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369交渉
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エチゴさんに交渉をしてもらう為、OZは皆より先に出発する事になった。
先にブルネリ公爵の所に寄り今回の事を相談する。
エチゴさんでも調整は、難しいみたいだ。
ブルネリ公爵がロダン侯爵との話に同席し、ルドルフ料理長も一緒に来る事になった。
ブルネリ公爵とエチゴさんは任せて欲しいと言ってくれたが、困っているのがオーラを見なくても分かる。
エチゴさんのプランは凄いが、広げ過ぎではないだろうか。
ロダン侯爵との会議はOZも当事者と言う事で、同席させて頂いた。
ロダン侯爵側は、息子のルーカスさんも席に座っている。
先ずは、トレントの話になった。
俺が土地に浸み込ませた木の魔力に惹かれてやってきた可能性が有る事を説明した。
それについては、ロダン侯爵も考えていたようで「やはり」と一言だけ呟いて黙ってしまった。
木の魔力を持つ人を連れて何度もトレントに魔力を与えているが、土地に蓄えられていた木の魔力が少なくなっている。
しかし、火、水、風、土と比べて木の魔力を持つ人は少なく、手の打ちようが無かったらしい。
外は暗くなっている為、明日改めて状況の確認から行う事になった。
そして次にライトアップ絡みの話をさせてもらった。
先ずは、俺が用意した城を照らすライトを点けてもらうと、異常に明るい光が放たれる。
光の先を部屋の入口に向けていた為、ドアから漏れる光に驚いて、外に待機していたモーゼスさんとジークフリートさんが飛び込んできた。
直ぐに灯りを天井に向けたが、2人は光源を直接見てしまい暫く目が眩んでいた。
「一体、この光の魔道具で何をするつもりです。」
ロダン侯爵が驚きながらも、尋ねてきた。
エチゴさんから、秋祭りで湖畔の紅葉と城とをライトアップする話をさせて貰った。
「湖畔の紅葉と言っても、どれだけの距離が有るか分かっていますか
一体、どれだけの魔道具が必要になると思っていますか。」
木を照らすのに使用する予定の城を照らすより少し暗い光の魔道具を取り出した。
一応、300個準備してある。
会場となる場所から見える範囲で有れば充分な数だと思う。
城も全体では無く会場側の面だけをライトアップする予定だ。
「素晴らしい魔道具だ。ここまで明るく照らすのは、なかなかお目にかかれないだろう。
しかし、これだけの物を用意するという事は、只の娯楽では無いのでしょう。
目的は一体、何でしょうか。」
そこで、エチゴさんが提示したのは、会員制リゾートの提案だった。
風景を壊さない、独立したコテージを用意し、春は新緑に花、夏は緑に黄色の花、秋は紅葉、冬は木に降り積もった雪。
昼は自然を楽しみ、夜はライトアップを楽しむ。
食事についてはルドルフ料理長とレオが地元の素材を使ったレシピを提案してくれる予定だ。
建物の費用は共同出資者としてブルネリ公爵が出し、経営はロダン侯爵が持つ。
仮に赤字となって潰れたとしても、ブルネリ公爵から費用請求は無い。
「正直、これ程、我々に有利な話は無いかと思う。
しかし、これ以上、世話になる訳にはいきません。
皆のお蔭で我が領地はこの1年で大きく改善しました。後は我々自身で行う事です。」
きっぱりと、断られてしまった。
ロダン侯爵の意志の強い目を見て、エチゴさんも諦めるしかなかった。
先にブルネリ公爵の所に寄り今回の事を相談する。
エチゴさんでも調整は、難しいみたいだ。
ブルネリ公爵がロダン侯爵との話に同席し、ルドルフ料理長も一緒に来る事になった。
ブルネリ公爵とエチゴさんは任せて欲しいと言ってくれたが、困っているのがオーラを見なくても分かる。
エチゴさんのプランは凄いが、広げ過ぎではないだろうか。
ロダン侯爵との会議はOZも当事者と言う事で、同席させて頂いた。
ロダン侯爵側は、息子のルーカスさんも席に座っている。
先ずは、トレントの話になった。
俺が土地に浸み込ませた木の魔力に惹かれてやってきた可能性が有る事を説明した。
それについては、ロダン侯爵も考えていたようで「やはり」と一言だけ呟いて黙ってしまった。
木の魔力を持つ人を連れて何度もトレントに魔力を与えているが、土地に蓄えられていた木の魔力が少なくなっている。
しかし、火、水、風、土と比べて木の魔力を持つ人は少なく、手の打ちようが無かったらしい。
外は暗くなっている為、明日改めて状況の確認から行う事になった。
そして次にライトアップ絡みの話をさせてもらった。
先ずは、俺が用意した城を照らすライトを点けてもらうと、異常に明るい光が放たれる。
光の先を部屋の入口に向けていた為、ドアから漏れる光に驚いて、外に待機していたモーゼスさんとジークフリートさんが飛び込んできた。
直ぐに灯りを天井に向けたが、2人は光源を直接見てしまい暫く目が眩んでいた。
「一体、この光の魔道具で何をするつもりです。」
ロダン侯爵が驚きながらも、尋ねてきた。
エチゴさんから、秋祭りで湖畔の紅葉と城とをライトアップする話をさせて貰った。
「湖畔の紅葉と言っても、どれだけの距離が有るか分かっていますか
一体、どれだけの魔道具が必要になると思っていますか。」
木を照らすのに使用する予定の城を照らすより少し暗い光の魔道具を取り出した。
一応、300個準備してある。
会場となる場所から見える範囲で有れば充分な数だと思う。
城も全体では無く会場側の面だけをライトアップする予定だ。
「素晴らしい魔道具だ。ここまで明るく照らすのは、なかなかお目にかかれないだろう。
しかし、これだけの物を用意するという事は、只の娯楽では無いのでしょう。
目的は一体、何でしょうか。」
そこで、エチゴさんが提示したのは、会員制リゾートの提案だった。
風景を壊さない、独立したコテージを用意し、春は新緑に花、夏は緑に黄色の花、秋は紅葉、冬は木に降り積もった雪。
昼は自然を楽しみ、夜はライトアップを楽しむ。
食事についてはルドルフ料理長とレオが地元の素材を使ったレシピを提案してくれる予定だ。
建物の費用は共同出資者としてブルネリ公爵が出し、経営はロダン侯爵が持つ。
仮に赤字となって潰れたとしても、ブルネリ公爵から費用請求は無い。
「正直、これ程、我々に有利な話は無いかと思う。
しかし、これ以上、世話になる訳にはいきません。
皆のお蔭で我が領地はこの1年で大きく改善しました。後は我々自身で行う事です。」
きっぱりと、断られてしまった。
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