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323廃坑
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町から離れ、ある程度雪が降り積もった所まで来るとアイテムボックスからソリを取り出し、モハメの神殿に居るリッチに教えてもらった鉱山へと向かった。
そこは昔、ミスリルが捕れたらしいが、実際に鉱山として使われていたのはガイアの門が開く前の時代らしい。
リッチですら勇者から話を聞いただけだそうだ。
天地見聞録で勇者の遺産に続く道を表した
「光と闇が交わり、天と地が繋がり、全てが始まりし場所への道を示す」
の記述の「地」に対して、リッチがイメージしたのは地底深くまで伸びる坑道だった。
2000年前でも地下都市、神殿の話は聞いたことがないそうだ。
俺達は、幾つかの遺跡を回っていたが勇者の遺産への手掛かりは見つけられず、廃坑というのも面白そうなので行ってみる事にした。
今の時期なら雪が深く、ソリを使って簡単に廃坑まで向かう事が出来る。
誰もいない白銀の世界を走り抜けるのは気持ちが良い。
浩司とヤマトが風魔法でソリを走らせ、5日で目的地に辿りつく事が出来た。
そこは山間の谷で周囲より積雪量が若干少ないみたいだ。
そして、高さ10mはある巨大な横穴が開いていた。
入口付近は雪が積もっているが、奥は地下へと続いている。
洞窟の内部を探索魔法を使って調べてみるが問題になりそうな魔獣は居ない様だ。
「ここが炭鉱後か。元々有った自然の洞窟を掘り進めたみたいだね。
奥に問題となるような魔獣は居ないみたいだから、洞窟の入り口を根城にして坑道探検をしてみようか。
遺跡に関する発見が無くても、少しくらいミスリルが見つかるかもしれない。」
未だ晩飯まで時間が有るので、少し奥の方を調べてみる事にした。
足元は均されて歩きやすく、中央にはトロッコでも走らせていたのかボロボロになったレールの跡が残っていた。
洞窟の途中の壁からも坑道が掘られているが、今日は自然の洞窟を進む。
先程、探索魔法をかけた時に見つけたのが
「お~~、凄い縦穴だ。底が深くて見えないよ、どれだけ深く掘ったのかな。」
直径10mは有ろうかという縦穴の見えない底を皆で覗き込んでみた。
地底と繋ぐエレベータだったであろう跡が縁に残っている。
竪穴を探索魔法で調べてみると、深さ7、800mだろうか。側面に坑道が掘られいた。
「この縦穴は人が掘ったみたいだよ。凄いよな。」
俺が感心していると
「2000年前の方が、優れた技術を持っていたって事か。本当にスゲーよな。」
アルも穴を覗きながら感心していた。
ワイワイと話しながら皆で下を覗いていると…足場が…崩れた。
俺達が立っていた場所が崩れて足場の岩と共に、全員が落ちていく。
魔法で身体強化を行っていないというのに、体が穴に吸い込まれていくのがスローモーションのように感じる。
いきなりの事で、魔法で出していた光の玉を消してしまい、ヘッドライトの明りだけになった。
この変化に行動を取れない俺に
「そっちを頼む。」
と浩司の大声。俺は我に帰り、探索魔法で感じるエチゴさんとアルの手を掴みエアウォークを発動させる。
光魔法で周囲を照らすと、浩司も、ガラとレオを捕まえエアウォークを発動させていた。
ヤマトは俺の頭の上にしっかりと乗っている。
足にはめたアダマンタイトという特殊な鉱石で作った魔道具で、闇の魔法で空間に影響を与え落下速度を抑える。
「どうする。上に戻るか。」
エアウォークで落ちるスピードが遅くなると浩司が声を掛けてくる。
「この際だから、底まで降りてみようか。」
そして、俺達は廃坑の最深部に降り立った。
そこは昔、ミスリルが捕れたらしいが、実際に鉱山として使われていたのはガイアの門が開く前の時代らしい。
リッチですら勇者から話を聞いただけだそうだ。
天地見聞録で勇者の遺産に続く道を表した
「光と闇が交わり、天と地が繋がり、全てが始まりし場所への道を示す」
の記述の「地」に対して、リッチがイメージしたのは地底深くまで伸びる坑道だった。
2000年前でも地下都市、神殿の話は聞いたことがないそうだ。
俺達は、幾つかの遺跡を回っていたが勇者の遺産への手掛かりは見つけられず、廃坑というのも面白そうなので行ってみる事にした。
今の時期なら雪が深く、ソリを使って簡単に廃坑まで向かう事が出来る。
誰もいない白銀の世界を走り抜けるのは気持ちが良い。
浩司とヤマトが風魔法でソリを走らせ、5日で目的地に辿りつく事が出来た。
そこは山間の谷で周囲より積雪量が若干少ないみたいだ。
そして、高さ10mはある巨大な横穴が開いていた。
入口付近は雪が積もっているが、奥は地下へと続いている。
洞窟の内部を探索魔法を使って調べてみるが問題になりそうな魔獣は居ない様だ。
「ここが炭鉱後か。元々有った自然の洞窟を掘り進めたみたいだね。
奥に問題となるような魔獣は居ないみたいだから、洞窟の入り口を根城にして坑道探検をしてみようか。
遺跡に関する発見が無くても、少しくらいミスリルが見つかるかもしれない。」
未だ晩飯まで時間が有るので、少し奥の方を調べてみる事にした。
足元は均されて歩きやすく、中央にはトロッコでも走らせていたのかボロボロになったレールの跡が残っていた。
洞窟の途中の壁からも坑道が掘られているが、今日は自然の洞窟を進む。
先程、探索魔法をかけた時に見つけたのが
「お~~、凄い縦穴だ。底が深くて見えないよ、どれだけ深く掘ったのかな。」
直径10mは有ろうかという縦穴の見えない底を皆で覗き込んでみた。
地底と繋ぐエレベータだったであろう跡が縁に残っている。
竪穴を探索魔法で調べてみると、深さ7、800mだろうか。側面に坑道が掘られいた。
「この縦穴は人が掘ったみたいだよ。凄いよな。」
俺が感心していると
「2000年前の方が、優れた技術を持っていたって事か。本当にスゲーよな。」
アルも穴を覗きながら感心していた。
ワイワイと話しながら皆で下を覗いていると…足場が…崩れた。
俺達が立っていた場所が崩れて足場の岩と共に、全員が落ちていく。
魔法で身体強化を行っていないというのに、体が穴に吸い込まれていくのがスローモーションのように感じる。
いきなりの事で、魔法で出していた光の玉を消してしまい、ヘッドライトの明りだけになった。
この変化に行動を取れない俺に
「そっちを頼む。」
と浩司の大声。俺は我に帰り、探索魔法で感じるエチゴさんとアルの手を掴みエアウォークを発動させる。
光魔法で周囲を照らすと、浩司も、ガラとレオを捕まえエアウォークを発動させていた。
ヤマトは俺の頭の上にしっかりと乗っている。
足にはめたアダマンタイトという特殊な鉱石で作った魔道具で、闇の魔法で空間に影響を与え落下速度を抑える。
「どうする。上に戻るか。」
エアウォークで落ちるスピードが遅くなると浩司が声を掛けてくる。
「この際だから、底まで降りてみようか。」
そして、俺達は廃坑の最深部に降り立った。
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