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286水虫、ハゲ、性病
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「拓、ガラスの食器が売れたら、美味い物を奢るのを忘れてないよな。」
俺の気分を変えようとしているのか、ガラが笑いながら話しかけて来る。
「ブルネリさんが購入してくれるから奢るのは大丈夫。
後は、値段が高く設定されているからどうだろう。
できれば、皆で高級料理店を何軒か行ってみたいね。」
「高級料理店も良いが、ちょっとした飲み屋で十分だ。楽しみにしてるぞ。」
考えてみると、ブルネリ公爵領では蕎麦屋以外に行った事が無い。
いつもルドルフ料理長の食事ばかりだったな。皆で色んな店を回ってみるのも楽しいかもしれない。
ブルネリ公爵邸に行ったが、ブルネリ公爵はマクニス王国に出掛けているため不在。
セバスチャンが対応してくれ、報告を行い報酬を受け取った。
クリームはマクニス王国、アークはラグテルの町へと移動した。
そして、俺達はセバスチャンの勧めで公爵邸に世話になっている。
「旦那さまから店がオープンするまで町に滞在される場合は、屋敷に泊って頂くよう言われています。
我々も、泊って頂ければ大変嬉しく思います。」
エチゴさんとアルは今日も朝から店の準備を行っている。
浩司、ガラ、レオは俺に付き合ってブルネリ公爵邸の図書館に入り浸り、医師達が持ってきた黒死病を完治させる薬、遺跡周辺で入手した薬草について調べている。
黒死病を完治させる薬に対する製造方法は直ぐに見つける事が出来たが、入手した薬草は半分以上が分からないままだった。
分かった薬草の使い方についても、水虫やハゲ、性病で、俺にとってはどうでも良い薬だった。
ただ、それを聞いたセバスチャンが、
「良ければ効果を試してみては如何ですか。意外と困っている人は多いと思いますので。」
かなり真面目な感じで提案してくる。セバスチャンが、ここまで心配されると言う事は
「もしかして、ブルネリさんはその手の病気持ちなんですか。」
「旦那様ではなく、兵士です。長い間、ブーツを履いたり、ヘルムを被っていると色々有りますので。」
どうやら、俺の予想は違っていたみたいだ。しかし、
「性病は関係ないですよね。」
「それだけ、独身の兵士が多いということです。」
結構問題になっている人が多いのかもしれない。
「とりあえず試作品を作ってみるので効果が出るか実験してみましょうか。
どれも1ヶ月程使う必要が有るみたいですので、用意出来るのは5人分ですね。
代金不要という事で実験に協力してくれる人は居ますかね。」
「拓様が用意される薬なら直ぐに集まります。兵士に声をかけておきます。」
「水虫と頭髪については、初期状態と対応後の結果を直接見せて頂けると助かります。
性病は医者に任せられませんか。効果は気になりますが、患者が気にするでしょうから。」
幾ら色々といじれるチャンスとはいえ、浩司の手前、直接対応するのは止めた方が良いだろう。。
黒死病を完治させる薬の材料を集めるのをお願いし、集まるまでのあいだ、水虫、ハゲ、性病に効果のある薬を光と木の魔力を込めて練成を行う。
水虫、ハゲの薬を試してもらう兵士の方々と会って、薬の説明をした。
ハゲ5人中2人は完全に剃ってしまえば海坊主といった感じで男らしくて良いのに勿体ないが仕方が無い。
性病の兵士の方々については本人が恥ずかしいと思い、会うのも止め全てを医者に任せた。
次は黒死病の薬の練成だが黒死病を完治させる薬の材料を大量に用意してもらった。
薬が高いのは材料の値段ではなく、練成が難しい為だった。
1番の問題は練成に消費する魔力が多過ぎる事だ。俺は他人より魔力が多いが、手間もかかり大した量が作れない。
普通の魔力だと、1日で1,2本作れるかどうかだろう。
そして、保存期間が1ヶ月と持たない。高価な薬になるわけだ。
とりあえず、作った薬はアイテムボックスに放り込んでおく。
アイテムボックスの中なら時間の経過を考えずに済むので、保管期限を考えずに放置出来る。
