167 / 761
167喧嘩
しおりを挟む
そういう事なら、容赦する必要はないな。
俺だって、毎日、剣や格闘技の訓練を受けているんだ。舐めるなよ。
我儘な子が火魔法放つまで待ってシールドで防ぐと、体を強化して殴って殴って殴り倒す。
人に火をぶつけようとしたんだ。完全に正当防衛だろう。
我儘な子の御付が俺に向かおうとする所で、クリームのメンバーが割り込み
「子供の喧嘩に、大人が口を出すつもりか。」
ジークさんの本気の一睨みで、身動きが取れないみたいだ。で、我儘な子はと言うと
「何をしやがる。お前等なんて、俺と比べたらゴミなんだぞ。ゴミの癖に楯突きやがって。」
鼻血を流しながら立ち上がるので、腹に蹴りを入れ吹っ飛ばす。
我儘な子は泣きそうになりながら逃げだし、お供の男も慌てて後を追いかけて行った。
足元にシールドを張って、転ばせる位のオマケは愛嬌だ。
「で、あの子は何。」
男の子に尋ねると、大型船を所有している金持ちのお坊ちゃんだった。
男共を引き連れてこの辺の住人を罵倒し、反抗した人はお供の男達に叩きのめされたらしい。
親が力を持っているため手出し出来ず、治安部隊が出れる程の騒ぎを起こすほど馬鹿では無いらしい。
その夜、宿に叩きのめした我儘お坊ちゃんとその両親が自兵団を引き連れて俺達に抗議しにやってきた。
「儂の子を傷つけた責任を取れ。貴様の様なガキがふざけるな。」
俺が言い返そうとすると、クリームのメンバーが間に割って入った。
「何を言っているの。先に仕掛けてきたのは、その子でしょう。
火の魔法まで使って、人を殺そうとしたのよ。
むしろ、あの程度で済ませてもらった事に感謝しなさい。
私だったら、五体満足な状態で帰さなかったわよ。」
ジェニファーさんの言葉に我儘お坊ちゃん両親は頭に来たみたいだが、彼等がAランクの冒険者と知っていたのか、矛先をバラン将軍に向けたが、軽くあしらわれていた。
そして帰る間際に言った言葉。
「ただの平民出の癖に調子に乗りおって。儂等と貴様程度の人種の価値の差も分からんとは所詮ゴミだな。
獣人とつるんでいるのがお似合いだ。」
最後に、レオやアルを馬鹿にしたように見ていた。
この子にして、あの親有って所か。胸糞の悪い奴らだ。
食後、宿を抜けようとした俺に、浩司が声を掛けてくる。
「拓ちゃん、いったい今から何処に行くのかな。」
「ちょっと、夜の散歩に行こうかと。風が気持ちいいしね。」
「・・・夜の散歩ね。」
浩司に胡散臭そうに見られて居心地が悪い。
「だったら、俺達も付き合わせてもらおうかな。」
後ろを見るとバラン将軍、オリバー隊長、OZにクリームが勢揃い。
どうやら、バラン将軍の闇の魔力で気配を消していたみたいだ。
普段から探索魔法を使っているのに全く気付かなかった。
「拓殿でも気付けなかったみたいなら、俺の魔力も捨てたもんじゃないな。
ガラ殿とレオ殿に何か行動を起こすのではないかと言われ、待っていて正解だったかな。」
バラン将軍は何時もの通り顔は笑っているが迫力が有る。
これは怒っているのかな。
『これだけの人数を完全に隠すとは、なかなかの腕じゃな。』
「あの子達の地区で、少し治療をしてこようと思っていただけですよ。
ほら、水晶の玉も持っている事ですし、せっかくだから使ってみようかと。
OZのメンバーは頑丈な人ばかりで使う機会が無いから。」
結局、子供達の住んでいる地区で俺とエチゴさん、ガラ、そしてトムさんが水晶の玉を使い住民の濁った気を吸い取っていく。
クリームのメンバーもブルネリ公爵から水晶の玉を報酬として貰っていたそうだ。
光魔法を使える兵士の方3人も、私服に着替えて付き合ってくれた。
怪我をしても治療を受けられず、殆どの人が酷い状態だった。
治療を終えた時には、もうじき日の出の時間になっていた。
皆、ほぼ限界まで魔力を使い果たしダウン状態。
『Aランクのトムと同等の作業が出来るとはエチゴもガラも上達したもんじゃ。
以前なら、半分も治療出来なかったじゃろう。』
水晶の玉に溜まった濁った気は、少しづつ放ち自然界で浄化する必要がある。
吸い出した濁った気を俺の水晶の玉に移し、浄化するため移動しようとすると浩司が付いてきた。
俺だって、毎日、剣や格闘技の訓練を受けているんだ。舐めるなよ。
我儘な子が火魔法放つまで待ってシールドで防ぐと、体を強化して殴って殴って殴り倒す。
人に火をぶつけようとしたんだ。完全に正当防衛だろう。
我儘な子の御付が俺に向かおうとする所で、クリームのメンバーが割り込み
「子供の喧嘩に、大人が口を出すつもりか。」
ジークさんの本気の一睨みで、身動きが取れないみたいだ。で、我儘な子はと言うと
「何をしやがる。お前等なんて、俺と比べたらゴミなんだぞ。ゴミの癖に楯突きやがって。」
鼻血を流しながら立ち上がるので、腹に蹴りを入れ吹っ飛ばす。
我儘な子は泣きそうになりながら逃げだし、お供の男も慌てて後を追いかけて行った。
足元にシールドを張って、転ばせる位のオマケは愛嬌だ。
「で、あの子は何。」
男の子に尋ねると、大型船を所有している金持ちのお坊ちゃんだった。
男共を引き連れてこの辺の住人を罵倒し、反抗した人はお供の男達に叩きのめされたらしい。
親が力を持っているため手出し出来ず、治安部隊が出れる程の騒ぎを起こすほど馬鹿では無いらしい。
