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434バーベキュー
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「ありがとうございました。」
俺はパウロさんに、今回付き合って頂いた礼を言った。
「いえいえ、大変面白い販売で見ていて楽しませてもらいました。
しかし、この魔道具を、こんな安い値段で売るとは思いませんでしたよ。」
「私の進みたい方向と、バラン騎士団の考えが一致しているので少しでも手助けしようかと。
この販売で売り上げが減るかもしれませんので、今回の売り上げを受け取って下さい。」
「私は何もしていません。特等席で拓殿のショーを楽しませて頂いただけです。
それなのに、お金を受け取る訳にはいかないでしょう。」
やんわりと金の受け取りを断られた。
「だったら、その金でバーベキューでもやらないか。
バラン将軍に許可をとって来ますので、パウロさんも如何ですか。」
俺達の話を聞いていたガラが食事の提案をしてくれた。確かにそれなら問題無いだろう。
パウロさんが頷き、バラン将軍が了解してくれたので、兵士達が分担して酒と食料を調達する為に町に出て行った。
バーベキュー代は兵士達が出し合い、俺の金は受け取らなかったので色々な調味料を提供させてもらう。
バーベキューが始まり皆が飲み始めた所で、販売の時に「もう一声」と声を掛けた兵士に礼を述べてマッサージを何時行うか伺うと
「ここまでして頂いて、マッサージまでやって頂く訳にはいきません。」
何故か断ってきた。おまけに、上官に話す様な口調だ。
依頼した時、気さくに話して喜んでくれていたのに不思議に思っているとバラン将軍がやってきた。
「拓殿に、そこまでして頂くわけにはいかないだろう。」
相変わらずニコニコと笑っているが、兵士の方は凄い緊張状態。
成程、素直に話して将軍直々に注意されたって所か。悪いことをしてしまったか。
「私の遊びに付き合ってもらったお礼の意味も有りますが、マッサージは私の魔力制御の訓練も兼ねていますので。」
魔力同調は繊細な魔力制御の訓練になっている。
実際に魔力同調をさせたマッサージを行う様になり、魔法制御や魔道具を作る技術が向上ている。
「ブルネリ公爵領へ移動するのは明後日ですから、希望者が居ればマッサージをしますよ。」
俺とバラン将軍の話を聞いていた周りの兵士達から「お~」「やった~」と声が上がる。
喜んでくれるのは嬉しいが、魔力同調を全員に行うのは厳しい。
それに、明後日の移動に影響が無いようにした方が良い。
「まだ技術が未熟なので、今夜5名、明日30名でお願いします。」
今まで、OZ,アーク、クリームに行ってきたので、この人数なら簡単だろう。しかし、
『35名とは、ずいぶんと頑張るな。まぁ、拓なら対応出来るじゃろう。』
グリムが含みの有る言い方で楽しそうに話す。理由を聞いても笑うだけで教えてくれない。
これは、思った以上に厳しい訓練になってしまうのだろう。
浩司からは可哀そうにと言うような視線を送られてしまった。
バラン将軍の許可がでると、兵士達の間でマッサージの枠取りジャンケン大会が始まった。
掛け声を掛けてくれた兵士は優先的に行うとし、俺達と一緒に遺跡に向かう兵士は旅の間に出来るので外れてもらう。
しかし、マッサージだけで治療は行わないのだが、理解しているのだろうか?
俺はパウロさんに、今回付き合って頂いた礼を言った。
「いえいえ、大変面白い販売で見ていて楽しませてもらいました。
しかし、この魔道具を、こんな安い値段で売るとは思いませんでしたよ。」
「私の進みたい方向と、バラン騎士団の考えが一致しているので少しでも手助けしようかと。
この販売で売り上げが減るかもしれませんので、今回の売り上げを受け取って下さい。」
「私は何もしていません。特等席で拓殿のショーを楽しませて頂いただけです。
それなのに、お金を受け取る訳にはいかないでしょう。」
やんわりと金の受け取りを断られた。
「だったら、その金でバーベキューでもやらないか。
バラン将軍に許可をとって来ますので、パウロさんも如何ですか。」
俺達の話を聞いていたガラが食事の提案をしてくれた。確かにそれなら問題無いだろう。
パウロさんが頷き、バラン将軍が了解してくれたので、兵士達が分担して酒と食料を調達する為に町に出て行った。
バーベキュー代は兵士達が出し合い、俺の金は受け取らなかったので色々な調味料を提供させてもらう。
バーベキューが始まり皆が飲み始めた所で、販売の時に「もう一声」と声を掛けた兵士に礼を述べてマッサージを何時行うか伺うと
「ここまでして頂いて、マッサージまでやって頂く訳にはいきません。」
何故か断ってきた。おまけに、上官に話す様な口調だ。
依頼した時、気さくに話して喜んでくれていたのに不思議に思っているとバラン将軍がやってきた。
「拓殿に、そこまでして頂くわけにはいかないだろう。」
相変わらずニコニコと笑っているが、兵士の方は凄い緊張状態。
成程、素直に話して将軍直々に注意されたって所か。悪いことをしてしまったか。
「私の遊びに付き合ってもらったお礼の意味も有りますが、マッサージは私の魔力制御の訓練も兼ねていますので。」
魔力同調は繊細な魔力制御の訓練になっている。
実際に魔力同調をさせたマッサージを行う様になり、魔法制御や魔道具を作る技術が向上ている。
「ブルネリ公爵領へ移動するのは明後日ですから、希望者が居ればマッサージをしますよ。」
俺とバラン将軍の話を聞いていた周りの兵士達から「お~」「やった~」と声が上がる。
喜んでくれるのは嬉しいが、魔力同調を全員に行うのは厳しい。
それに、明後日の移動に影響が無いようにした方が良い。
「まだ技術が未熟なので、今夜5名、明日30名でお願いします。」
今まで、OZ,アーク、クリームに行ってきたので、この人数なら簡単だろう。しかし、
『35名とは、ずいぶんと頑張るな。まぁ、拓なら対応出来るじゃろう。』
グリムが含みの有る言い方で楽しそうに話す。理由を聞いても笑うだけで教えてくれない。
これは、思った以上に厳しい訓練になってしまうのだろう。
浩司からは可哀そうにと言うような視線を送られてしまった。
バラン将軍の許可がでると、兵士達の間でマッサージの枠取りジャンケン大会が始まった。
掛け声を掛けてくれた兵士は優先的に行うとし、俺達と一緒に遺跡に向かう兵士は旅の間に出来るので外れてもらう。
しかし、マッサージだけで治療は行わないのだが、理解しているのだろうか?
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