362 / 744
362黄金の球体
しおりを挟む
会議室の様な部屋に戻り、食事をしながら、それぞれが報告をし合った。
居住区や倉庫跡があったが何処にも窓が無かった事から考えると元から地下に作られていたのだろう。
何も発見できなかったが、居住区に埃まみれの絵が掛かっていた。
かなり巨大な絵だったので、持ち出す事を止めたのではないだろうか。
触って崩れる危険が有るので、俺の練成術で強化してから確認する事にした。
絵に木の魔力を浸透させ「練成」
強度は問題なくなったが、古代地図の時の様にガラスケースに入っている訳ではなく裸だった。
浄化の魔法で絵そのものを傷つけてしまうと問題になる為、その先はポトリ教授に任せる事にした。
筆やハケ等の道具や、どう使うか分からない魔道具を取り出すと、直ぐに埃を払い始める。
埃を取り払った絵には
空には黄金の球体
そして、地上には4つの輝く塔
その周囲には大量の魔獣と、逃げ惑う人々
遠くで黒い柱が立ち、空から雷が降っていた。
「もしかして、これはガイヤの門が開いた時の様子を描いたのかもしれない。
この塔が柱だとすると、この黄金の球体が、全てが始まりし場所へ導くのかしら。
空の何処かに、今でも存在するのかしら。」
ポトリ教授が絵をみながら呟いた。
天地見聞録の最後に書かれている言葉
柱が交わりし場所に星は輝き
光と闇が交わり、天と地が繋がり、全てが始まりし場所への道を示す
本当に光る塔が柱なのだろう。
描かれている人と比較すると、何十mは有りそうなんだが、こんな塔は見た事が無い。
天と言うのはこの空飛ぶ城の事だとすると、光と闇、地は何を示すのだろうか。
「もしかして、遠くに描かれた黒い柱がガイアの門じゃないか。
あそこが異常に禍々しい感じがする。」
浩司に言われて、絵を見直すと確かにそんな感じがする。
黄金の球体や柱から離れた所に描かれている黒い柱
そうすると、ガイヤと全てが始まりし場所とは関係ないのか。
目を向ける方向が間違っていたのかも知れない。
「それに、今でも黄金の球体が空を飛んでいたら誰か気が付くんじゃないか。」
「そうだよね。既に地上に落ちているのかな。」
『色々と情報が有っても、先に進めんな。
後は、この柱か。儂の時代でも見た事が無かったぞ。』
グリムも絵についての情報は持っていなかった。ヤマトもリッチに聞いてくれたが、知らないそうだ。
ガイヤの門が開いた時に、破壊されてしまったのではないだろうか。
古代の地図に描かれたマークの場所をしらみつぶしに回っても破壊されていたら分からないだろう。
これ以上話していても何も分からないので、遺跡の内部を細かく調べて一度戻る事にした。
新しい発見は無く、遺跡から外に出た。
「なかなか、物語の様には行きませんね。
出来れば、新しい発見が有れば良かったんですが。」
「そんな事は有りません。あの絵を見つけられただけでも素晴らしい発見ですよ。
黄金の球体に4つの輝く塔。
あの絵には、我々が知らなかった多くの事が表されています。」
ポトリ教授は天幕を張ると、直ぐに絵を調べている。
絵は写真を撮り所有権をポトリ教授に譲ったので、戻ってからじっくりと見れば良いと思うが、ポトリ教授としては待ち切れないのだろう。
俺達が止めなければ、一晩中見ているのではないだろうか。
一度、戻ったら準備を整えて、また遺跡の探索に来るそうだ。
新しい発見が有れば、教えてくれる事になっている。
居住区や倉庫跡があったが何処にも窓が無かった事から考えると元から地下に作られていたのだろう。
何も発見できなかったが、居住区に埃まみれの絵が掛かっていた。
かなり巨大な絵だったので、持ち出す事を止めたのではないだろうか。
触って崩れる危険が有るので、俺の練成術で強化してから確認する事にした。
絵に木の魔力を浸透させ「練成」
強度は問題なくなったが、古代地図の時の様にガラスケースに入っている訳ではなく裸だった。
浄化の魔法で絵そのものを傷つけてしまうと問題になる為、その先はポトリ教授に任せる事にした。
筆やハケ等の道具や、どう使うか分からない魔道具を取り出すと、直ぐに埃を払い始める。
埃を取り払った絵には
空には黄金の球体
そして、地上には4つの輝く塔
その周囲には大量の魔獣と、逃げ惑う人々
遠くで黒い柱が立ち、空から雷が降っていた。
「もしかして、これはガイヤの門が開いた時の様子を描いたのかもしれない。
この塔が柱だとすると、この黄金の球体が、全てが始まりし場所へ導くのかしら。
空の何処かに、今でも存在するのかしら。」
ポトリ教授が絵をみながら呟いた。
天地見聞録の最後に書かれている言葉
柱が交わりし場所に星は輝き
光と闇が交わり、天と地が繋がり、全てが始まりし場所への道を示す
本当に光る塔が柱なのだろう。
描かれている人と比較すると、何十mは有りそうなんだが、こんな塔は見た事が無い。
天と言うのはこの空飛ぶ城の事だとすると、光と闇、地は何を示すのだろうか。
「もしかして、遠くに描かれた黒い柱がガイアの門じゃないか。
あそこが異常に禍々しい感じがする。」
浩司に言われて、絵を見直すと確かにそんな感じがする。
黄金の球体や柱から離れた所に描かれている黒い柱
そうすると、ガイヤと全てが始まりし場所とは関係ないのか。
目を向ける方向が間違っていたのかも知れない。
「それに、今でも黄金の球体が空を飛んでいたら誰か気が付くんじゃないか。」
「そうだよね。既に地上に落ちているのかな。」
『色々と情報が有っても、先に進めんな。
後は、この柱か。儂の時代でも見た事が無かったぞ。』
グリムも絵についての情報は持っていなかった。ヤマトもリッチに聞いてくれたが、知らないそうだ。
ガイヤの門が開いた時に、破壊されてしまったのではないだろうか。
古代の地図に描かれたマークの場所をしらみつぶしに回っても破壊されていたら分からないだろう。
これ以上話していても何も分からないので、遺跡の内部を細かく調べて一度戻る事にした。
新しい発見は無く、遺跡から外に出た。
「なかなか、物語の様には行きませんね。
出来れば、新しい発見が有れば良かったんですが。」
