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388粗悪品
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「皆さんありがとうございました。私の不注意で広めてしまって申し訳ありませんでした。」
とサリナ姫が謝るが、ポトリ教授が
「なかなか楽しい体験ができました。あの子達の思い出になると良いですね。
それに、あんなに興味を持って遺跡の話を聞いてもらえると、私の方が楽しかったです。」
と言ってくれる。
「子供は純粋で良い。次は私が魔法に付いて面白おかしく説明してあげるとしよう。明日も何か作るんだろ。」
いや、ヨギ魔道師は何を言っているんだ。
そもそも、今回の料理教室ですらイレギュラーだと言うのに次なんて考えている訳が無い。
「直ぐに考えておいた方が良いぞ。今日参加できなかった子供も作りたがるだろうからな。
貴族に対しては同等の対応をしないと後が面倒だぞ。
そうだな。私は旅の時に食べたマドレーヌが良いと思うが。」
ニコニコ顔で話しているヨギ魔道師。どう見ても自分が食べたいだけの様にしか見えない。
「それは良いですね。あれは中々美味しかったですから。
それに、子供達に今日の話の続きをしてあげられます。」
ポトリ教授の場合は、本当に子供達に話しをしてあげたいのだろう。
この2人が友人なんて不思議だ。
夕方になりタキシードに着替えると、エチゴさん、浩司、カイ、レムと一緒にパーティ会場に向かった。
レオは厨房で裏方、ガラとアルは、また何かするのか別行動をとっている。
会場に入ると、既に料理を作るステージが用意されていた。
会場に集まった人達の中にカミーラ船長が居たので挨拶をする為に近付くと
「皆さんも貴族でしたか。その節は、色々とお世話になりました。」
俺達に礼をするカミーラ船長に、自分達は只の平民でブルネリ公爵の好意でパーティで食事を楽しませてもらっている事を話すと
「この様な場で食事を楽しめるなんて、君達は大物だな。
しかし、私達もこの様な場は初めての上、この格好で浮いていて困っていたんだ。
知り合いと話せて助かったよ。」
カミーラ船長は船長服の姿だった。
男装の麗人という感じで、浮いていると言うより男性からは美しいと、女性にはカッコいいと噂されている。
部下の男性も船員としての礼服を着ていて男らしく決まっていたが、カミーラ船長の横では霞んでしまっている。
カミーラ船長に獣人のカイとレムが居ると周囲の注目を浴びてしまうが、特に近づいて来る人は居なかった。
ブルネリ公爵と、サリナ姫がやって来て乾杯をすると、少ししてガラとアルが登場しワサビを塗った鳥肉のソテーとニジマスの様な魚の塩焼きを作り始めた。
前回のパーティで慣れたのか、貴族の方々が出来たてのソテーと塩焼きを受け取るとテーブルに並んだ料理の方へ移動し始める。
今回の料理も好評。
少しづつ打ち解けてくると、カミーラ船長が女性陣に取り囲まれていた。
男性船員はカミーラ船長から離れる訳にもいかないのか可哀想な状態になっていたが、俺達は食事の方へと移動させてもらった。
想定外だったのは、エチゴ屋でガラスの食器と、ロダン侯爵の光る木工細工の問い合わせが多かった事だろう。
今回購入するつもりで町の散策に出たが、今年は販売されず、他の店を見たが価格が高い上に質が悪く困っていたらしい。
エチゴさんもロダン侯爵も、あれは特別な限定商品と言って謝り続けていた。
貴族から解放された所で、同じので良ければ来年は用意すると伝えると
「拓さんは気にされなくても良いですよ。そこまで大変な事では無いですから。」
とエチゴさんもロダン侯爵も言ってくれたが、
「しかし、酷い模造品が氾濫したり、異常な価格を吹っかけるのは俺が意図していた事とは違いますから。
金儲けは分かりますが、彼等は技術を馬鹿にしている。
もう少しまともな商売をさせる為にも、期間限定ですが販売した方が良い。
この季節限定としてくれるのであれば、時間的に余裕が有るので問題ないですよ。
来年になってしまいますが、貴族の方が変な物に手を出さない様に報告してもらえませんか。」
「ありがとうございます。しかし、本当に大丈夫ですか。」
「大丈夫ですよ。数年続ければ、俺の役目も終わりです。
