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360証明書
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ポトリ教授に急かされ、未だ日が出る前から俺達は次の遺跡へと進んだ。
ただし、この先は馬車が通れるような道はない為、一度村に戻り馬車を預けてからの出発となる。
遺跡に近付くにつれ、強い魔獣が出現するようになってきた。
ヨギ魔道師、ポトリ教授が居るので、レオとアルは魔法を使っていない。
2人が魔法を使う事に慣れてしまい、強い魔獣に苦戦している。
しかし、ジャイアントコングの攻撃を受けた時、レオが
「ウォーターアロー」
と魔法を使ってしまった。
獣人が強力な魔法を使える魔道具を持っているとなると問題になる。
しかし俺の不安とは異なり、ヨギ魔道師は「ほう」と言ってレオの着けている腕輪を見ると
「この見た目に騙されていたが、素晴らしい魔道具を着けていたんだな。
しかし、完全に使いこなすには、もう少しという所か。
そうすると、アルの腕輪も魔道具なのだろう。」
ヨギ魔道師が楽しそうにアルの魔道具の腕輪も見ている。
アルに土魔法を使わせると
「2人とも良い筋をしている。
しかし、獣人がこれだけの魔道具を持っているのを知られると、欲ボケ貴族共が黙っていないか。」
やはりレオとアルが、上級魔法を使える魔道具を持っている事がばれれば手段を択ばない人が出てくるか。
その夜、レオとアルに立派な用紙を渡していた。
「何か有った時には、それを使うと良い。少しは効力があるだろう。
戻ったら、ブルネリにも一筆書かせよう。
あれでも公爵だからな。現役を退いた私より力は有る。」
用紙は、魔道具がレオとアルの物であるという証明書でヨギ魔導士のサインが入っていた。
持っている事に疑いを掛けられた時に使えと言ってくれる。
差別、偏見がある世界で身を守る手段を与えてくれたのだろう。
レオ、アルだけでなく、OZのメンバー全員で礼を言うと
「何、この様な旅に連れてきて貰った礼だ。気にしなくて良い。
それに、その魔道具は2人に合わせて作られている様な感じだからな。
他の馬鹿どもに使わせる様な勿体ない真似はさせられない。」
そう言って、笑っていた。
『拓が魔道具に込めた気持ちでも感じたのじゃろう。
儂に憧れ、宮廷魔道師のトップだっただけの事は有る。』
グリムを崇拝して影響を受けたのは危険思想だけだろう。
しかし、俺の気持ちが伝わったと言うなら製作者としては嬉しい事だ。
お陰で、レオもアルも魔法を使い、今までと同じ連携を取れるようになった。
最後の遺跡の場所に着いたはずだが、広範囲を探索魔法で調べても建造物らしき物は引っかからない。
目印が何も無いので探索する範囲を広げる必要が有るか、埋もれてしまっているのかも知れない。
夜になると、ポトリ教授が拡張バッグから機材を取り出して星の観測を始めた。
何をしているのかと尋ねてみると
「これは、星の位置から自分達が何処に居るのかを調べているんですよ。
自分の目的地を見失わない様にします。」
調べ終わると自分達の居る場所を地図で教えてくれ、進む方向を調整していく。
そうして、たどり着いた場所は草と木しか無い場所だった。
「場所はこの辺で良いはずですなんですが。
遺跡は完全に潰れてしまったか、土に埋もれてしまったかも知れませんね。
土の下に埋もれていないか調べてみましょう。」
ポトリ教授が手を下に向けて土の魔力で探索を開始したので、俺も同じ様に探索を始めた。
初日は何も発見する事は出来ず、天幕で休んでいると、ポトリ教授は星を使って細かい位置確認をしていた。
警護を兼ねて側で見ているが、本当に嬉しそうに装置をいじっている。
次の日は、少し先の方を調べる事にした。
土の魔力を深い所まで浸透させて調べていると、
「ポトリ教授、来て下さい。ここの下に遺跡が埋まっています。」
深い場所に全く魔力を通さない構造物が存在している。
この魔力を通さない感覚は孤島の勇者の遺跡と同じだ。
