撃を受けた。
「ブルネリ公爵が乗っているだろう。こちらに渡してもらおうか。」
現れたのは、豪華な服を着た男だった。
「犯罪者に落ちた元貴族の言葉に従う事は無い。」
バラン将軍が、その元貴族の男に向かって剣を向ける。
「この私に向かって剣を向けるのか。」
すると、周囲から逃げた犯罪人と思われる者達が10人程現れる。しかし、
「うわっ」「ぐぉっ」「ぎゃぁ」
呻き声を上げながら全員が倒されていく。
何が起きているのか分からない元貴族が魔道具の短剣を自分に刺そうとするが、その前に腕を切り落とされた。
「全く、もっと町に近い所で襲えば良いのによ。」
そう言いながら、ジークさんが腕を切られて痛みにのたうちまくっている元貴族を縛り上げる。
他の犯罪者達もクリーム、OZのメンバーに縛られた。
これで終わりかと思っていると、馬車に向けてエクスプロードが襲う。
不意を突いたかと思える攻撃は、馬車の前に張られた強力なシールドによって防がれた。
「今回は、出て来ると思ったぞ。」
俺と浩司は馬車から出ると、後方に隠れていたオリジナル・グリムと向き合う。
『やはり、罠じゃったか。久しいな、我が分身とその弟子達よ。』
そう言いながら、更にエクスプロードを放ってくる。
俺がシールドで防ぎ、浩司が攻撃を行おうとすると、同時に大量のファイヤーランスが皆を襲う。
それぞれ魔法攻撃を避けたが、捕まえていた元貴族や犯罪者は心臓を打ち抜かれて即死し、亡骸は炎に包まれていた。
更に彼等が持っていた魔道具の短剣が破壊され、そのエネルギーが一気に放たれた。
全員が地面に伏せ、俺はシールドを張って何とか防ぐ。
エネルギーが治まった所には巨大な穴が開いていて、オリジナル・グリムが立っていた方を見るが当然のことだが姿は見えなかった。
『魔道具の破壊をするのに、エクスプロードを目隠しに使うとは。
流石、儂のオリジナルじゃな。』
グリムは自慢をしているのだろうか。
「拓ちゃん、大丈夫か。
それにしても、連続でエクスプロードを撃ちながら、あれだけのファイヤーランスを放つなん。
流石に、チート過ぎないか。」
浩司がこぼした愚痴に
『儂の場合、大量の魔力を使っても体に反動が少ないからな。
なにせ、儂は天才なんじゃよ。』
完全に自分自慢をするグリム。
グリムがドヤ顔をしている姿が目に浮かぶ。
大量の魔力を使っても反動が少ないなんて反則だろう。
今は敵なので、あまり褒めないで欲しい。
『しかし、敵も罠だと疑い様子見の捨て駒を用意したみたいじゃな。
ここを突破した先に戦力を用意しておったじゃろう。
どうせ、今更行っても逃げられた後だろうが。』
グリムの言う通りなのだろう。
バラン将軍、モーゼスさん、ジークフリートさんと兵士が周囲の護衛をしている。
既に活動を開始している冒険者も居るが、人は殆ど居ない。
問題無く馬車は進んでいたのだが、
夕方近くになり、馬車の前に土の壁が出現し火の魔法の攻撃を受けた。
「ブルネリ公爵が乗っているだろう。こちらに渡してもらおうか。」
現れたのは、豪華な服を着た男だった。
「犯罪者に落ちた元貴族の言葉に従う事は無い。」
バラン将軍が、その元貴族の男に向かって剣を向ける。
「この私に向かって剣を向けるのか。」
すると、周囲から逃げた犯罪人と思われる者達が10人程現れる。しかし、
「うわっ」「ぐぉっ」「ぎゃぁ」
呻き声を上げながら全員が倒されていく。
何が起きているのか分からない元貴族が魔道具の短剣を自分に刺そうとするが、その前に腕を切り落とされた。
「全く、もっと町に近い所で襲えば良いのによ。」
そう言いながら、ジークさんが腕を切られて痛みにのたうちまくっている元貴族を縛り上げる。
他の犯罪者達もクリーム、OZのメンバーに縛られた。
これで終わりかと思っていると、馬車に向けてエクスプロードが襲う。
不意を突いたかと思える攻撃は、馬車の前に張られた強力なシールドによって防がれた。
「今回は、出て来ると思ったぞ。」
俺と浩司は馬車から出ると、後方に隠れていたオリジナル・グリムと向き合う。
『やはり、罠じゃったか。久しいな、我が分身とその弟子達よ。』
そう言いながら、更にエクスプロードを放ってくる。
俺がシールドで防ぎ、浩司が攻撃を行おうとすると、同時に大量のファイヤーランスが皆を襲う。
それぞれ魔法攻撃を避けたが、捕まえていた元貴族や犯罪者は心臓を打ち抜かれて即死し、亡骸は炎に包まれていた。
更に彼等が持っていた魔道具の短剣が破壊され、そのエネルギーが一気に放たれた。
全員が地面に伏せ、俺はシールドを張って何とか防ぐ。
エネルギーが治まった所には巨大な穴が開いていて、オリジナル・グリムが立っていた方を見るが当然のことだが姿は見えなかった。
『魔道具の破壊をするのに、エクスプロードを目隠しに使うとは。
流石、儂のオリジナルじゃな。』
グリムは自慢をしているのだろうか。
「拓ちゃん、大丈夫か。
それにしても、連続でエクスプロードを撃ちながら、あれだけのファイヤーランスを放つなん。
流石に、チート過ぎないか。」
浩司がこぼした愚痴に
『儂の場合、大量の魔力を使っても体に反動が少ないからな。
なにせ、儂は天才なんじゃよ。』
完全に自分自慢をするグリム。
グリムがドヤ顔をしている姿が目に浮かぶ。
大量の魔力を使っても反動が少ないなんて反則だろう。
今は敵なので、あまり褒めないで欲しい。
『しかし、敵も罠だと疑い様子見の捨て駒を用意したみたいじゃな。
ここを突破した先に戦力を用意しておったじゃろう。
どうせ、今更行っても逃げられた後だろうが。』
グリムの言う通りなのだろう。
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