異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

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542リフレクション

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『あれはシールドと言うか、浩司の魔法を弾いているみたいじゃな。
 まさか、あの様な剣が有るとは。』

それでも、浩司の魔法を切るなんてふざけているだろう。

「結界の魔道具を壊されただけでなく、この俺にリフレクションまで使わせるとは大したものだ。
 楽しすぎて仕方が無いぞ。」

これが最大の攻撃だと言うのに、どうしたらいい。
地上に落ちた剣士に対しバラン将軍とガラ、ジークの3人が攻撃を仕掛ける。

「俺達を忘れていないか。」
「そんなに楽しみたければ、俺達が楽しませてやる。」
「俺も混ぜてもらう。」

この3人掛かりでも戦力が足りていない。
しかし、あのリフレクションは純粋な剣の攻撃には効果が無いみたいだ。それなら

「浩司とヤマトは体力が戻り次第ナターシャと魔道師の対応を頼む。」

俺は剣士に立ち向かう3人のサポートに入らせてもらう。
距離さえ取れば自分自身への強化魔法と、相手の魔力の流れを見て剣士の動きに付いて行ける。
俺は剣士の動きを邪魔するようにシールドを張りながら、闇の魔力で覆ったレイアローで攻撃を仕掛ける。
剣士が避ければ、避けた先に穴を掘り、更にダークマインドで足止めを試みる。
全てかわされてしまうが、攻撃の隙を作り出す事は出来ていた。
同時に、闇の魔力で3人の気配を消したりして攻撃を分かりづらくする。

「この野郎、嫌らしい魔法を使いやがって。
 あれだけの攻撃をしておきながら、サポートで本領発揮かよ。」

剣士は自分の思い通りの攻撃が出来ず、互角の戦いになっている。


******(エチゴ)

OZとクリーム、そしてガゼルス将軍にヨギ魔道師で攻めているというのに、たった2人を倒す事が出来ない。
ナターシャの体術と闇魔法も凄いが、後衛の魔道師の力が凄まじい。
拓さんと浩司さんの2人掛かりでも倒せなない訳だ。

ヨギ魔道師、ジェニファーさん、ロビンさんの攻撃魔法を簡単に防ぎ、我々全員に的確に魔法攻撃を仕掛けてくる。
アルとレオさんが隙を見てロックランスと水虎の魔法攻撃を行ったが、簡単に防がれてしまった。
獣人だからと、侮る様な事も無い。
何とか攻撃を防げているが、これ以上は厳しい。

すると、魔道師に強力な雷魔法ドラゴンライトニングが襲う。
気配を消しているのか姿は見えないが浩司さんとヤマトが来てくれたみたいだ。

魔道師が攻撃をシールドで防ぐので気を取られ、援護魔法が途切れニコラスさんとレオさんの攻撃がナターシャを捕えた。
致命傷にはならなかったが、やっとダメージを与えたみたいだ。

「一気に畳み込むぞ。」

ナターシャへの攻撃はニコラスさん、レオさん、アルに任せ、私達は魔道師に向かって集中攻撃を行った。

「なかなかやるみたいじゃな。しかし、儂を舐めてもらっては困る。」

魔道師はファイヤーランスを放ちながらも、自分の頭上に大きな火球を作り上げた。

「全員、僕の後ろに。」

トムさんが叫ぶ中、その火球が私達に向かって放たれる。

「エクスプロード」

浩司さんが放つ朱雀と同程度の強力な火魔法を感じる。
オリハルコンの盾が有ったとしても耐える事が出来るのか。
私とヨギ魔道師は盾の前にシールドを展開し、他の人も向かってくる火球に攻撃を加えていたが勢いを殺せない。
浩司さんにはナターシャが攻撃を仕掛け、邪魔をさせない様にしている。

「舐めるな。全員伏せて。」

トムさんが身構える。ヨギ魔道師と私が張ったシールドが壊れ火球が私達を襲う。


もう終わりかと思ったが、トムさんは火球から防ぎきった。
周囲は焼け野原と化しているが、トムさんの後ろに居る私達は守られていた。

「我がエクスプロードを防ぐとは見事じゃ。
 ここは、一度引くぞ。」

魔道師が言いながら何かをばら撒くと、至る所で炎の壁が形成された。

「チッ、せっかく楽しくなってきたのにな。
 覚えておけ、俺様はブライだ。てめーら、次はもっと楽しませろよ。」

ブライと名乗った剣士は捨て台詞を吐いて、何かをばら撒き炎の壁を造り出すと立ち去った。
そして、私達を守ってくれたトムさんの体が傾いたと思うと、そのまま倒れた。
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