549 / 761
549まさかのメンバー
しおりを挟む
朝から、俺がソワソワしていると
「拓、そろそろ落ち着け。お前がオーナーなんだからどっしり構えてろ。」
ガラから既に何度目かの注意を受けた。
今日は、ブルネリ公爵領から、王の木と王妃の木、カレー工場で働いてくれる獣人の人達に、カレー専門店の料理長をしてもらうジャンさんがやってくる。
皆が来れば、やっと工場と店がオープンだ。
更に、トリス練成術士がラグテルの町に工房を構えるので、活動拠点を完全にラグテルの町に移す事にした。
ブルネリ公爵領の工房は息子に譲り、ガラの許可を得て奥さんも一緒に生活することになっている。
宿舎の準備は大丈夫だろうか。
木を植える場所の広さは大丈夫だろうか。
カレー工場の設備は大丈夫だろうか。
カレー専門店の状態は大丈夫だろうか。
トリス練成術士の奥さんを迎える準備は大丈夫だろうか。
アークとクリームが道案内兼、護衛を勤めてくれている。
商人のパウロさんやヨーゼフさんも一緒に来る予定だ。
名前だけだがオーナーという肩書きが有ると妙に緊張する。
しばらくすると、町の門の方から大きな木が近付いて来る。
「浩司、居るはずのない人が見るのけど。おかしいよね。」
「何故か俺の目にも、そのおかしい人が見えているよ。」
俺達の前で馬から降りた2人の男は、冒険者の格好をしたバラン将軍とガゼルス将軍。
続いてロダン侯爵の部下、モーゼスさんとジークフリードさんまで
そして、止まった馬車の中から降りてきた人が
「木を運んで来たぞ。それから工場で働く人達も全員無事に到着だ。」
「ここがラグテルの町か。良い所ね。
皆さん、こんにちは。どう、拓ちゃん驚いた?」
どうって、何でヨハン王子とサリナ姫が居るんだ?
他にもブルネリ公爵、ロダン侯爵、ヨギ魔道士まで馬車から下りてきた。
皆さんの格好を見ると、商人に化けているのだろうか?
ニックさんが皆の対応をしているが、一応王族や貴族というのは隠している設定みたいだ。
護衛の冒険者を見れば、バラン将軍の部下と、ブルネリ公爵の兵士。
ブルネリ公爵の兵士は盾を布で包んでいるが、俺が作ったミスリルの盾だ。
本当に、こちらの御一行様は何を考えているのだろうか。
パウロさんやヨーゼフさん、ジャン料理長達も一緒に居るが、疲れているみたいだ。
長旅より、このメンバーの為だろう。
トリス練成術師が女性を連れているので、奥さんだろうか。
「始めまして。トリスの妻のヨーコです。何時も主人がお世話になっています。」
日に焼けた健康そうな女性だった。
「幼馴染でね。私と違って良く畑仕事をしているよ。」
トリス練成術師の話は納得だ。こう言っては何だが、確かに農作業が似合いそうだ。
先に家で休まれるか聞いてみたが、
「移植を手伝わせてもらっても良いかしら。馬車に積む時も手伝ったのよ。
それに王の木と王妃の木なんて滅多に触れるものじゃないし。」
そのまま、作業を手伝ってくれる事になった。
行列の最後はカレー工場で働いてくれる獣人の人達。大人は歩き、子供は馬車に乗っていた。
犬族のカインさんと熊族のベックさんが前に出て来て
「「これから宜しくお願いします。」」
俺に挨拶をすると、他の全員が頭を下げる。
「こちらこそ、宜しくお願いします。」
挨拶を終えカインさんとベックさんに小声で、ブルネリ公爵以外の人達について聞いてみると
「ブルネリ公爵の親しくされている商人の方々と聞いています。
ブルネリ公爵は、こちらにいらっしゃるニック様と話をする必要があり立場を偽っているそうです。」
ブルネリ公爵は仕方ないとして、サリナ姫達は素性はばれていないのか。
イルミネーションのパレードに出ているといっても、はっきりとは認識していないのだろう。
