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292褒美
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その後は、子供達の勉強を見せてもらったが順調みたいだ。
教師のニックさんとサリーの教え方も上達している。
更にニックさんの提案で、エチゴ屋で働いている獣人の男の子達に仕事ついて話してもらっていた。
自分達が受けている教育の有効性を感じた子供達が、より真剣に勉強に取り組む様になったそうだ。
院長の話では、今年ここを出て行った子供達はエチゴ屋で雇ってもらっている。
子供達の頑張りで、働き口として他の店からも声が掛かっているらしい。
更に冒険者ギルドからも・・・ギルドマスターのバルクさんが獣人の事務員を入れたいと考えているらしい。
『拓の教育も実を結んでいるみたいじゃな。拓の言う所の、この世界に喧嘩を売ってみて良かったじゃないか。』
「俺が始めた教育だけど、子供達が頑張っているからね。働き口の話もそのお陰だよ。」
院長から話に、少し安心する事が出来た。
残念ながら新しく入ってきた子供も居るが、頑張って欲しい。
人の命が簡単に失われる世界・・・出来る事は子供達の進む選択肢を増やす位か。
「拓ちゃん、どうした」
「以前、この世界に喧嘩を売ると言ったけど、殆ど周りの人が頑張ってくれているだけだと思って。」
俺が、浩司に答えると、それを聞いたガラに頭を叩かれた。
「1人で何でも出来るとでも思っているのか。拓がどれだけ凄くても、それは思い上がりだろ。」
「確かに、拓ちゃんの知識や技術は凄い。だけど何でも1人で出来ると思わない方が良い。」
「我々には拓さんの様な発想は出来ませんが、手助け位は出来ますよ。
実際に、世界に喧嘩を売るなんて考えもしませんでした。」
「世界に喧嘩を売るなんて、普通なら大笑いされるだけだけどな。
しかし、この町は確実に変わってきてる。そんな、すげぇ事は俺達にも手伝わせろよ。」
ガラ、レオ、エチゴさん、アル・・・俺は元の世界で彼らより長く生きていたんだけどな。
何時も皆から学ばされる。
「これからも、迷惑を掛けるかも知れませんが宜しくお願いします。」
「任せろ。」「任された。」「任せて下さい。」「当然だろ。」
皆が笑って頷いてくれる。
『やはり、OZはお人好しの集まりにゃ。拓は面倒な事にしか首を突っ込まないのにゃ。
まぁ、飽きる事は無いし、美味しい食事も出来るから良いけどにゃ。』
お人好しって・・・ヤマトは人の事を言えないと思う。
『拓なんぞ、儂から見れば、まだまだ小僧じゃ。生きるというのは勉強じゃ。
そうじゃ、拓や浩司が人として更に成長する事が出来れば、どちらかにグリムの名を継がせてやろう。
どうじゃ、これほどの褒美は他に無いじゃろう。』
浩司が飲んでいたお茶を噴き出していた。俺を見るんじゃない。
気に入らない貴族を潰しまわったという いわくつきの名前を受け継げる訳がないだろう。
もしかして、グリムという悪名のイメージ改善運動をした方が良いのだろうか。
院長との話を終え、子供達に見送られて家に帰ると、冷蔵庫に巨大な男のプリンが人数分入っていた。
教師のニックさんとサリーの教え方も上達している。
更にニックさんの提案で、エチゴ屋で働いている獣人の男の子達に仕事ついて話してもらっていた。
自分達が受けている教育の有効性を感じた子供達が、より真剣に勉強に取り組む様になったそうだ。
院長の話では、今年ここを出て行った子供達はエチゴ屋で雇ってもらっている。
子供達の頑張りで、働き口として他の店からも声が掛かっているらしい。
更に冒険者ギルドからも・・・ギルドマスターのバルクさんが獣人の事務員を入れたいと考えているらしい。
『拓の教育も実を結んでいるみたいじゃな。拓の言う所の、この世界に喧嘩を売ってみて良かったじゃないか。』
「俺が始めた教育だけど、子供達が頑張っているからね。働き口の話もそのお陰だよ。」
院長から話に、少し安心する事が出来た。
残念ながら新しく入ってきた子供も居るが、頑張って欲しい。
人の命が簡単に失われる世界・・・出来る事は子供達の進む選択肢を増やす位か。
「拓ちゃん、どうした」
「以前、この世界に喧嘩を売ると言ったけど、殆ど周りの人が頑張ってくれているだけだと思って。」
俺が、浩司に答えると、それを聞いたガラに頭を叩かれた。
「1人で何でも出来るとでも思っているのか。拓がどれだけ凄くても、それは思い上がりだろ。」
「確かに、拓ちゃんの知識や技術は凄い。だけど何でも1人で出来ると思わない方が良い。」
「我々には拓さんの様な発想は出来ませんが、手助け位は出来ますよ。
実際に、世界に喧嘩を売るなんて考えもしませんでした。」
「世界に喧嘩を売るなんて、普通なら大笑いされるだけだけどな。
しかし、この町は確実に変わってきてる。そんな、すげぇ事は俺達にも手伝わせろよ。」
ガラ、レオ、エチゴさん、アル・・・俺は元の世界で彼らより長く生きていたんだけどな。
何時も皆から学ばされる。
「これからも、迷惑を掛けるかも知れませんが宜しくお願いします。」
「任せろ。」「任された。」「任せて下さい。」「当然だろ。」
皆が笑って頷いてくれる。
『やはり、OZはお人好しの集まりにゃ。拓は面倒な事にしか首を突っ込まないのにゃ。
まぁ、飽きる事は無いし、美味しい食事も出来るから良いけどにゃ。』
お人好しって・・・ヤマトは人の事を言えないと思う。
『拓なんぞ、儂から見れば、まだまだ小僧じゃ。生きるというのは勉強じゃ。
そうじゃ、拓や浩司が人として更に成長する事が出来れば、どちらかにグリムの名を継がせてやろう。
どうじゃ、これほどの褒美は他に無いじゃろう。』
浩司が飲んでいたお茶を噴き出していた。俺を見るんじゃない。
気に入らない貴族を潰しまわったという いわくつきの名前を受け継げる訳がないだろう。
もしかして、グリムという悪名のイメージ改善運動をした方が良いのだろうか。
院長との話を終え、子供達に見送られて家に帰ると、冷蔵庫に巨大な男のプリンが人数分入っていた。
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