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294Aランク冒険者は凄い?

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夜は、ニックさんやアークのメンバーも呼んで、地下テラス席で食事会。
アークのメンバーからのの差し入れの酒で乾杯だ。

皆、レオの料理を堪能している。
特に、クリームのトムさんは幸せそうな顔で黙々と料理を食べている。

「所で、クリームはマクニス王国でどんな依頼を受けていたんですか。」

Aランクの依頼内容が気になっていたのでジークさんに聞いてみた。

「そうだな。今回は貴族からの特別な依頼を受けていた。ただし、依頼内容は他言無用だ。」

「内容が聞けないのは残念。それにしても、貴族の護衛って大変そうだね。」

「気を使うが、報酬が良い。
 貴族の護衛は礼儀作法も必要になる。
 後、実力だけでなく、信用が得られなければ護衛の依頼も受ける事は出来ない。
 これでも、俺達は名が売れて信用もされているから、特別な依頼も受けられるんだよ。
 貴族によっては当たり外れが有るからな。外れると、依頼を受けている間は殺意を隠すのが大変だぞ。」

「俺には無理だな。仕事とはいえ、嫌いな人間なんて守りたくないし。」

「拓なら、嫌いな貴族を潰しそうだよな。」

皆さん、笑う所ではないぞ。

「所でAランクの冒険者はマクニス王国にどれだけ居るんです。」

「そうだな、アークとクリーム以外に2、30人位じゃないか。そんなに人数は居ないからな。」

「少ないな。もしかして、Aランクの冒険者って思ったより凄いかもしれない。」

ジークさんは思いっきり溜息を吐き、他の人達は笑っている。

「拓さん、Aランクの冒険者となると、貴族からも一眼置かれる存在になりますよ。」

エチゴさんが教えてくれた。

「どうだ、少しは見直したか。」

「さっきは冗談ですよ。やはり凄い人達だと、改めて感心しました。」

真面目な顔をして言ったのだが、ジークさんに「どの口で言っているんだ。」とほほを引っ張られてしまった。

Aランクの冒険者か。ピース医師とトリス練成術師も有名な医者に練成術師だし、ニックさんも貴族だしな。
改めて考えると、凄い人達が集まっているんだな。
それなのに、地位も関係なく俺達と普通に接している所が、この人達の凄い所なんだろう。


料理の〆は、ガラとアルの作った大人のプリン。
1人に付き1個用意していた。更に上に生クリームと果物のデコレーション。
巨大なプリンアラモードみたいな感じだ。
流石に大き過ぎて俺とレムは2人で1つでも多過ぎる。
レムに1つ持ち帰ってもらおうと思っていたが、全部食べた冒険者達の視線に負けて譲る事に。

余りにも醜いプリンの取り合いに俺もレムも呆れ顔。
本当にAランクの冒険者というのは凄いのだろうか?
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