「拓、そろそろ落ち着け。お前がオーナーなんだからどっしり構えてろ。」
ガラから既に何度目かの注意を受けた。
今日は、ブルネリ公爵領から、王の木と王妃の木、カレー工場で働いてくれる獣人の人達に、カレー専門店の料理長をしてもらうジャンさんがやってくる。
皆が来れば、やっと工場と店がオープンだ。
更に、トリス練成術士がラグテルの町に工房を構えるので、活動拠点を完全にラグテルの町に移す事にした。
ブルネリ公爵領の工房は息子に譲り、ガラの許可を得て奥さんも一緒に生活することになっている。
宿舎の準備は大丈夫だろうか。
木を植える場所の広さは大丈夫だろうか。
カレー工場の設備は大丈夫だろうか。
カレー専門店の状態は大丈夫だろうか。
トリス練成術士の奥さんを迎える準備は大丈夫だろうか。
アークとクリームが道案内兼、護衛を勤めてくれている。
商人のパウロさんやヨーゼフさんも一緒に来る予定だ。
名前だけだがオーナーという肩書きが有ると妙に緊張する。
しばらくすると、町の門の方から大きな木が近付いて来る。
「浩司、居るはずのない人が見るのけど。おかしいよね。」
「何故か俺の目にも、そのおかしい人が見えているよ。」
俺達の前で馬から降りた2人の男は、冒険者の格好をしたバラン将軍とガゼルス将軍。
続いてロダン侯爵の部下、モーゼスさんとジークフリードさんまで
そして、止まった馬車の中から降りてきた人が
「木を運んで来たぞ。それから工場で働く人達も全員無事に到着だ。」
「ここがラグテルの町か。良い所ね。
皆さん、こんにちは。どう、拓ちゃん驚いた?」
どうって、何でヨハン王子とサリナ姫が居るんだ?
他にもブルネリ公爵、ロダン侯爵、ヨギ魔道士まで馬車から下りてきた。
皆さんの格好を見ると、商人に化けているのだろうか?
ニックさんが皆の対応をしているが、一応王族や貴族というのは隠している設定みたいだ。
護衛の冒険者を見れば、バラン将軍の部下と、ブルネリ公爵の兵士。
ブルネリ公爵の兵士は盾を布で包んでいるが、俺が作ったミスリルの盾だ。
本当に、こちらの御一行様は何を考えているのだろうか。
パウロさんやヨーゼフさん、ジャン料理長達も一緒に居るが、疲れているみたいだ。
長旅より、このメンバーの為だろう。
トリス練成術師が女性を連れているので、奥さんだろうか。
「始めまして。トリスの妻のヨーコです。何時も主人がお世話になっています。」
日に焼けた健康そうな女性だった。
「幼馴染でね。私と違って良く畑仕事をしているよ。」
トリス練成術師の話は納得だ。こう言っては何だが、確かに農作業が似合いそうだ。
先に家で休まれるか聞いてみたが、
「移植を手伝わせてもらっても良いかしら。馬車に積む時も手伝ったのよ。
それに王の木と王妃の木なんて滅多に触れるものじゃないし。」
そのまま、作業を手伝ってくれる事になった。
行列の最後はカレー工場で働いてくれる獣人の人達。大人は歩き、子供は馬車に乗っていた。
犬族のカインさんと熊族のベックさんが前に出て来て
「「これから宜しくお願いします。」」
俺に挨拶をすると、他の全員が頭を下げる。
「こちらこそ、宜しくお願いします。」
挨拶を終えカインさんとベックさんに小声で、ブルネリ公爵以外の人達について聞いてみると
「ブルネリ公爵の親しくされている商人の方々と聞いています。
ブルネリ公爵は、こちらにいらっしゃるニック様と話をする必要があり立場を偽っているそうです。」
ブルネリ公爵は仕方ないとして、サリナ姫達は素性はばれていないのか。
イルミネーションのパレードに出ているといっても、はっきりとは認識していないのだろう。
13
お気に入りに追加
223
あなたにおすすめの小説