逆に店の方が大変かもしれませんが、宜しくお願い致します。」
前回が大量に売れたので、同じ量を作っておけば十分だろう。
とサリナ姫が謝るが、ポトリ教授が
「なかなか楽しい体験ができました。あの子達の思い出になると良いですね。
それに、あんなに興味を持って遺跡の話を聞いてもらえると、私の方が楽しかったです。」
と言ってくれる。
「子供は純粋で良い。次は私が魔法に付いて面白おかしく説明してあげるとしよう。明日も何か作るんだろ。」
いや、ヨギ魔道師は何を言っているんだ。
そもそも、今回の料理教室ですらイレギュラーだと言うのに次なんて考えている訳が無い。
「直ぐに考えておいた方が良いぞ。今日参加できなかった子供も作りたがるだろうからな。
貴族に対しては同等の対応をしないと後が面倒だぞ。
そうだな。私は旅の時に食べたマドレーヌが良いと思うが。」
ニコニコ顔で話しているヨギ魔道師。どう見ても自分が食べたいだけの様にしか見えない。
「それは良いですね。あれは中々美味しかったですから。
それに、子供達に今日の話の続きをしてあげられます。」
ポトリ教授の場合は、本当に子供達に話しをしてあげたいのだろう。
この2人が友人なんて不思議だ。
夕方になりタキシードに着替えると、エチゴさん、浩司、カイ、レムと一緒にパーティ会場に向かった。
レオは厨房で裏方、ガラとアルは、また何かするのか別行動をとっている。
会場に入ると、既に料理を作るステージが用意されていた。
会場に集まった人達の中にカミーラ船長が居たので挨拶をする為に近付くと
「皆さんも貴族でしたか。その節は、色々とお世話になりました。」
俺達に礼をするカミーラ船長に、自分達は只の平民でブルネリ公爵の好意でパーティで食事を楽しませてもらっている事を話すと
「この様な場で食事を楽しめるなんて、君達は大物だな。
しかし、私達もこの様な場は初めての上、この格好で浮いていて困っていたんだ。
知り合いと話せて助かったよ。」
カミーラ船長は船長服の姿だった。
男装の麗人という感じで、浮いていると言うより男性からは美しいと、女性にはカッコいいと噂されている。
部下の男性も船員としての礼服を着ていて男らしく決まっていたが、カミーラ船長の横では霞んでしまっている。
カミーラ船長に獣人のカイとレムが居ると周囲の注目を浴びてしまうが、特に近づいて来る人は居なかった。
ブルネリ公爵と、サリナ姫がやって来て乾杯をすると、少ししてガラとアルが登場しワサビを塗った鳥肉のソテーとニジマスの様な魚の塩焼きを作り始めた。
前回のパーティで慣れたのか、貴族の方々が出来たてのソテーと塩焼きを受け取るとテーブルに並んだ料理の方へ移動し始める。
今回の料理も好評。
少しづつ打ち解けてくると、カミーラ船長が女性陣に取り囲まれていた。
男性船員はカミーラ船長から離れる訳にもいかないのか可哀想な状態になっていたが、俺達は食事の方へと移動させてもらった。
想定外だったのは、エチゴ屋でガラスの食器と、ロダン侯爵の光る木工細工の問い合わせが多かった事だろう。
今回購入するつもりで町の散策に出たが、今年は販売されず、他の店を見たが価格が高い上に質が悪く困っていたらしい。
エチゴさんもロダン侯爵も、あれは特別な限定商品と言って謝り続けていた。
貴族から解放された所で、同じので良ければ来年は用意すると伝えると
「拓さんは気にされなくても良いですよ。そこまで大変な事では無いですから。」
とエチゴさんもロダン侯爵も言ってくれたが、
「しかし、酷い模造品が氾濫したり、異常な価格を吹っかけるのは俺が意図していた事とは違いますから。
金儲けは分かりますが、彼等は技術を馬鹿にしている。
もう少しまともな商売をさせる為にも、期間限定ですが販売した方が良い。
この季節限定としてくれるのであれば、時間的に余裕が有るので問題ないですよ。
来年になってしまいますが、貴族の方が変な物に手を出さない様に報告してもらえませんか。」
「ありがとうございます。しかし、本当に大丈夫ですか。」
「大丈夫ですよ。数年続ければ、俺の役目も終わりです。
逆に店の方が大変かもしれませんが、宜しくお願い致します。」
前回が大量に売れたので、同じ量を作っておけば十分だろう。
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