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295新規開発品1
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ついに出来上がった、自転車1号機
フレームにミスリルを使い、超軽量化を図った。
更に、トリス錬成術師の開発のお蔭で、ギアも付ける事が出来た。
そして本日、アークのメンバーも呼んで、地下1Fの広間でお披露目会だ。
さっそく、自転車に乗って室内を走ってみると、そのスピードに皆が驚いてくれた。
俺の体に合わせて作ったので他の人にはサイズが小さいが皆が試してみると、何度か転んだものの直ぐに乗れる様になり室内を走り回っている。
問題は、アルだろうか。重さの為にタイヤが心許ない。
良い機会なので、防具をつけてもらった状態で乗ってもらい跳ねたりすると・・・パンクした。
装備はミスリルで軽い物の、武器や楯は重量がないと威力や支えが効かない為、他の金属を加えて重くしてある。
俺が錬成したゴムでは、そこまでの重さを支える事は出来なかった。
「自転車は問題無いけど、タイヤが重量オーバーか。作り治すしかないか。」
自信が有った分、見事に破裂したタイヤを見て、ため息を吐いてしまった。
「拓殿、ゴムにミスリルを加えて見ては如何ですか。
拓殿の錬成術でしたら、ミスリルを均一に含ませられますよ。」
トリス錬成術師の提案で粉にしたミスリルを混ぜ込んだタイヤを錬成してみると
「おぉ、こいつはスゲーな。完全装備の俺が乗っても、タイヤは全く問題無いぞ。おまけに弾力も有る。
自転車って楽しいな。」
アルが自転車に乗った状態で跳ねても全く問題無い。
他の重量級のメンバーにも完全装備で乗ってもらったが問題無さそうだ。
しかし、問題無く乗れる物が出来上がった所で、皆が試乗りをしているのを見ていて思った。
「この自転車は失敗だったかな。」
「何故です。全員が装備を付けて乗っても問題無く、楽にスピードを出して進めると言うのに。」
俺の呟いた言葉に、トリス錬成術師が不思議そうに尋ねてくる。
先程までは、重量に耐えられる自転車を作る事で頭が一杯だったが、自転車を運転している姿を見ると
「自転車は完成したんですが、どう見てもフル装備の姿で自転車に乗っていると滑稽な感じがします。」
これでは、せっかくの剣と魔法の世界が台無しだ。
ある程度までは仕方が無いと思っていたが、ここまでチグハグな状態になるとは思っていなかった。
どう見ても、これからコスプレ会場へと向かう人にしか見えないだろう。
この姿は俺の美意識の許容量を超えている。俺の隣で見ていた浩司も
「俺も、フル装備での自転車は抵抗有るな。装備がカッコいいだけに全て台無しって感じがする。」
と、俺と同じ感想を持ったみたいだ。
しかし、移動時の時間短縮はどうしたものか。
「そうだ、変身してフル装備になれるとかどうだ。」
「変身は考えたんだけど、方法が見つからない。
OZは拡張バッグが1人1つで剣や斧は移動時しまえるけど、装備までバッグに入れると魔獣に襲われた時に危険だし。
アークとクリームは、武器も自分で持つ事になる。
現実ってファンタジーからほど遠いね。」
火魔法を使った蒸気機関はやり過ぎだし、魔法の世界だというのに夢が無いな。
結局、フル装備で自転車に乗る以外に方法が思いつかない。
魔法は便利だが、俺だとこの程度の使い方しか出来ないか。
「とりあえず、次のブルネリ公爵領に行く時に長距離を乗って性能確認位してみるか。
もう1台作るから、浩司も試してもらっても良いかな。」
「拓殿、新たな自転車を作るのであれば、ミスリル以外の素材にしませんか。
さすがに、ミスリルを気軽に使える物ではありませんので、安い素材にした方が良いでしょう。」
トリス錬成術師が推奨した素材は、防具の素材に使われている亀の様な魔獣の甲羅だった。
ミスリルには及ばないが、それなりの強度と軽さを得る事が出来る。フレームとしては十分だろう。
