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534誘拐
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「浩司殿、拓殿、助力に感謝する。サリナ姫の方は大丈夫だろうか。」
バラン将軍が聞いて来るので、ヨハン王子に魔力を送り炎帝剣の力で倒したと説明した。
すると浩司がヨハン王子の体について聞いてきた。
以前、ピース医師が俺の魔力を受けて体を動かせなくなったので心配しているのだろう。
「今回は魔力同調を行ったので、大丈夫だよ。
ただ、結構な魔力を流したから俺達の魔力の使い過ぎの様な状態になっていると思う。
体を動かすのも大変だと思うけど、暫くすれば治るよ。
それに、体を張ってサリナお姉さんを守ったんだよ。
もしかすると、良い方向に転がるかも知れない。」
俺の話を聞いて浩司だけでなく、ガゼルス将軍も安心したみたいだ。ただ
「拓ちゃん、その顔は止めた方が良いぞ。
知人と言っても、王子と王女の話をしているのに下世話な感じになっているから。」
浩司に俺の顔に付いて指摘を受けてしまった。
「しかし、拓殿の言う事にも一理あります。
若もサリナ様の前ではだらしないですから。もう少し、男として頑張って欲しいものす。」
そう言ってガゼルス将軍が笑うと、バラン将軍やヨギ魔道師まで笑い始めてしまった。
そんな状態の所にオリバー隊長がやってきた。
「こちらも、大丈夫な様ですね。
我々の方も、大怪我をした者は無く無事に退治する事が出来ました。
皆さんに何か有った時の時間稼ぎとして私は残りましたが、
現在、サリナ姫とヨハン王子は兵達とマクニス王国へ向かっています。」
「ご苦労だった。ヨハン王子の事を拓殿から話を聞いていた。
大量の魔力を体に流した為、暫くは動くのも大変らしいが大丈夫だそうだ。
浩司殿、拓殿、部下が無事な事に改めて感謝する。」
バラン将軍と一緒にオリバー隊長、ガゼルス将軍やヨギ魔道師にまで頭を下げられてしまった。
倒した魔獣は、ヨギ魔道師のアイテムボックスに収納し、王への説明が終わり次第、俺達にくれるそうだ。
ただ、炎帝剣の炎で倒したキラービーやダークウルフは焼けてしまいどうしようも無かった。
そして俺と浩司の参戦は、隠しておいてもらう事にした。
表彰される事だと言われたが、下手に公の場で顔を知られると後々面倒な事になりそうだからだ。
「その代わり、今度美味い物でも御馳走してください。」
と俺が希望すると、バラン将軍だけでなく、ガゼルス将軍やヨギ魔道師、オリバー隊長までが「必ず」と約束してくれた。
馬車が有った場所に戻ると、兵士の1人が馬を待機させていた。
俺と浩司、ヨギ魔道師も馬の後ろに乗りサリナ姫達の馬車を追ったのだが
見つけたのは、倒れている兵士達。
「何が有った。サリナ姫、ヨハン王子は何処に行った。」
バラン将軍が倒れている兵士を起して聞き出すと、顔を隠した2人組に襲われたとの事。
兵士達は簡単に倒され、サリナ姫とヨハン王子が乗っていた馬車が奪われた。
それ以外の馬は急に暴れ出して敵を見失った。
「浩司、ヤマト、未だ魔法を使えるか。」
「任せろ。」『当然にゃ。』
時間がない。バラン将軍達が居るが、俺はその場でアイテムボックスからハングライダーを取り出すと
「俺達は先に行きます。」
浩司、ヤマトと乗り込み空から街道沿いに馬車を探した。
******(バラン将軍)
「あれはいったい何だ。」
拓殿と浩司殿が空を飛んで行ったのを見て、ガゼルス将軍が呟いた。
俺も空を見上げていた。
「何を固まっている。
拓が形振り構わず2人を探し出そうとしている。
お前達はどう行動するつもりだ。」
ヨギ魔道師に言われて我に帰った。
「お前は、騎士団に戻り全員で捜査に当たらせろ。
その後、国王に報告を。
ヨギ魔道師、国王への報告に同行をお願いします。
他の者は、倒れている人達の対応。」
兵士達に指示を出す。ヨギ魔道師も頷いた。
「ガゼルス将軍、オリバー、我々は街道沿いに馬車を追うぞ。