「そんな事は有りません。あの絵を見つけられただけでも素晴らしい発見ですよ。
黄金の球体に4つの輝く塔。
あの絵には、我々が知らなかった多くの事が表されています。」
ポトリ教授は天幕を張ると、直ぐに絵を調べている。
絵は写真を撮り所有権をポトリ教授に譲ったので、戻ってからじっくりと見れば良いと思うが、ポトリ教授としては待ち切れないのだろう。
俺達が止めなければ、一晩中見ているのではないだろうか。
一度、戻ったら準備を整えて、また遺跡の探索に来るそうだ。
新しい発見が有れば、教えてくれる事になっている。
2
お気に入りに追加
180
あなたにおすすめの小説
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
~クラス召喚~ 経験豊富な俺は1人で歩みます
無味無臭
ファンタジー
久しぶりに異世界転生を体験した。だけど周りはビギナーばかり。これでは俺が巻き込まれて死んでしまう。自称プロフェッショナルな俺はそれがイヤで他の奴と離れて生活を送る事にした。天使には魔王を討伐しろ言われたけど、それは面倒なので止めておきます。私はゆっくりのんびり異世界生活を送りたいのです。たまには自分の好きな人生をお願いします。
転生受験生の教科書チート生活 ~その知識、学校で習いましたよ?~
hisa
ファンタジー
受験生の少年が、大学受験前にいきなり異世界に転生してしまった。
自称天使に与えられたチートは、社会に出たら役に立たないことで定評のある、学校の教科書。
戦争で下級貴族に成り上がった脳筋親父の英才教育をくぐり抜けて、少年は知識チートで生きていけるのか?
教科書の力で、目指せ異世界成り上がり!!
※なろうとカクヨムにそれぞれ別のスピンオフがあるのでそちらもよろしく!
※第5章に突入しました。
※小説家になろう96万PV突破!
※カクヨム68万PV突破!
※令和4年10月2日タイトルを『転生した受験生の異世界成り上がり 〜生まれは脳筋な下級貴族家ですが、教科書の知識だけで成り上がってやります〜』から変更しました
公爵家三男に転生しましたが・・・
キルア犬
ファンタジー
前世は27歳の社会人でそこそこ恋愛なども経験済みの水嶋海が主人公ですが…
色々と本当に色々とありまして・・・
転生しました。
前世は女性でしたが異世界では男!
記憶持ち葛藤をご覧下さい。
作者は初投稿で理系人間ですので誤字脱字には寛容頂きたいとお願いします。
転生幼女は幸せを得る。
泡沫 ウィルベル
ファンタジー
私は死んだはずだった。だけど何故か赤ちゃんに!?
今度こそ、幸せになろうと誓ったはずなのに、求められてたのは魔法の素質がある跡取りの男の子だった。私は4歳で家を出され、森に捨てられた!?幸せなんてきっと無いんだ。そんな私に幸せをくれたのは王太子だった−−
今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので
sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。
早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。
なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。
※魔法と剣の世界です。
※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。
屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。
彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。
父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。
わー、凄いテンプレ展開ですね!
ふふふ、私はこの時を待っていた!
いざ行かん、正義の旅へ!
え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。
でも……美味しいは正義、ですよね?
2021/02/19 第一部完結
2021/02/21 第二部連載開始
2021/05/05 第二部完結
追放シーフの成り上がり
白銀六花
ファンタジー
王都のギルドでSS級まで上り詰めた冒険者パーティー【オリオン】の一員として日々活躍するディーノ。
前衛のシーフとしてモンスターを翻弄し、回避しながらダメージを蓄積させていき、最後はパーティー全員でトドメを刺す。
これがディーノの所属するオリオンの戦い方だ。
ところが、SS級モンスター相手に命がけで戦うディーノに対し、ほぼ無傷で戦闘を終えるパーティーメンバー。
ディーノのスキル【ギフト】によってパーティーメンバーのステータスを上昇させ、パーティー内でも誰よりも戦闘に貢献していたはずなのに……
「お前、俺達の実力についてこれなくなってるんじゃねぇの?」とパーティーを追放される。
ディーノを追放し、新たな仲間とパーティーを再結成した元仲間達。
新生パーティー【ブレイブ】でクエストに出るも、以前とは違い命がけの戦闘を繰り広げ、クエストには失敗を繰り返す。
理由もわからず怒りに震え、新入りを役立たずと怒鳴りちらす元仲間達。
そしてソロの冒険者として活動し始めるとディーノは、自分のスキルを見直す事となり、S級冒険者として活躍していく事となる。
ディーノもまさか、パーティーに所属していた事で弱くなっていたなどと気付く事もなかったのだ。
それと同じく、自分がパーティーに所属していた事で仲間を弱いままにしてしまった事にも気付いてしまう。
自由気ままなソロ冒険者生活を楽しむディーノ。
そこに元仲間が会いに来て「戻って来い」?
戻る気などさらさら無いディーノはあっさりと断り、一人自由な生活を……と、思えば何故かブレイブの新人が頼って来た。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる