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255地下庭園1

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ピース医師とトリス錬成術師の部屋以外の6部屋は全て同じ構造だ。
入るとすぐ右側がクローセット謙、荷物置き場。剣や鎧も置くだけの十分な広さが有る。
部屋には簡易的なキッチンが付いていて、セミダブルのベットと小さめのテーブルを用意した。
上品なホテルの1室というコンセプトで内装は白とダークブラウンで落ち着いた高級感を出してみたつもりだ。
後で好きなように変えてもらえば良いだろう。

「凄い、こんなに素敵な部屋に泊めてもらって良いの。」

「キッチンも付いているのね。」

ジェニファーさんとロビンさんが部屋の中を見て喜んでいる。
男性陣も気に入ってくれている様だ。

「食事は1階でするとしても、お湯を沸かしたり、簡単な調理が出来た方が良いでしょうから。
 小さいですが冷蔵庫を付けておきましたので飲み物でも冷やすのに使って下さい。」

クリームから「お~~」との声が上がる。

「それにしても、カーテンを付けてあると、外が有る感じになるな。」

部屋を眺めていたニコラスさんのセリフに、クリームのメンバーが頷いている。

「そのカーテンは飾りでは無いですよ。当然、外も有ります。
 待った。カーテンを開けないで。」

ニコラスさんがカーテンを開けようとするのを止め、クリームのメンバーをカーテンの前に立たせて、浩司とガラがカーテンを開ける為にスタンバイしてもらう。
第3者に公開するのは初めてになるので、正直ドキドキだ。

「では、初公開。カーテン、オープン!!」

俺の掛け声と共に、カーテンが一気に開かれる。

「「「・・・」」」

クリームのメンバーが窓の外を見た後、一斉に後ろに居る俺の方を振り向くと、また窓の外を見る。
一糸乱れぬその動作は、まさにコント。
Aランクの冒険者は、お笑いの訓練もしているのだろうか?

「なぁ、拓。何で地下室にこんな洞窟があるんだ。」

まるで変な物を見た様な感じで、ジークさんが聞いてくる。
窓の外はテラスがあり、その先には洞窟が広がっている。

「どうです。自画自賛ですが、なかなか良いでしょ。
 せっかくですから、テラスに出てみませんか。」

直ぐ上は岩の天井で、洞窟の部分は部屋より更に低くなってる。
一番奥には滝があり、小さい泉がある。
ここからでは、滝の上側は見る事が出来ない。
水中ライトアップで水が光を放ち、滝壷からの光で滝自体も光って見える。
周辺の岩場には水晶が光っている。
そして、天井や側面も小さな淡い光が・・・
全体的に薄暗く、目に優しい幻想的な光。
これぞ、俺の力作だ。
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