俺が1人で全ての対応が出来るとは思わないが、回りの人を助けられる位は出来るだろう。
そんな事をしている内に、明日はエチゴ屋のオープン日だ。
俺の気分を変えようとしているのか、ガラが笑いながら話しかけて来る。
「ブルネリさんが購入してくれるから奢るのは大丈夫。
後は、値段が高く設定されているからどうだろう。
できれば、皆で高級料理店を何軒か行ってみたいね。」
「高級料理店も良いが、ちょっとした飲み屋で十分だ。楽しみにしてるぞ。」
考えてみると、ブルネリ公爵領では蕎麦屋以外に行った事が無い。
いつもルドルフ料理長の食事ばかりだったな。皆で色んな店を回ってみるのも楽しいかもしれない。
ブルネリ公爵邸に行ったが、ブルネリ公爵はマクニス王国に出掛けているため不在。
セバスチャンが対応してくれ、報告を行い報酬を受け取った。
クリームはマクニス王国、アークはラグテルの町へと移動した。
そして、俺達はセバスチャンの勧めで公爵邸に世話になっている。
「旦那さまから店がオープンするまで町に滞在される場合は、屋敷に泊って頂くよう言われています。
我々も、泊って頂ければ大変嬉しく思います。」
エチゴさんとアルは今日も朝から店の準備を行っている。
浩司、ガラ、レオは俺に付き合ってブルネリ公爵邸の図書館に入り浸り、医師達が持ってきた黒死病を完治させる薬、遺跡周辺で入手した薬草について調べている。
黒死病を完治させる薬に対する製造方法は直ぐに見つける事が出来たが、入手した薬草は半分以上が分からないままだった。
分かった薬草の使い方についても、水虫やハゲ、性病で、俺にとってはどうでも良い薬だった。
ただ、それを聞いたセバスチャンが、
「良ければ効果を試してみては如何ですか。意外と困っている人は多いと思いますので。」
かなり真面目な感じで提案してくる。セバスチャンが、ここまで心配されると言う事は
「もしかして、ブルネリさんはその手の病気持ちなんですか。」
「旦那様ではなく、兵士です。長い間、ブーツを履いたり、ヘルムを被っていると色々有りますので。」
どうやら、俺の予想は違っていたみたいだ。しかし、
「性病は関係ないですよね。」
「それだけ、独身の兵士が多いということです。」
結構問題になっている人が多いのかもしれない。
「とりあえず試作品を作ってみるので効果が出るか実験してみましょうか。
どれも1ヶ月程使う必要が有るみたいですので、用意出来るのは5人分ですね。
代金不要という事で実験に協力してくれる人は居ますかね。」
「拓様が用意される薬なら直ぐに集まります。兵士に声をかけておきます。」
「水虫と頭髪については、初期状態と対応後の結果を直接見せて頂けると助かります。
性病は医者に任せられませんか。効果は気になりますが、患者が気にするでしょうから。」
幾ら色々といじれるチャンスとはいえ、浩司の手前、直接対応するのは止めた方が良いだろう。。
黒死病を完治させる薬の材料を集めるのをお願いし、集まるまでのあいだ、水虫、ハゲ、性病に効果のある薬を光と木の魔力を込めて練成を行う。
水虫、ハゲの薬を試してもらう兵士の方々と会って、薬の説明をした。
ハゲ5人中2人は完全に剃ってしまえば海坊主といった感じで男らしくて良いのに勿体ないが仕方が無い。
性病の兵士の方々については本人が恥ずかしいと思い、会うのも止め全てを医者に任せた。
次は黒死病の薬の練成だが黒死病を完治させる薬の材料を大量に用意してもらった。
薬が高いのは材料の値段ではなく、練成が難しい為だった。
1番の問題は練成に消費する魔力が多過ぎる事だ。俺は他人より魔力が多いが、手間もかかり大した量が作れない。
普通の魔力だと、1日で1,2本作れるかどうかだろう。
そして、保存期間が1ヶ月と持たない。高価な薬になるわけだ。
とりあえず、作った薬はアイテムボックスに放り込んでおく。
アイテムボックスの中なら時間の経過を考えずに済むので、保管期限を考えずに放置出来る。
俺が1人で全ての対応が出来るとは思わないが、回りの人を助けられる位は出来るだろう。
そんな事をしている内に、明日はエチゴ屋のオープン日だ。
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