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309ゆるキャラ
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パレード当日。
パレードが行われる道は昼前から席取りが行われ凄い人混みになっていた。
バラキエ侯爵は見張りの隙をついて朝から外に出てしまった。
この人混みの中では見つけ出す事は事は出来そうにない。
「なぁ、拓ちゃん。本当にこの恰好で馬車に乗るのか。」
浩司が自分と俺の恰好を見て考え込んでいる。
今回、ブルネリ公爵が立つ馬車の1段低い所で俺と浩司、ロウガさんとダニエルさんが乗る。
サリナ姫の馬車、バラン将軍の馬車にもアークとクリームのメンバーが乗って警護を行う。
全員がミスリルの防具を身に付け仕込んだ魔道具で光り輝いている。
それに対して俺達は、剣と斧の形をベースにして作った着ぐるみ。
手足は自由に動くので護衛をするとしても問題無い。
「ゆるキャラという事で。
前回はかなり凄い人だったからね。遅いかも知れないけど、顔を隠そうと思って。
浩司のが剣君、俺のが斧ちゃん。」
「・・・」
浩司は何か言いたそうだが、こう見えて着ぐるみの防御力は下手な防具より高く、全身をカバーできている。
出来る限りの対策だと思って諦めて欲しい。
OZの他のメンバーは、パレードの少し先で観客の整理をしながら安全確認をしてくれる。
アーク、クリームにも着ぐるみを勧めたが、即答で拒否されている。
特に女性陣+サリナ姫の反応が酷かった。
「ちょっと拓ちゃん、女性にこんなのを着せるって本気なの。」
突っかかってくるサリナ姫。
「確かに拓ちゃんの言う、防御力については分かるけど・・・」
「幾らなんでも、これでは罰ゲームね。」
ジェニファーさんもロビンさんの言葉に男性陣もこっそりと頷いた。
ミスリルの鎧だけで参加するというので、鎧の上に光を反射する様にコーティングし光の魔道具を仕込んで華やかさをアップさせる。
「ねぇ拓ちゃん、私のは水色に出来ないかしら。」
「それなら、私は赤色。後、ロダン侯爵領の人達の様に背中に羽を付けてみたらどう。」
と要求が増えて、無駄な飾りが付いた鎧を作らされた。
一番喜んでいたのは以外にもロウガさん。
更には、光る剣も用意できないかと言うので、攻撃力は全く無いが光る剣や斧、杖を作った。
部屋を暗くして装備を輝かせ、剣や斧を振り回しているかと思えば、直ぐにチャンバラが始まった。
やっているのはロウガさんとジークさん。
無駄に大きく振り回して、光の筋が残るように楽しんでいる・・・が、所詮は玩具。
力を入れ過ぎてあっけなく壊れてしまった。
「拓、この光る剣を打ち合っても大丈夫な様に強化出来ないか。」
「そうだな、出来れば本当に武器として使える様にして欲しい。」
と2人が言ってくるが、打ち合える剣となると考え付くのはミスリルを混ぜることだが・・・たかが知れているだろう。
とりあえず修理の時、土の魔力を染み込ませ多少の強化を行ったが、その後何度も剣の修理を行わされた。
おまけに、他のメンバーまでチャンバラで壊すだけでなく、ジェニファーさんの持っている杖も修理対象となっていた。
ジェニファーさん、魔法の杖は殴る道具ではありません。
パレードが行われる道は昼前から席取りが行われ凄い人混みになっていた。
バラキエ侯爵は見張りの隙をついて朝から外に出てしまった。
この人混みの中では見つけ出す事は事は出来そうにない。
「なぁ、拓ちゃん。本当にこの恰好で馬車に乗るのか。」
浩司が自分と俺の恰好を見て考え込んでいる。
今回、ブルネリ公爵が立つ馬車の1段低い所で俺と浩司、ロウガさんとダニエルさんが乗る。
サリナ姫の馬車、バラン将軍の馬車にもアークとクリームのメンバーが乗って警護を行う。
全員がミスリルの防具を身に付け仕込んだ魔道具で光り輝いている。
それに対して俺達は、剣と斧の形をベースにして作った着ぐるみ。
手足は自由に動くので護衛をするとしても問題無い。
「ゆるキャラという事で。
前回はかなり凄い人だったからね。遅いかも知れないけど、顔を隠そうと思って。
浩司のが剣君、俺のが斧ちゃん。」
「・・・」
浩司は何か言いたそうだが、こう見えて着ぐるみの防御力は下手な防具より高く、全身をカバーできている。
出来る限りの対策だと思って諦めて欲しい。
OZの他のメンバーは、パレードの少し先で観客の整理をしながら安全確認をしてくれる。
アーク、クリームにも着ぐるみを勧めたが、即答で拒否されている。
特に女性陣+サリナ姫の反応が酷かった。
「ちょっと拓ちゃん、女性にこんなのを着せるって本気なの。」
突っかかってくるサリナ姫。
「確かに拓ちゃんの言う、防御力については分かるけど・・・」
「幾らなんでも、これでは罰ゲームね。」
ジェニファーさんもロビンさんの言葉に男性陣もこっそりと頷いた。
ミスリルの鎧だけで参加するというので、鎧の上に光を反射する様にコーティングし光の魔道具を仕込んで華やかさをアップさせる。
「ねぇ拓ちゃん、私のは水色に出来ないかしら。」
「それなら、私は赤色。後、ロダン侯爵領の人達の様に背中に羽を付けてみたらどう。」
と要求が増えて、無駄な飾りが付いた鎧を作らされた。
一番喜んでいたのは以外にもロウガさん。
更には、光る剣も用意できないかと言うので、攻撃力は全く無いが光る剣や斧、杖を作った。
部屋を暗くして装備を輝かせ、剣や斧を振り回しているかと思えば、直ぐにチャンバラが始まった。
やっているのはロウガさんとジークさん。
無駄に大きく振り回して、光の筋が残るように楽しんでいる・・・が、所詮は玩具。
力を入れ過ぎてあっけなく壊れてしまった。
「拓、この光る剣を打ち合っても大丈夫な様に強化出来ないか。」
「そうだな、出来れば本当に武器として使える様にして欲しい。」
と2人が言ってくるが、打ち合える剣となると考え付くのはミスリルを混ぜることだが・・・たかが知れているだろう。
とりあえず修理の時、土の魔力を染み込ませ多少の強化を行ったが、その後何度も剣の修理を行わされた。
おまけに、他のメンバーまでチャンバラで壊すだけでなく、ジェニファーさんの持っている杖も修理対象となっていた。
ジェニファーさん、魔法の杖は殴る道具ではありません。
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