拓殿と浩司殿はここには居なかった。全員それで良いな。」
全員が最後の言葉に頷いている。
バラン将軍が聞いて来るので、ヨハン王子に魔力を送り炎帝剣の力で倒したと説明した。
すると浩司がヨハン王子の体について聞いてきた。
以前、ピース医師が俺の魔力を受けて体を動かせなくなったので心配しているのだろう。
「今回は魔力同調を行ったので、大丈夫だよ。
ただ、結構な魔力を流したから俺達の魔力の使い過ぎの様な状態になっていると思う。
体を動かすのも大変だと思うけど、暫くすれば治るよ。
それに、体を張ってサリナお姉さんを守ったんだよ。
もしかすると、良い方向に転がるかも知れない。」
俺の話を聞いて浩司だけでなく、ガゼルス将軍も安心したみたいだ。ただ
「拓ちゃん、その顔は止めた方が良いぞ。
知人と言っても、王子と王女の話をしているのに下世話な感じになっているから。」
浩司に俺の顔に付いて指摘を受けてしまった。
「しかし、拓殿の言う事にも一理あります。
若もサリナ様の前ではだらしないですから。もう少し、男として頑張って欲しいものす。」
そう言ってガゼルス将軍が笑うと、バラン将軍やヨギ魔道師まで笑い始めてしまった。
そんな状態の所にオリバー隊長がやってきた。
「こちらも、大丈夫な様ですね。
我々の方も、大怪我をした者は無く無事に退治する事が出来ました。
皆さんに何か有った時の時間稼ぎとして私は残りましたが、
現在、サリナ姫とヨハン王子は兵達とマクニス王国へ向かっています。」
「ご苦労だった。ヨハン王子の事を拓殿から話を聞いていた。
大量の魔力を体に流した為、暫くは動くのも大変らしいが大丈夫だそうだ。
浩司殿、拓殿、部下が無事な事に改めて感謝する。」
バラン将軍と一緒にオリバー隊長、ガゼルス将軍やヨギ魔道師にまで頭を下げられてしまった。
倒した魔獣は、ヨギ魔道師のアイテムボックスに収納し、王への説明が終わり次第、俺達にくれるそうだ。
ただ、炎帝剣の炎で倒したキラービーやダークウルフは焼けてしまいどうしようも無かった。
そして俺と浩司の参戦は、隠しておいてもらう事にした。
表彰される事だと言われたが、下手に公の場で顔を知られると後々面倒な事になりそうだからだ。
「その代わり、今度美味い物でも御馳走してください。」
と俺が希望すると、バラン将軍だけでなく、ガゼルス将軍やヨギ魔道師、オリバー隊長までが「必ず」と約束してくれた。
馬車が有った場所に戻ると、兵士の1人が馬を待機させていた。
俺と浩司、ヨギ魔道師も馬の後ろに乗りサリナ姫達の馬車を追ったのだが
見つけたのは、倒れている兵士達。
「何が有った。サリナ姫、ヨハン王子は何処に行った。」
バラン将軍が倒れている兵士を起して聞き出すと、顔を隠した2人組に襲われたとの事。
兵士達は簡単に倒され、サリナ姫とヨハン王子が乗っていた馬車が奪われた。
それ以外の馬は急に暴れ出して敵を見失った。
「浩司、ヤマト、未だ魔法を使えるか。」
「任せろ。」『当然にゃ。』
時間がない。バラン将軍達が居るが、俺はその場でアイテムボックスからハングライダーを取り出すと
「俺達は先に行きます。」
浩司、ヤマトと乗り込み空から街道沿いに馬車を探した。
******(バラン将軍)
「あれはいったい何だ。」
拓殿と浩司殿が空を飛んで行ったのを見て、ガゼルス将軍が呟いた。
俺も空を見上げていた。
「何を固まっている。
拓が形振り構わず2人を探し出そうとしている。
お前達はどう行動するつもりだ。」
ヨギ魔道師に言われて我に帰った。
「お前は、騎士団に戻り全員で捜査に当たらせろ。
その後、国王に報告を。
ヨギ魔道師、国王への報告に同行をお願いします。
他の者は、倒れている人達の対応。」
兵士達に指示を出す。ヨギ魔道師も頷いた。
「ガゼルス将軍、オリバー、我々は街道沿いに馬車を追うぞ。
拓殿と浩司殿はここには居なかった。全員それで良いな。」
全員が最後の言葉に頷いている。
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