異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日

文字の大きさ
上 下
179 / 761

179地下へ

しおりを挟む
次の日、朝食を食べ終わると俺達はテントを拡張バッグにしまった。

「皆さん、テントをしまってどうされたんですか。」

「一応、何が有っても大丈夫なように、荷物を持っていこうかと思いまして。
 直ぐにセッティング出来ますしね。
 さぁ、遺跡へ出発しましょう!」

オリバー隊長に連れられて俺達は遺跡の方へ移動する。
遺跡に入る俺達を入れて6部隊、32名。バラン将軍はポトリ教授と行動する。
2部隊は、地上部分の探索を続け、4部隊は地下の探索を行う。
もちろん、俺達やバラン将軍は地下の探索だ。
クリームのメンバーと兵士5名は拠点の警備を行う。

「クリームの皆さんお疲れ様です。警備に残る兵士の人と、お昼にどうぞ。」

ジークに葉で包んだ弁当を渡す。

「拓、これって、もしかして」
「押し寿司とババロアです。拡張バッグに入れて保管しておいて下さい。
 兵士の人達の分も有るので、皆さんでどうぞ。
 では、行ってきます。」
「お~、ありがとうな。気をつけて行けよ。」

地下への階段は建物の中央近くに有った。横にはエレベータの跡らしい縦穴。
扉は内側に落ちてしまったみたいだ。
下を覗いてみたが、底が見えない。光魔法で照らしてみたが、何かに吸収される感じで下まで明りは届かない。

「階段を下りるぞ。何が有るか分からない。気をつけて進め。」

バラン将軍を先頭に、階段を下り始める。
地下1F、2Fは柱が有るだけの広いフロアー
崩れた机等や、元が何か分からないゴミが転がっている。
地下3Fは6m近い高さを持っているが、朽ちた棚だけが並んでいる。
たぶん、倉庫だったのではないだろうか。
地上は瓦礫の下敷きになっていたため分からなかったが、俺達が入ってきた入口付近にはもう一つ大きな縦穴が有った。
地下1F、2Fには出入り口は無かったが、3Fには部屋の高さに合わせた扉が付いていた。

「しかし、何も残ってないな。きれいに全て持って行かれたみたいだね。
 それに、この縦穴も未だ底が見えないし、どこまで続いているんだ。」
「本当に真っ暗だな。もう、深さ的には4、5階分は下りただろ。こんな地下深くで何をしていたんだ。」
「何だろうね。バイオハザードの可能性がある生物兵器だったりして。」

何が出てくるのか楽しみだな。
しかし、生物兵器だった時は、悪いが完全に消滅した方が良いだろう。

「怖い事言うなよ。何で拓ちゃんはそんなに嬉しそうなんだよ。」

『何じゃ、そのバイオハザードとは。』

「生物災害のことかな。例えば致死性の細菌とか。
 そういう細菌を実験で扱う場合、何かあっても対処できるように隔離できる場所で行うんだ。
 こんな風に、地下深くとかね。」

『なるほど。もしかすると、魔力を阻害する何かかも知れんぞ。』

そう考えると、今の状況も分かりやすいな。それも降りて行けば、自ずと分かるか。

「浩司、拓、縦穴を覗いて何やっているんだよ。この階で昼を食べてから下の階に降りるってさ。」

ガラに呼ばれて、皆の所に戻る。
昼食を食べ終えて更に階段を下りるが、なかなか下の階に着かない。
10階分くらい下りて階段が終わった。ここが、この建屋の一番下になるみたいだ。
目の前には、山脈に在った遺跡と同じ扉が有った。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語

Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。 チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。 その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。 さぁ、どん底から這い上がろうか そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。 少年は英雄への道を歩き始めるのだった。 ※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

転生社畜、転生先でも社畜ジョブ「書記」でブラック労働し、20年。前人未到のジョブレベルカンストからの大覚醒成り上がり!

nineyu
ファンタジー
 男は絶望していた。  使い潰され、いびられ、社畜生活に疲れ、気がつけば死に場所を求めて樹海を歩いていた。  しかし、樹海の先は異世界で、転生の影響か体も若返っていた!  リスタートと思い、自由に暮らしたいと思うも、手に入れていたスキルは前世の影響らしく、気がつけば変わらない社畜生活に、、  そんな不幸な男の転機はそこから20年。  累計四十年の社畜ジョブが、遂に覚醒する!!

称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~

しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」 病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?! 女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。 そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!? そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?! しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。 異世界転生の王道を行く最強無双劇!!! ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!! 小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?

歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。 それから数十年が経ち、気づけば38歳。 のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。 しかしーー 「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」 突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。 これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。 ※書籍化のため更新をストップします。

無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す

紅月シン
ファンタジー
 七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。  才能限界0。  それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。  レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。  つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。  だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。  その結果として実家の公爵家を追放されたことも。  同日に前世の記憶を思い出したことも。  一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。  その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。  スキル。  そして、自らのスキルである限界突破。  やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。 ※小説家になろう様にも投稿しています

大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います

町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。

元外科医の俺が異世界で何が出来るだろうか?~現代医療の技術で異世界チート無双~

冒険者ギルド酒場 チューイ
ファンタジー
魔法は奇跡の力。そんな魔法と現在医療の知識と技術を持った俺が異世界でチートする。神奈川県の大和市にある冒険者ギルド酒場の冒険者タカミの話を小説にしてみました。  俺の名前は、加山タカミ。48歳独身。現在、救命救急の医師として現役バリバリ最前線で馬車馬のごとく働いている。俺の両親は、俺が幼いころバスの転落事故で俺をかばって亡くなった。その時の無念を糧に猛勉強して医師になった。俺を育ててくれた、ばーちゃんとじーちゃんも既に亡くなってしまっている。つまり、俺は天涯孤独なわけだ。職場でも患者第一主義で同僚との付き合いは仕事以外にほとんどなかった。しかし、医師としての技量は他の医師と比較しても評価は高い。別に自分以外の人が嫌いというわけでもない。つまり、ボッチ時間が長かったのである意味コミ障気味になっている。今日も相変わらず忙しい日常を過ごしている。 そんなある日、俺は一人の少女を庇って事故にあう。そして、気が付いてみれば・・・ 「俺、死んでるじゃん・・・」 目の前に現れたのは結構”チャラ”そうな自称 創造神。彼とのやり取りで俺は異世界に転生する事になった。 新たな家族と仲間と出会い、翻弄しながら異世界での生活を始める。しかし、医療水準の低い異世界。俺の新たな運命が始まった。  元外科医の加山タカミが持つ医療知識と技術で本来持つ宿命を異世界で発揮する。自分の宿命とは何か翻弄しながら異世界でチート無双する様子の物語。冒険者ギルド酒場 大和支部の冒険者の英雄譚。

異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた

りゅう
ファンタジー
 異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。  いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。  その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。

処理中です...