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352サンプル
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騎士団寄宿舎に戻ってくると、台所を借りてケーキを作り始めた。
そこはレオと浩司が居れば問題ないので、俺はエチゴさんとアルと一緒に食器のサンプルを作る。
依頼通りのサンプルは用意できたが、色々と作ってみたくなりエチゴさんの意見を取り入れながら色々な種類の食器を作ってみた。
アルの意見を取り入れた食器はアル個人の食器としてプレゼントする事にした。
流石に、アルのセンスを店で使う訳にはいかないだろう。
どうして、ここまで独自の発想が出来るのだろう。有る意味、天才だ。
更に調子に乗り、竹で組んだ籠や木の置き皿と組み合わせた食器等も色々と作ってみた。
「楽しそうに作りますね。ここまでされると、売り込む私が大変ですよ。」
エチゴさんが出来上がったばかりの食器を眺めている。
「この籠や木との組み合わせた器は良いですね。
個人的にも、これでレオさんの料理を食べてみたいです。
明日この食器を持って、もう一度ヨーゼフ殿の所に伺ってみます。
どうです、同席して直接ヨーゼフ殿の感想を聞いてみますか。」
俺はエチゴさんの荷物運び兼護衛として付いて行く事に決めた。
明日の用意も終わり休んでいると、ガラがやって来た。
探索魔法で3人居るのは分かっていたが、ガラの後ろから顔を出したのはヨーゼフさんだった。
俺達は立上り、挨拶をすると
「丁度、こちらに食材を運ぶ用事がありましたので、ついでに挨拶をさせて頂こうかと思いまして。」
もう1人はブルネリ公爵領の店の料理長になる予定の人だった。
お互いに挨拶を交わすと、ヨーゼフさんは机の上に並んでいる器を見ていた。
今日、打合せをした器のサンプルが既に有るというのは問題になりそうだが、
「エチゴ殿。素晴らしい器が並んでいますね。」
ヨーゼフさんがエチゴさんに話しかける。対応はエチゴさんに任せる事にしよう。
俺が場所を開けて、ヨーゼフさんと料理長に席を譲る。
「これは、今日話をした店で使って頂く食器のサンプルです。
ヨーゼフ殿から要求の有ったデザインに合う物と他に使えそうなのを用意してみました。
明日、伺おうと思っていましたが、良ければここで見て行かれますか。
手直しをする必要が有れば言って頂ければと思います。」
ヨーゼフさんがエチゴさんに断りを入れて食器を手に持って眺めている。
「正直、要求以上の出来上がりです。
ここまで私の要求を満たした食器のサンプルが有ったのですか。」
ヨーゼフさんの言葉に、ガラが俺の顔をチラッと見る。
それに気づいたヨーゼフさんが俺を見たが、何も聞かないでいてくれる。
食器を手に持ち1つづつ眺めているのだが、料理長はアルの食器が気になる様だ。
「こちらの器は、なかなか斬新なデザインですね。どの様な料理を盛って良いのか考えが浮かびません。」
酷いデザインを誉める時は斬新や個性的という言葉を使うのは、どこの世界でも同じなのだろうか。
しかし、アルはご満悦な顔で頷いている。
「確かに斬新だ。しかし、これは器が料理を選んでしまうな。」
更にガラが知った様な口を利く。この2人のセンスは、特殊過ぎて理解が出来ない。
その場で始まった商談で、用意した全種類の食器を購入し、料理や季節に合わせて皿を変える事になった。
そして、アルの食器はヨーゼフさんに譲る事にした。
素直に喜んでいる料理長を見て、一抹の不安が残るのは仕方が無いだろう。
それに対し、アルの嬉しそうな顔。ヨーゼフさん達が帰ると
「俺のデザインはどうだ。料理長も気に入っていたし、どんな料理に使うのか楽しみだな。」
早速、どんな風に使われるかとガラと話が盛り上がっていた。
食後は、ヨーゼフさんの本格的に食器作りを始める事にした。
料理の盛り付けを考える為にも、先に5客は渡しておきたい。
それに、店で使う食器ともなれば、俺の方で余分に作っておいた方が良いだろう。
