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507魔獣化
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「ロダン侯爵領のリゾートは楽しかったわ。誘ってくれてありがとう。拓ちゃん、また声を掛けてくれると嬉しいわ。」
サリナ姫・・・一国の姫が、リゾートのバカンスを一般市民に強請らないで欲しい。
まぁ、出発の時、見送りに来てくれた領民の方々に「また来て下さい」と声を掛けられ
ロダン侯爵が春と夏の良い時期にも招待をしてくれると言ってくれるので、また皆で一緒に来たいとは思ってはいる。
早めに時期を決めて皆で来れる様に調整した方が良いだろう。
街道の途中でブルネリ公爵の知り合いの貴族と会ったが、これからロダン侯爵領のリゾートに行くらしい。
ブルネリ公爵の宣伝で冬までの間は貴族の予約で埋まっており、泊まった方々の評価でこの先の経営が決まるだろう。
街道も中ほどを過ぎて、人気が無くなった所で俺の探索魔法に攻撃意志を持つ者が引っかかる
「前方に待ち伏せしているみたいです。襲撃に備えてください。
カイやレム、トーマスの前で酷い状態を見せたくない。これを使ってくれるか。」
俺はアイテムボックスからこっそりと取り出した薬を浩司に渡す。
馬車の前にロックウォールの壁が現れ、周囲から魔法の攻撃が行われたので、全て俺がシールドで防ぐ。
「ウォーターアロー」
浩司が前方の草むらに攻撃を仕掛けると10人の人影が現れた。
「ブルネリ、バラン、そしてアークにクリーム。よくも我々の邪魔をしてくれたな。」
ブルネリ公爵だけでなく、アークにクリームまで恨みを買っているという事は
「王国に毒をばら撒こうとした輩が何を言う。よくも、その顔を我々の前に出す事が出来たな。」
ブルネリ公爵が応えた。
やはり、遺跡で集まっていた獣人排他的な集団で逃げ出した貴族の一味か。
毒をばら撒いて貴族から犯罪者になって、逆恨みとはウンザリする。
しかし、俺達を襲って来る前に相手が立っていられず膝を付き始めた。
「貴様ら、毒を巻いたのか。この卑怯者め。」
彼等を見つけた時点で、浩司に風魔法に乗せて無味無臭の若干遅行性の痺れ薬を巻いてもらったのだが、卑怯者呼ばわりされるとは思わなかった。
子供も居るのに、こんなふざけた事をしておいてふざけた事を言う。
倒れた所で、たっぷり毒を飲ませて国に引き渡して終わりにさせてもらう。
「俺達を舐めるなよ。」
全員が懐から取り出した短剣で自分達自身を刺すと、短剣の柄にはめ込まれた魔石が輝き肌の色がくすみ始めた。
「奴等を直ぐに殺せ。まずいことになりそうだ。」
ヨギ魔導師が叫んだが、遅かった。
肌は灰色に変色し、2回りは大きくなった彼等から魔力の圧力を感じ、毒の効果も消えたみたいだ。
更には、額から角まで生えてきている。
『信じられん、人がハイオーガに変身したのか。
こんなのは儂も初めて見るが、1体がBランク以上の魔獣じゃ。
皮膚は厚く、生半可な剣や魔法の攻撃では倒せんぞ。』
Bランクの魔獣が10体だと。数が多過ぎる。
「お前達を全員殺してやる。」
そう言って、先ほどとは段違いの魔法の攻撃を放って来た。
「OZ、アーク、クリームはそれぞれのパーティ毎に対応。
ヨギ魔道師、ガゼルス将軍は私と一緒に
オリバーと兵士は王族と貴族を守れ。
ヨハン王子、サリナ姫をお願いします。行くぞ。」
バラン将軍の掛け声に全員が答えた。
一体、何が起きたのかは分からないが、倒すしかないだろう。
サリナ姫・・・一国の姫が、リゾートのバカンスを一般市民に強請らないで欲しい。
まぁ、出発の時、見送りに来てくれた領民の方々に「また来て下さい」と声を掛けられ
ロダン侯爵が春と夏の良い時期にも招待をしてくれると言ってくれるので、また皆で一緒に来たいとは思ってはいる。
早めに時期を決めて皆で来れる様に調整した方が良いだろう。
街道の途中でブルネリ公爵の知り合いの貴族と会ったが、これからロダン侯爵領のリゾートに行くらしい。
ブルネリ公爵の宣伝で冬までの間は貴族の予約で埋まっており、泊まった方々の評価でこの先の経営が決まるだろう。
街道も中ほどを過ぎて、人気が無くなった所で俺の探索魔法に攻撃意志を持つ者が引っかかる
「前方に待ち伏せしているみたいです。襲撃に備えてください。
カイやレム、トーマスの前で酷い状態を見せたくない。これを使ってくれるか。」
俺はアイテムボックスからこっそりと取り出した薬を浩司に渡す。
馬車の前にロックウォールの壁が現れ、周囲から魔法の攻撃が行われたので、全て俺がシールドで防ぐ。
「ウォーターアロー」
浩司が前方の草むらに攻撃を仕掛けると10人の人影が現れた。
「ブルネリ、バラン、そしてアークにクリーム。よくも我々の邪魔をしてくれたな。」
ブルネリ公爵だけでなく、アークにクリームまで恨みを買っているという事は
「王国に毒をばら撒こうとした輩が何を言う。よくも、その顔を我々の前に出す事が出来たな。」
ブルネリ公爵が応えた。
やはり、遺跡で集まっていた獣人排他的な集団で逃げ出した貴族の一味か。
毒をばら撒いて貴族から犯罪者になって、逆恨みとはウンザリする。
しかし、俺達を襲って来る前に相手が立っていられず膝を付き始めた。
「貴様ら、毒を巻いたのか。この卑怯者め。」
彼等を見つけた時点で、浩司に風魔法に乗せて無味無臭の若干遅行性の痺れ薬を巻いてもらったのだが、卑怯者呼ばわりされるとは思わなかった。
子供も居るのに、こんなふざけた事をしておいてふざけた事を言う。
倒れた所で、たっぷり毒を飲ませて国に引き渡して終わりにさせてもらう。
「俺達を舐めるなよ。」
全員が懐から取り出した短剣で自分達自身を刺すと、短剣の柄にはめ込まれた魔石が輝き肌の色がくすみ始めた。
「奴等を直ぐに殺せ。まずいことになりそうだ。」
ヨギ魔導師が叫んだが、遅かった。
肌は灰色に変色し、2回りは大きくなった彼等から魔力の圧力を感じ、毒の効果も消えたみたいだ。
更には、額から角まで生えてきている。
『信じられん、人がハイオーガに変身したのか。
こんなのは儂も初めて見るが、1体がBランク以上の魔獣じゃ。
皮膚は厚く、生半可な剣や魔法の攻撃では倒せんぞ。』
Bランクの魔獣が10体だと。数が多過ぎる。
「お前達を全員殺してやる。」
そう言って、先ほどとは段違いの魔法の攻撃を放って来た。
「OZ、アーク、クリームはそれぞれのパーティ毎に対応。
ヨギ魔道師、ガゼルス将軍は私と一緒に
オリバーと兵士は王族と貴族を守れ。
ヨハン王子、サリナ姫をお願いします。行くぞ。」
バラン将軍の掛け声に全員が答えた。
一体、何が起きたのかは分からないが、倒すしかないだろう。
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