異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

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276この冬、一儲けしてしまおう計画

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城に戻り、購入した置物やアクセサリーに手を加えていると。

「拓ちゃん、今度は何をやるつもりだ。」

と浩司が俺の作業を覗いてくる。
凄い考えでは無いので、期待を込めた顔で見ないで欲しい。

「一応、ロダン侯爵領の復興への兆しが見えて来たけど、暫くは厳しいままだろ。
 それで、少しバイトになりそうなことを考えている所。」

俺の周りには、OZやクリーム、セバスチャンまでワラワラと集まってくる。
考えを聞かせろと言うので、俺が手を加えた木工細工や用意していた服を取り出す。

「では、俺が考えていたことを説明します。題して、
 木工細工を光らせて、この冬、一儲けしてしまおう計画!」

俺が自分で拍手をすると、エチゴさんとレオ、セバスチャンだけが拍手に付き合ってくれた。
人に質問をしておいて、ノリの悪い人達だ。

「以前、光るガラスのブローチを売ろうとして中止になったよね。
 そこで今回は、こちらの木工細工でやってみようかと考えていたんだ。
 これなら昔から作られているので、問題にはならない。」

カーテンを閉めて、サンプルとして作ってみた木のブローチや飾り物を光らせてみせると
皆が、手に取って感心してくれている。

「暖かみが有って良いと思わない。イルミネーションの盛り上がりも有るから光り物が売れると思うんだ。
 そして、この服を着れば客寄せも完璧。」

服の上から装着できるようになっているので、実際にジェニファーさん、浩司、ガラに着てもらう。

「3人とも、服に魔力を流してみて。」

3人が魔力を流すと、服が淡く光った。薄い生地の下に光の魔道具を仕込んである。

「素敵じゃない。こんな服を着ていたら驚くわよ。光る置物やアクセサリーも良いと思う。」

ジェニファーさんのはスカートの裾が広がったドレス風。背中に付いた天使の羽も光っている。
服を気に入ってくれたみたいで、クルクル回っている。

「ただ、問題も有るんだ。売り上げを求めるなら、何百個と必要となる。
 光の魔道具は3千個は作ってあるので量だけなら問題無いけど、俺から大量に渡す訳にはいかないし。」

皆、納得してくれたみたいだ。
トリス錬成術師の工房で働く錬成術師でも1日、数十個しか作れない。
イルミネーションの反応を見ても、渡す方法を考えた方が良いだろう。

「なぁ、拓。これってラグテルの服屋に頼んでいた奴だよな。元々は何に使う予定だったんだ。」

ガラが光る服をいじりながら聞いてくる。

「ブルネリさん、サリナお姉さん、バラン将軍がパレードの時に着たら面白いと思って用意してみたんだ。
 ただ、これだとブルネリさんと交渉材料としては弱いから、今回は売り子さんに着てもらおうと思って。」

「旦那様と交渉ですか?」

セバスチャンが不思議そうに聞いてくる。

「臨時売り場のスペースです。何とかならないかと。」

イルミネーションの時期は露店の場所すら空きが無くなる。今からでは普通にやっては割り込む事は出来ないだろう。

「旦那様なら、頼めば対応して頂けるのではないでしょうか。」

「ロダン侯爵としては、これ以上借りを作るのは嫌がるでしょう。」

「そういう事ですか。しかし、方法が有ったとしても、拓様が光の魔道具を無料で配るだけになりませんか。」

「そんな事は無いですよ。職人の方々から凄すぎるプレゼントをもらったじゃないですか。」

俺が使わせてもらっている部屋には素晴らしい陶器が並んでいる。
あの後も、職人が新しい窯で初めて焼いた自信作の陶器を俺にプレゼントしてくれていた。
どれも素晴らしく、十分過ぎる報酬だった。

「では、拓様。私に光の魔道具を使わせて頂けないでしょうか。
 それと光る服を貸して頂ければ、売り場について旦那様と交渉させて頂きます。
 もちろん、誰にも貸し借りが無い様にまとめてみせますので安心して下さい。」

どうするのか聞いてみたが、「教えてしまっては、皆様を驚かすとういう私の報酬が無くなってしまいます。」と言われてしまった。
セバスチャンなら問題ないだろうが、これ以上サリナ姫達の影響を受けないでいて欲しい。
後は、ロダン侯爵に光の魔道具を渡す方法なんだが

「でしたら、光る木工細工については、私の方で対応しましょう。
 商人として話をまとめれば問題にはならないでしょうから。」

とエチゴさん経由でロダン侯爵に光の魔道具が売られ、光る木工品が作られる事となった。
セバスチャンの分と合わせて5百個も有れば十分と思っていたが、手持ち全ての3千個を売る事になった。
売り上げは、そのまま俺に渡され、エチゴさんに手数料を払おうとしても辞退された。
木工細工の職人も新しい試みに張り切り、遅くまで色々なアイディアを出し合っている。

俺は1人、空いた時間で光の魔道具を作っていた。

『拓は知りあってから、時間が有れば魔道具を作ってにゃいか。』

『ここに来る前は、炎の魔道具作り続け、今度は光の魔道具作りか。
 全く、少しは休んだ方が良いぞ。休みを取るのも必要じゃ。』

2人が言うのも分かるが、やりたい事が多過ぎる。
しかし確かに働き過ぎだ。これが終わったら、浩司と2人でデートをしよう。
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