魔獣の甲羅はトリス練成術師が手持ちを譲ってくれた。
材料が有れば、数日で作れるだろう。
フレームにミスリルを使い、超軽量化を図った。
更に、トリス錬成術師の開発のお蔭で、ギアも付ける事が出来た。
そして本日、アークのメンバーも呼んで、地下1Fの広間でお披露目会だ。
さっそく、自転車に乗って室内を走ってみると、そのスピードに皆が驚いてくれた。
俺の体に合わせて作ったので他の人にはサイズが小さいが皆が試してみると、何度か転んだものの直ぐに乗れる様になり室内を走り回っている。
問題は、アルだろうか。重さの為にタイヤが心許ない。
良い機会なので、防具をつけてもらった状態で乗ってもらい跳ねたりすると・・・パンクした。
装備はミスリルで軽い物の、武器や楯は重量がないと威力や支えが効かない為、他の金属を加えて重くしてある。
俺が錬成したゴムでは、そこまでの重さを支える事は出来なかった。
「自転車は問題無いけど、タイヤが重量オーバーか。作り治すしかないか。」
自信が有った分、見事に破裂したタイヤを見て、ため息を吐いてしまった。
「拓殿、ゴムにミスリルを加えて見ては如何ですか。
拓殿の錬成術でしたら、ミスリルを均一に含ませられますよ。」
トリス錬成術師の提案で粉にしたミスリルを混ぜ込んだタイヤを錬成してみると
「おぉ、こいつはスゲーな。完全装備の俺が乗っても、タイヤは全く問題無いぞ。おまけに弾力も有る。
自転車って楽しいな。」
アルが自転車に乗った状態で跳ねても全く問題無い。
他の重量級のメンバーにも完全装備で乗ってもらったが問題無さそうだ。
しかし、問題無く乗れる物が出来上がった所で、皆が試乗りをしているのを見ていて思った。
「この自転車は失敗だったかな。」
「何故です。全員が装備を付けて乗っても問題無く、楽にスピードを出して進めると言うのに。」
俺の呟いた言葉に、トリス錬成術師が不思議そうに尋ねてくる。
先程までは、重量に耐えられる自転車を作る事で頭が一杯だったが、自転車を運転している姿を見ると
「自転車は完成したんですが、どう見てもフル装備の姿で自転車に乗っていると滑稽な感じがします。」
これでは、せっかくの剣と魔法の世界が台無しだ。
ある程度までは仕方が無いと思っていたが、ここまでチグハグな状態になるとは思っていなかった。
どう見ても、これからコスプレ会場へと向かう人にしか見えないだろう。
この姿は俺の美意識の許容量を超えている。俺の隣で見ていた浩司も
「俺も、フル装備での自転車は抵抗有るな。装備がカッコいいだけに全て台無しって感じがする。」
と、俺と同じ感想を持ったみたいだ。
しかし、移動時の時間短縮はどうしたものか。
「そうだ、変身してフル装備になれるとかどうだ。」
「変身は考えたんだけど、方法が見つからない。
OZは拡張バッグが1人1つで剣や斧は移動時しまえるけど、装備までバッグに入れると魔獣に襲われた時に危険だし。
アークとクリームは、武器も自分で持つ事になる。
現実ってファンタジーからほど遠いね。」
火魔法を使った蒸気機関はやり過ぎだし、魔法の世界だというのに夢が無いな。
結局、フル装備で自転車に乗る以外に方法が思いつかない。
魔法は便利だが、俺だとこの程度の使い方しか出来ないか。
「とりあえず、次のブルネリ公爵領に行く時に長距離を乗って性能確認位してみるか。
もう1台作るから、浩司も試してもらっても良いかな。」
「拓殿、新たな自転車を作るのであれば、ミスリル以外の素材にしませんか。
さすがに、ミスリルを気軽に使える物ではありませんので、安い素材にした方が良いでしょう。」
トリス錬成術師が推奨した素材は、防具の素材に使われている亀の様な魔獣の甲羅だった。
ミスリルには及ばないが、それなりの強度と軽さを得る事が出来る。フレームとしては十分だろう。
魔獣の甲羅はトリス練成術師が手持ちを譲ってくれた。
材料が有れば、数日で作れるだろう。
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