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428夢遊病者
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「浩司と拓はどうする。もちろんBランクの試験を受けるよな。」
喜んでいる俺達にバクルさんが言うが、「俺は止めておきます。」「拓ちゃんが受けないなら俺も良いです。」と2人で断ると
「急な話で戸惑っていると思うが。俺がしっかり教えてやる。こう見えても、優しく対応するから安心しろ。」
何を教えてくれるんだ。もちろん分かっているが、バクルさんが性犯罪者に見える。
俺達が女だったら、即逃げるレベルだ。
「そういう事ではなく、ガラがAランク冒険者の試験に受けられるのなら必要無いですから。」
俺の言葉にバクルさんが溜息を吐くと
「そうか、この町で新しいBランクの冒険者が誕生すると思ったんだが残念だ。
受ける気になったら、直ぐに言ってくれ。
Aランクの試験だが近い所だとマクニス王国で受ける事になる。
試験内容は毎回変わるが、期間は1ヶ月を見ておけば良いだろう。
何時受けるかを決めてくれれば、こちらで推薦状を用意する。」
話は終わり俺達はギルドを出たが、ガラは大丈夫だろうか。
「ガラ、何処に行くつもりだ。家はこっちだ。」
夢遊病者の様なガラをレオが引きずるように連れて帰った。
皆が帰って来た所で、ガラがAランク冒険者試験の資格を手に入れた話をすると
「おっ、やっとAランク試験か。」「実力を考えたら遅かったわね。」「どんな試験を受けるんだろうな。」「分からないから緊張するのよね。」「でもガラなら大丈夫だろ。」
クリームにとってはガラがAランクの試験を受けられる様になるのは当然の事だったみたいだ。
もう少しで、カレー工場の件が目処がつくので、今回の遺跡巡りから戻ってきたら、そのまま試験を受ける事にした。
話が決まった所で景気づけと言ってクリームが酒を並べ、ニックさんやアークのメンバー、カイ、レムも呼んで宴会が始まった。
「拓も飲めるだろ。ガラの成功を祈って、今日は飲み明かすぞ。」
受講できる資格を貰っただけで、試験に受かってもいないのに盛り上がっている。
ガラを見ると、嬉しそうにガンガン飛ばして飲んでいる。
「そんなに嬉しいものなんだ。しかし、酒の消費量が異常だね。」
この勢いについていけず、トムさんカイとレム、ヤマトと一緒に酒より食事チームとして机を囲んでいる。
「拓君、BランクとAランクの冒険者の実力には大きな開きが有るのは知っているよね。
試験を受けられるのは、それだけの実力が有ると認められた事なんだ。
だから、十分凄い事なんだよ。」
トムさんが説明してくれる。
「拓君達はBランクの試験を進められなかったの」
俺達が断った話をすと、
「宮廷魔道師の誘いを断るなら、Bランク冒険者の試験は受けないか。
普通の冒険者は憧れるけど、拓君の求める物は独特だよね。」
トムさんが微妙な顔をして答えると、後ろから酔っ払い達の溜息と笑い声。
飲んだくれ共が、俺達の話を聞いていたみたいだ。
飲み始めて、そんなに時間が経っていないのに完全に出来上がっている。
テーブルの上の食事も減って来たので、アイテムボックスから新しい料理を取り出すか。
喜んでいる俺達にバクルさんが言うが、「俺は止めておきます。」「拓ちゃんが受けないなら俺も良いです。」と2人で断ると
「急な話で戸惑っていると思うが。俺がしっかり教えてやる。こう見えても、優しく対応するから安心しろ。」
何を教えてくれるんだ。もちろん分かっているが、バクルさんが性犯罪者に見える。
俺達が女だったら、即逃げるレベルだ。
「そういう事ではなく、ガラがAランク冒険者の試験に受けられるのなら必要無いですから。」
俺の言葉にバクルさんが溜息を吐くと
「そうか、この町で新しいBランクの冒険者が誕生すると思ったんだが残念だ。
受ける気になったら、直ぐに言ってくれ。
Aランクの試験だが近い所だとマクニス王国で受ける事になる。
試験内容は毎回変わるが、期間は1ヶ月を見ておけば良いだろう。
何時受けるかを決めてくれれば、こちらで推薦状を用意する。」
話は終わり俺達はギルドを出たが、ガラは大丈夫だろうか。
「ガラ、何処に行くつもりだ。家はこっちだ。」
夢遊病者の様なガラをレオが引きずるように連れて帰った。
皆が帰って来た所で、ガラがAランク冒険者試験の資格を手に入れた話をすると
「おっ、やっとAランク試験か。」「実力を考えたら遅かったわね。」「どんな試験を受けるんだろうな。」「分からないから緊張するのよね。」「でもガラなら大丈夫だろ。」
クリームにとってはガラがAランクの試験を受けられる様になるのは当然の事だったみたいだ。
もう少しで、カレー工場の件が目処がつくので、今回の遺跡巡りから戻ってきたら、そのまま試験を受ける事にした。
話が決まった所で景気づけと言ってクリームが酒を並べ、ニックさんやアークのメンバー、カイ、レムも呼んで宴会が始まった。
「拓も飲めるだろ。ガラの成功を祈って、今日は飲み明かすぞ。」
受講できる資格を貰っただけで、試験に受かってもいないのに盛り上がっている。
ガラを見ると、嬉しそうにガンガン飛ばして飲んでいる。
「そんなに嬉しいものなんだ。しかし、酒の消費量が異常だね。」
この勢いについていけず、トムさんカイとレム、ヤマトと一緒に酒より食事チームとして机を囲んでいる。
「拓君、BランクとAランクの冒険者の実力には大きな開きが有るのは知っているよね。
試験を受けられるのは、それだけの実力が有ると認められた事なんだ。
だから、十分凄い事なんだよ。」
トムさんが説明してくれる。
「拓君達はBランクの試験を進められなかったの」
俺達が断った話をすと、
「宮廷魔道師の誘いを断るなら、Bランク冒険者の試験は受けないか。
普通の冒険者は憧れるけど、拓君の求める物は独特だよね。」
トムさんが微妙な顔をして答えると、後ろから酔っ払い達の溜息と笑い声。
飲んだくれ共が、俺達の話を聞いていたみたいだ。
飲み始めて、そんなに時間が経っていないのに完全に出来上がっている。
テーブルの上の食事も減って来たので、アイテムボックスから新しい料理を取り出すか。
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