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277偵察
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セバスチャンとブルネリ公爵との交渉は上手く行った様で売り場のスペースが確保できた。
どの様な交渉を行ったのかは教えてもらえなかったが、セバスチャンの顔を見ると納得のいく結果だったのだろう。
木工細工も職人がアイディアを凝らした面白い物が出来上がっている。
窯に設置した魔道具も問題無く動作している。
1ヶ月が過ぎ、明後日に帰る事になり俺と浩司で考えていた今後の行動について話した。
「俺と浩司なんだけど、帰りは別行動を取らせてもらいたい。
良い機会なので、マクニス王国に有るギリス教の本拠地を見てきたいと思う。」
マクニス王国でのギリス教の中心となる町は、ここから馬車で20日程の場所に在る。
聖地と呼ばれる場所は4大王国の1つジレット王国にあるが、他の王国には拠点となる町が存在する。
ブルネリ公爵が調べた所、奴等の動きが活発化している。
今までは、水晶の玉を使った治療で信者を集めていたが、ブルネリ公爵が広めてくれたお蔭で影響は抑えられている。
ただ、残念ながら獣人差別を助長する事に成功している町も有った。
何が出来るかは分からないが、自分達の生活を邪魔する存在を確認しておきたかった。
いざとなれば、エアウォークで逃げ出せる俺と浩司の2人で動くのがベストだろう。
レオとアルが何か言いたそうだったが、同意してくれた。
「無茶だけはするなよ。俺達はラグテルの町で待っている。」
ガラがそう言うと、これから行く町についての資料を渡してくれた。
こういう時の為に、色々と調べてくれている。
『拓、吾輩の事を忘れてはいけないにゃ。2人が心配にゃので、吾輩も付いて行くにゃ。』
『そうじゃな。2人の暴走を止めるのに、儂以外にも居た方が良いじゃろう。』
この1人と1匹の方が暴走するが、仕方がないか。
2日後、町の人達全員ではないかという人に見送られて、ロダン侯爵領を後にした。
モーゼスさん、ジークフリートさんも、やっと臭いが取れ普通の姿で見送ってくれていた。
ロダン侯爵領から離れた所に来た所で
「それじゃ、少し偵察に行ってくるね。」
皆に挨拶をして、俺と浩司、グリム、ヤマトでギリス教の中心となる町、クルアに向けてエアウォークで走り始めた。
『快適にゃ。走ると言うより、空を飛んでいる感じにゃ。』
エアウォークは足に付けた魔道具を使い闇の魔力で飛ぶように走る事が出来る。
闇の魔力を持っていない浩司では俺より魔力を多く消費する為、ヤマトは俺が持っている。
ヤマトはこのスピード感が気に入ったみたいで、初めは抱いていたが、今では頭の上に乗って楽しんでいた。
浩司が頑張ってくれ、後1日も歩けばクルアの町に着く所までやってくることが出来た。
「浩司お疲れ様、テントを設置するから休んでて。」
野営場として設けられている広場に、結構な人が集まっていたので、俺達は外れの方にテントを張る事にした。
「獣人が1人も居ないな。」
野営をしている人達を見て、浩司がつぶやく。
「まぁ、ギリス教の本拠地に向かう街道だからね。何で排他的な神様なんて信じるのかな。」
「拓ちゃんって、元から神を信じていないだろ。」
「信じてないね。それなら高次元生物や宇宙人の方が現実的だよ。
宗教は人をまとめる為に作り出した道具だと思っているから。」
「神より科学を信じるってタイプか。」
「どちらかと言うと、そうかな。浩司は信じているの?」
「俺も信じていないな。ただ、ラグビーの試合前なんかは、皆で神社に参拝に行ったりしてたけどな。」
「それって、困った時の神頼み。」
「いや、結局は自分達の力が頼りだからな。ただのゲン担ぎだ。」
そんなものだよな。