直ぐにポトリ教授が探索魔法で調べ構造物を確認したが、深過ぎて長時間の調査は出来ない。
ただし、この先は馬車が通れるような道はない為、一度村に戻り馬車を預けてからの出発となる。
遺跡に近付くにつれ、強い魔獣が出現するようになってきた。
ヨギ魔道師、ポトリ教授が居るので、レオとアルは魔法を使っていない。
2人が魔法を使う事に慣れてしまい、強い魔獣に苦戦している。
しかし、ジャイアントコングの攻撃を受けた時、レオが
「ウォーターアロー」
と魔法を使ってしまった。
獣人が強力な魔法を使える魔道具を持っているとなると問題になる。
しかし俺の不安とは異なり、ヨギ魔道師は「ほう」と言ってレオの着けている腕輪を見ると
「この見た目に騙されていたが、素晴らしい魔道具を着けていたんだな。
しかし、完全に使いこなすには、もう少しという所か。
そうすると、アルの腕輪も魔道具なのだろう。」
ヨギ魔道師が楽しそうにアルの魔道具の腕輪も見ている。
アルに土魔法を使わせると
「2人とも良い筋をしている。
しかし、獣人がこれだけの魔道具を持っているのを知られると、欲ボケ貴族共が黙っていないか。」
やはりレオとアルが、上級魔法を使える魔道具を持っている事がばれれば手段を択ばない人が出てくるか。
その夜、レオとアルに立派な用紙を渡していた。
「何か有った時には、それを使うと良い。少しは効力があるだろう。
戻ったら、ブルネリにも一筆書かせよう。
あれでも公爵だからな。現役を退いた私より力は有る。」
用紙は、魔道具がレオとアルの物であるという証明書でヨギ魔導士のサインが入っていた。
持っている事に疑いを掛けられた時に使えと言ってくれる。
差別、偏見がある世界で身を守る手段を与えてくれたのだろう。
レオ、アルだけでなく、OZのメンバー全員で礼を言うと
「何、この様な旅に連れてきて貰った礼だ。気にしなくて良い。
それに、その魔道具は2人に合わせて作られている様な感じだからな。
他の馬鹿どもに使わせる様な勿体ない真似はさせられない。」
そう言って、笑っていた。
『拓が魔道具に込めた気持ちでも感じたのじゃろう。
儂に憧れ、宮廷魔道師のトップだっただけの事は有る。』
グリムを崇拝して影響を受けたのは危険思想だけだろう。
しかし、俺の気持ちが伝わったと言うなら製作者としては嬉しい事だ。
お陰で、レオもアルも魔法を使い、今までと同じ連携を取れるようになった。
最後の遺跡の場所に着いたはずだが、広範囲を探索魔法で調べても建造物らしき物は引っかからない。
目印が何も無いので探索する範囲を広げる必要が有るか、埋もれてしまっているのかも知れない。
夜になると、ポトリ教授が拡張バッグから機材を取り出して星の観測を始めた。
何をしているのかと尋ねてみると
「これは、星の位置から自分達が何処に居るのかを調べているんですよ。
自分の目的地を見失わない様にします。」
調べ終わると自分達の居る場所を地図で教えてくれ、進む方向を調整していく。
そうして、たどり着いた場所は草と木しか無い場所だった。
「場所はこの辺で良いはずですなんですが。
遺跡は完全に潰れてしまったか、土に埋もれてしまったかも知れませんね。
土の下に埋もれていないか調べてみましょう。」
ポトリ教授が手を下に向けて土の魔力で探索を開始したので、俺も同じ様に探索を始めた。
初日は何も発見する事は出来ず、天幕で休んでいると、ポトリ教授は星を使って細かい位置確認をしていた。
警護を兼ねて側で見ているが、本当に嬉しそうに装置をいじっている。
次の日は、少し先の方を調べる事にした。
土の魔力を深い所まで浸透させて調べていると、
「ポトリ教授、来て下さい。ここの下に遺跡が埋まっています。」
深い場所に全く魔力を通さない構造物が存在している。
この魔力を通さない感覚は孤島の勇者の遺跡と同じだ。
直ぐにポトリ教授が探索魔法で調べ構造物を確認したが、深過ぎて長時間の調査は出来ない。
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