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394アリゲーター1

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気配を消したとしてもパレードに戻るのも大変なので建物の上から見張りでもしようと考えていると、パレードから抜け出すOZとヨギ魔道師の姿。
とりあえず合流すると、

「拓か。ニコラスが地下から嫌な気配を感じたので、これから下水道の調査に向かう所だ。」

走りながらガラが説明してくれる。
この町にも地下には下水道が通っている。
たまたま、このタイミングで何かが紛れ込んだと言う事は無いだろう。

「ここから、下水道に入ろう。」

人混みから抜けて、裏道のマンホールを開けていると

「何が有った。微力ながら俺達も手伝わせてもらう。」

ハンさんとガゼルスさんまでやって来た。
浩司の魔力を感じた後、ガラ達がパレードを抜け出したのを見て追って来たらしい。

「2人を守る余力は無いかも知れませんよ。」

「邪魔にならない程度の腕はある。それに彼女、サリナ姫の力になりたい。」

俺の言葉にハンさんが答える。ガゼルスさんが一緒なら大丈夫だろうか。
下水道には雑食のスライムが生息していて、思ったより汚くない。
探索魔法で調べてみると、闇の魔法で気配を隠しているが確かに何かが居る。
皆には悪いが、俺はエアウォークで汚水に触れないようにして走り出した。

「気配は、この先です。気を付けて。」

曲がった先には巨大なワニ

『アリゲーターじゃと。全員を水から上がるんじゃ。』

「皆、直ぐに水から離れろ。」

皆が通路の上に登ると、アリゲーターから放電が起こった。

『アリゲータは闇魔法と雷魔法を使うBランクの魔物じゃ。もっと広い場所に誘き出すんじゃ。
 こんな水だらけの通路では満足に戦う事も出来んぞ。』

この先に、広い空洞が在る。そこまで誘き寄せて戦う。

「ヨギ魔道師、皆の気配を隠して下さい。俺が囮になって魔獣を広い場所に誘き寄せます。レイアロー」

ヨギ魔道師が闇の魔力で皆の気配を隠した所で、俺は光と闇の2対の短剣を取り出しアリゲーターに光の矢を放った。
エアウォークで駆け出すと、アリゲーターが追い掛けてくる。
誘き出した先は、下水が集まる巨大な空間だった。

「ここで戦います。アリゲーターの雷には気を付けて。レイアロー。」

レイアローで目を狙ったが、傷つける事も出来なかった。

ガゼルスさんは問題ないだろうが、Bランクの魔物相手にハンさんは大丈夫だろうか。
俺がハンさんを見ると、

「我の魔力に応え力を解き放て、炎帝剣。」

構えた剣に魔力が流れ込み、刃に炎が纏う。そして

「雷よ、我が刃となり汝の敵を襲え、ライトニング。」

ガゼルスさんから強力な雷魔法が放たれた。
アリゲータを少し傷つけただけだが、直ぐにハンさんとガゼルスさんが剣での攻撃に切り替えた。
2人の攻撃に合わせてヨギ魔導士もファイヤーランスで攻撃する。
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