この人達は、何でこの神を信じているんだ。信仰心が理解できない俺には一生分からないかも知れない。
どの様な交渉を行ったのかは教えてもらえなかったが、セバスチャンの顔を見ると納得のいく結果だったのだろう。
木工細工も職人がアイディアを凝らした面白い物が出来上がっている。
窯に設置した魔道具も問題無く動作している。
1ヶ月が過ぎ、明後日に帰る事になり俺と浩司で考えていた今後の行動について話した。
「俺と浩司なんだけど、帰りは別行動を取らせてもらいたい。
良い機会なので、マクニス王国に有るギリス教の本拠地を見てきたいと思う。」
マクニス王国でのギリス教の中心となる町は、ここから馬車で20日程の場所に在る。
聖地と呼ばれる場所は4大王国の1つジレット王国にあるが、他の王国には拠点となる町が存在する。
ブルネリ公爵が調べた所、奴等の動きが活発化している。
今までは、水晶の玉を使った治療で信者を集めていたが、ブルネリ公爵が広めてくれたお蔭で影響は抑えられている。
ただ、残念ながら獣人差別を助長する事に成功している町も有った。
何が出来るかは分からないが、自分達の生活を邪魔する存在を確認しておきたかった。
いざとなれば、エアウォークで逃げ出せる俺と浩司の2人で動くのがベストだろう。
レオとアルが何か言いたそうだったが、同意してくれた。
「無茶だけはするなよ。俺達はラグテルの町で待っている。」
ガラがそう言うと、これから行く町についての資料を渡してくれた。
こういう時の為に、色々と調べてくれている。
『拓、吾輩の事を忘れてはいけないにゃ。2人が心配にゃので、吾輩も付いて行くにゃ。』
『そうじゃな。2人の暴走を止めるのに、儂以外にも居た方が良いじゃろう。』
この1人と1匹の方が暴走するが、仕方がないか。
2日後、町の人達全員ではないかという人に見送られて、ロダン侯爵領を後にした。
モーゼスさん、ジークフリートさんも、やっと臭いが取れ普通の姿で見送ってくれていた。
ロダン侯爵領から離れた所に来た所で
「それじゃ、少し偵察に行ってくるね。」
皆に挨拶をして、俺と浩司、グリム、ヤマトでギリス教の中心となる町、クルアに向けてエアウォークで走り始めた。
『快適にゃ。走ると言うより、空を飛んでいる感じにゃ。』
エアウォークは足に付けた魔道具を使い闇の魔力で飛ぶように走る事が出来る。
闇の魔力を持っていない浩司では俺より魔力を多く消費する為、ヤマトは俺が持っている。
ヤマトはこのスピード感が気に入ったみたいで、初めは抱いていたが、今では頭の上に乗って楽しんでいた。
浩司が頑張ってくれ、後1日も歩けばクルアの町に着く所までやってくることが出来た。
「浩司お疲れ様、テントを設置するから休んでて。」
野営場として設けられている広場に、結構な人が集まっていたので、俺達は外れの方にテントを張る事にした。
「獣人が1人も居ないな。」
野営をしている人達を見て、浩司がつぶやく。
「まぁ、ギリス教の本拠地に向かう街道だからね。何で排他的な神様なんて信じるのかな。」
「拓ちゃんって、元から神を信じていないだろ。」
「信じてないね。それなら高次元生物や宇宙人の方が現実的だよ。
宗教は人をまとめる為に作り出した道具だと思っているから。」
「神より科学を信じるってタイプか。」
「どちらかと言うと、そうかな。浩司は信じているの?」
「俺も信じていないな。ただ、ラグビーの試合前なんかは、皆で神社に参拝に行ったりしてたけどな。」
「それって、困った時の神頼み。」
「いや、結局は自分達の力が頼りだからな。ただのゲン担ぎだ。」
そんなものだよな。
この人達は、何でこの神を信じているんだ。信仰心が理解できない俺には一生分からないかも知れない。
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