食器作りに熱中してしまい、浩司に声を掛けられた時には真夜中になっていた。
そこはレオと浩司が居れば問題ないので、俺はエチゴさんとアルと一緒に食器のサンプルを作る。
依頼通りのサンプルは用意できたが、色々と作ってみたくなりエチゴさんの意見を取り入れながら色々な種類の食器を作ってみた。
アルの意見を取り入れた食器はアル個人の食器としてプレゼントする事にした。
流石に、アルのセンスを店で使う訳にはいかないだろう。
どうして、ここまで独自の発想が出来るのだろう。有る意味、天才だ。
更に調子に乗り、竹で組んだ籠や木の置き皿と組み合わせた食器等も色々と作ってみた。
「楽しそうに作りますね。ここまでされると、売り込む私が大変ですよ。」
エチゴさんが出来上がったばかりの食器を眺めている。
「この籠や木との組み合わせた器は良いですね。
個人的にも、これでレオさんの料理を食べてみたいです。
明日この食器を持って、もう一度ヨーゼフ殿の所に伺ってみます。
どうです、同席して直接ヨーゼフ殿の感想を聞いてみますか。」
俺はエチゴさんの荷物運び兼護衛として付いて行く事に決めた。
明日の用意も終わり休んでいると、ガラがやって来た。
探索魔法で3人居るのは分かっていたが、ガラの後ろから顔を出したのはヨーゼフさんだった。
俺達は立上り、挨拶をすると
「丁度、こちらに食材を運ぶ用事がありましたので、ついでに挨拶をさせて頂こうかと思いまして。」
もう1人はブルネリ公爵領の店の料理長になる予定の人だった。
お互いに挨拶を交わすと、ヨーゼフさんは机の上に並んでいる器を見ていた。
今日、打合せをした器のサンプルが既に有るというのは問題になりそうだが、
「エチゴ殿。素晴らしい器が並んでいますね。」
ヨーゼフさんがエチゴさんに話しかける。対応はエチゴさんに任せる事にしよう。
俺が場所を開けて、ヨーゼフさんと料理長に席を譲る。
「これは、今日話をした店で使って頂く食器のサンプルです。
ヨーゼフ殿から要求の有ったデザインに合う物と他に使えそうなのを用意してみました。
明日、伺おうと思っていましたが、良ければここで見て行かれますか。
手直しをする必要が有れば言って頂ければと思います。」
ヨーゼフさんがエチゴさんに断りを入れて食器を手に持って眺めている。
「正直、要求以上の出来上がりです。
ここまで私の要求を満たした食器のサンプルが有ったのですか。」
ヨーゼフさんの言葉に、ガラが俺の顔をチラッと見る。
それに気づいたヨーゼフさんが俺を見たが、何も聞かないでいてくれる。
食器を手に持ち1つづつ眺めているのだが、料理長はアルの食器が気になる様だ。
「こちらの器は、なかなか斬新なデザインですね。どの様な料理を盛って良いのか考えが浮かびません。」
酷いデザインを誉める時は斬新や個性的という言葉を使うのは、どこの世界でも同じなのだろうか。
しかし、アルはご満悦な顔で頷いている。
「確かに斬新だ。しかし、これは器が料理を選んでしまうな。」
更にガラが知った様な口を利く。この2人のセンスは、特殊過ぎて理解が出来ない。
その場で始まった商談で、用意した全種類の食器を購入し、料理や季節に合わせて皿を変える事になった。
そして、アルの食器はヨーゼフさんに譲る事にした。
素直に喜んでいる料理長を見て、一抹の不安が残るのは仕方が無いだろう。
それに対し、アルの嬉しそうな顔。ヨーゼフさん達が帰ると
「俺のデザインはどうだ。料理長も気に入っていたし、どんな料理に使うのか楽しみだな。」
早速、どんな風に使われるかとガラと話が盛り上がっていた。
食後は、ヨーゼフさんの本格的に食器作りを始める事にした。
料理の盛り付けを考える為にも、先に5客は渡しておきたい。
それに、店で使う食器ともなれば、俺の方で余分に作っておいた方が良いだろう。
食器作りに熱中してしまい、浩司に声を掛けられた時には真夜中になっていた。
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