【完結】神スキル拡大解釈で底辺パーティから成り上がります!
まにゅまにゅ
ファンタジー
平均レベルの低い底辺パーティ『龍炎光牙《りゅうえんこうが》』はオーク一匹倒すのにも命懸けで注目もされていないどこにでもでもいる冒険者たちのチームだった。
そんなある日ようやく資金も貯まり、神殿でお金を払って恩恵《ギフト》を授かるとその恩恵《ギフト》スキルは『拡大解釈』というもの。
その効果は魔法やスキルの内容を拡大解釈し、別の効果を引き起こせる、という神スキルだった。その拡大解釈により色んなものを回復《ヒール》で治したり強化《ブースト》で獲得経験値を増やしたりととんでもない効果を発揮する!
底辺パーティ『龍炎光牙』の大躍進が始まる!
第16回ファンタジー大賞奨励賞受賞作です。

[完結]前世引きこもりの私が異世界転生して異世界で新しく人生やり直します
mikadozero
ファンタジー
私は、鈴木凛21歳。自分で言うのはなんだが可愛い名前をしている。だがこんなに可愛い名前をしていても現実は甘くなかった。
中高と私はクラスの隅で一人ぼっちで生きてきた。だから、コミュニケーション家族以外とは話せない。
私は社会では生きていけないほどダメ人間になっていた。
そんな私はもう人生が嫌だと思い…私は命を絶った。
自分はこんな世界で良かったのだろうかと少し後悔したが遅かった。次に目が覚めた時は暗闇の世界だった。私は死後の世界かと思ったが違かった。
目の前に女神が現れて言う。
「あなたは命を絶ってしまった。まだ若いもう一度チャンスを与えましょう」
そう言われて私は首を傾げる。
「神様…私もう一回人生やり直してもまた同じですよ?」
そう言うが神は聞く耳を持たない。私は神に対して呆れた。
神は書類を提示させてきて言う。
「これに書いてくれ」と言われて私は書く。
「鈴木凛」と署名する。そして、神は書いた紙を見て言う。
「鈴木凛…次の名前はソフィとかどう?」
私は頷くと神は笑顔で言う。
「次の人生頑張ってください」とそう言われて私の視界は白い世界に包まれた。
ーーーーーーーーー
毎話1500文字程度目安に書きます。
たまに2000文字が出るかもです。
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?
歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。
それから数十年が経ち、気づけば38歳。
のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。
しかしーー
「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」
突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。
これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。
※書籍化のため更新をストップします。

アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記
ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。
そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。
【魔物】を倒すと魔石を落とす。
魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。
世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。
転生をしたら異世界だったので、のんびりスローライフで過ごしたい。
みみっく
ファンタジー
どうやら事故で死んでしまって、転生をしたらしい……仕事を頑張り、人間関係も上手くやっていたのにあっけなく死んでしまうなら……だったら、のんびりスローライフで過ごしたい!
だけど現状は、幼馴染に巻き込まれて冒険者になる流れになってしまっている……

明日を信じて生きていきます~異世界に転生した俺はのんびり暮らします~
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生した主人公は、新たな冒険が待っていることを知りながらも、のんびりとした暮らしを選ぶことに決めました。
彼は明日を信じて、異世界での新しい生活を楽しむ決意を固めました。
最初の仲間たちと共に、未知の地での平穏な冒険が繰り広げられます。
一種の童話感覚で物語は語られます。
童話小説を読む感じで一読頂けると幸いです

~クラス召喚~ 経験豊富な俺は1人で歩みます
無味無臭
ファンタジー
久しぶりに異世界転生を体験した。だけど周りはビギナーばかり。これでは俺が巻き込まれて死んでしまう。自称プロフェッショナルな俺はそれがイヤで他の奴と離れて生活を送る事にした。天使には魔王を討伐しろ言われたけど、それは面倒なので止めておきます。私はゆっくりのんびり異世界生活を送りたいのです。たまには自分の好きな人生をお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる