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433特別販売
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******(バラン将軍)
ポスターには大きな文字で
『今夜、臨時出店
見切り品の魔道具。大量格安販売。
パウロ商店』
と書かれている。
そして、文字の下には拓殿が見せてくれた魔道具の絵まで。
「オリバー大隊長は、何か言っていたか。」
「昨夜、休みの兵士達も寄宿舎に戻って来る様に連絡を取るようにと指示を出されました。
そして、兵士達に金貨1枚を用意するように言われていました。
用意できない場合は、オリバー大隊長が貸して下さると。」
パウロ商店の対応はオリバー隊長に任せ、朝 部下に光苔と拡張ボックスについて話をした。
想像していたが、全員がミスリルで出来た拡張ボックスと聞いて場が静かになる。
「拡張ボックスには、少しづつ、ポーション、薬、食材を蓄える。
光苔、拡張ボックスは責任を持って扱いたいと思う。各自、自覚して対応して欲しい。」
「「「はい」」」
次にOZが来るまでに、光苔を植える場所を検討しておかなければならないな。
夕方、パウロ殿がOZとやって来ると、中庭に机をセットし商品を並べていく。
既に寄宿舎に居る部下達が全員集まっている中、拓殿が前に出て話し始めた。
「兵士の皆さん。お集まり頂いて有難うございます。今回、販売させて頂く魔道具はこちらです。」
昨日の魔道具を取り出すと、兵士1人に魔道具の効果を試し始めた。
先ずは、アクセル殿が闇魔法で簡単な呪いを掛け、次に無味無臭のしびれ薬を撒いていて魔道具の反応を見せていた。
体がしびれた兵士に解毒剤を飲ませて魔道具の説明は終わった。
「こちらの魔道具、感知するだけで身を守る事は出来ません。
しかし、敵からの不意打ちを防ぐ事が出来ます。
とは言っても、毒を受けてしまっては問題ですので、この魔道具に解毒剤一式を付けましょう。
ここまで付けて、今なら、なんと、銀貨1枚。たった1枚での販売です。」
兵士達からは「お~っ」との驚きの声が上がる。
当然だ。魔道具だけで金貨2、3枚はするのに、そんな価格で販売するとは。それにも拘わらず
「もう一声」
ふざけた声を掛けた兵士が居た。
いったい、どこのバカだ。兵士なら魔道具の価値くらい分かるだろうに。
発言した兵士のチェックをしている間にも、拓殿の話が続く。
「ここまで付けても、もう一声ですか。
う~ん、仕方がありません。更にポーションを3個付けましょう。しかも、お値段は据え置き。」
兵士達から拍手が起きる。
「1人1セットの販売。全員分在りますので、安心して並んで下さい。」
OZ、アーク、クリームのメンバーが販売の手伝いをしていた。
「もう一声」と声を掛けた兵士を列から連れ出し話を聞くと
「拓殿に「もう一声」と声を掛ける様に依頼されました。
但し、自分達に不利益になるなら、言わないで良いと言われています。」
更に、言っても言わなくても後で治癒魔法を使ったマッサージをしてもらう約束をしていたらしい。
兵士には列に戻るように言い、販売の様子を見ていると
「良ければ、バラン将軍も購入しませんか。
1人1セットですが、ここに居ない人の分を代わりに買ってもらっても問題ありませんよ。」
拓殿が声を掛けて来たので、兵士達全員が買い終わった後、残った分を購入させてもらった。
「ここだけの話ですが、色々な毒も揃っています。いざという時の為に、サービスで付けますよ。」
拓殿が囁いてくるが、毒を使う様な いざという時は想定していないので断ると物凄く残念そうな顔をされた。
ポスターには大きな文字で
『今夜、臨時出店
見切り品の魔道具。大量格安販売。
パウロ商店』
と書かれている。
そして、文字の下には拓殿が見せてくれた魔道具の絵まで。
「オリバー大隊長は、何か言っていたか。」
「昨夜、休みの兵士達も寄宿舎に戻って来る様に連絡を取るようにと指示を出されました。
そして、兵士達に金貨1枚を用意するように言われていました。
用意できない場合は、オリバー大隊長が貸して下さると。」
パウロ商店の対応はオリバー隊長に任せ、朝 部下に光苔と拡張ボックスについて話をした。
想像していたが、全員がミスリルで出来た拡張ボックスと聞いて場が静かになる。
「拡張ボックスには、少しづつ、ポーション、薬、食材を蓄える。
光苔、拡張ボックスは責任を持って扱いたいと思う。各自、自覚して対応して欲しい。」
「「「はい」」」
次にOZが来るまでに、光苔を植える場所を検討しておかなければならないな。
夕方、パウロ殿がOZとやって来ると、中庭に机をセットし商品を並べていく。
既に寄宿舎に居る部下達が全員集まっている中、拓殿が前に出て話し始めた。
「兵士の皆さん。お集まり頂いて有難うございます。今回、販売させて頂く魔道具はこちらです。」
昨日の魔道具を取り出すと、兵士1人に魔道具の効果を試し始めた。
先ずは、アクセル殿が闇魔法で簡単な呪いを掛け、次に無味無臭のしびれ薬を撒いていて魔道具の反応を見せていた。
体がしびれた兵士に解毒剤を飲ませて魔道具の説明は終わった。
「こちらの魔道具、感知するだけで身を守る事は出来ません。
しかし、敵からの不意打ちを防ぐ事が出来ます。
とは言っても、毒を受けてしまっては問題ですので、この魔道具に解毒剤一式を付けましょう。
ここまで付けて、今なら、なんと、銀貨1枚。たった1枚での販売です。」
兵士達からは「お~っ」との驚きの声が上がる。
当然だ。魔道具だけで金貨2、3枚はするのに、そんな価格で販売するとは。それにも拘わらず
「もう一声」
ふざけた声を掛けた兵士が居た。
いったい、どこのバカだ。兵士なら魔道具の価値くらい分かるだろうに。
発言した兵士のチェックをしている間にも、拓殿の話が続く。
「ここまで付けても、もう一声ですか。
う~ん、仕方がありません。更にポーションを3個付けましょう。しかも、お値段は据え置き。」
兵士達から拍手が起きる。
「1人1セットの販売。全員分在りますので、安心して並んで下さい。」
OZ、アーク、クリームのメンバーが販売の手伝いをしていた。
「もう一声」と声を掛けた兵士を列から連れ出し話を聞くと
「拓殿に「もう一声」と声を掛ける様に依頼されました。
但し、自分達に不利益になるなら、言わないで良いと言われています。」
更に、言っても言わなくても後で治癒魔法を使ったマッサージをしてもらう約束をしていたらしい。
兵士には列に戻るように言い、販売の様子を見ていると
「良ければ、バラン将軍も購入しませんか。
1人1セットですが、ここに居ない人の分を代わりに買ってもらっても問題ありませんよ。」
拓殿が声を掛けて来たので、兵士達全員が買い終わった後、残った分を購入させてもらった。
「ここだけの話ですが、色々な毒も揃っています。いざという時の為に、サービスで付けますよ。」
拓殿が囁いてくるが、毒を使う様な いざという時は想定していないので断ると物凄く残念そうな顔をされた。
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