その夜、宿に叩きのめした我儘お坊ちゃんとその両親が自兵団を引き連れて俺達に抗議しにやってきた。
「儂の子を傷つけた責任を取れ。貴様の様なガキがふざけるな。」
俺が言い返そうとすると、クリームのメンバーが間に割って入った。
「何を言っているの。先に仕掛けてきたのは、その子でしょう。
火の魔法まで使って、人を殺そうとしたのよ。
むしろ、あの程度で済ませてもらった事に感謝しなさい。
私だったら、五体満足な状態で帰さなかったわよ。」
ジェニファーさんの言葉に我儘お坊ちゃん両親は頭に来たみたいだが、彼等がAランクの冒険者と知っていたのか、矛先をバラン将軍に向けたが、軽くあしらわれていた。
そして帰る間際に言った言葉。
「ただの平民出の癖に調子に乗りおって。儂等と貴様程度の人種の価値の差も分からんとは所詮ゴミだな。
獣人とつるんでいるのがお似合いだ。」
最後に、レオやアルを馬鹿にしたように見ていた。
この子にして、あの親有って所か。胸糞の悪い奴らだ。
食後、宿を抜けようとした俺に、浩司が声を掛けてくる。
「拓ちゃん、いったい今から何処に行くのかな。」
「ちょっと、夜の散歩に行こうかと。風が気持ちいいしね。」
「・・・夜の散歩ね。」
浩司に胡散臭そうに見られて居心地が悪い。
「だったら、俺達も付き合わせてもらおうかな。」
後ろを見るとバラン将軍、オリバー隊長、OZにクリームが勢揃い。
どうやら、バラン将軍の闇の魔力で気配を消していたみたいだ。
普段から探索魔法を使っているのに全く気付かなかった。
「拓殿でも気付けなかったみたいなら、俺の魔力も捨てたもんじゃないな。
ガラ殿とレオ殿に何か行動を起こすのではないかと言われ、待っていて正解だったかな。」
バラン将軍は何時もの通り顔は笑っているが迫力が有る。
これは怒っているのかな。
『これだけの人数を完全に隠すとは、なかなかの腕じゃな。』
「あの子達の地区で、少し治療をしてこようと思っていただけですよ。
ほら、水晶の玉も持っている事ですし、せっかくだから使ってみようかと。
OZのメンバーは頑丈な人ばかりで使う機会が無いから。」
結局、子供達の住んでいる地区で俺とエチゴさん、ガラ、そしてトムさんが水晶の玉を使い住民の濁った気を吸い取っていく。
クリームのメンバーもブルネリ公爵から水晶の玉を報酬として貰っていたそうだ。
光魔法を使える兵士の方3人も、私服に着替えて付き合ってくれた。
怪我をしても治療を受けられず、殆どの人が酷い状態だった。
治療を終えた時には、もうじき日の出の時間になっていた。
皆、ほぼ限界まで魔力を使い果たしダウン状態。
『Aランクのトムと同等の作業が出来るとはエチゴもガラも上達したもんじゃ。
以前なら、半分も治療出来なかったじゃろう。』
水晶の玉に溜まった濁った気は、少しづつ放ち自然界で浄化する必要がある。
吸い出した濁った気を俺の水晶の玉に移し、浄化するため移動しようとすると浩司が付いてきた。
25
お気に入りに追加
215
あなたにおすすめの小説

称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~
しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」
病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?!
女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。
そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!?
そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?!
しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。
異世界転生の王道を行く最強無双劇!!!
ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!!
小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

序盤でざまぁされる人望ゼロの無能リーダーに転生したので隠れチート主人公を追放せず可愛がったら、なぜか俺の方が英雄扱いされるようになっていた
砂礫レキ
ファンタジー
35歳独身社会人の灰村タクミ。
彼は実家の母から学生時代夢中で書いていた小説をゴミとして燃やしたと電話で告げられる。
そして落ち込んでいる所を通り魔に襲われ死亡した。
死の間際思い出したタクミの夢、それは「自分の書いた物語の主人公になる」ことだった。
その願いが叶ったのか目覚めたタクミは見覚えのあるファンタジー世界の中にいた。
しかし望んでいた主人公「クロノ・ナイトレイ」の姿ではなく、
主人公を追放し序盤で惨めに死ぬ冒険者パーティーの無能リーダー「アルヴァ・グレイブラッド」として。
自尊心が地の底まで落ちているタクミがチート主人公であるクロノに嫉妬する筈もなく、
寧ろ無能と見下されているクロノの実力を周囲に伝え先輩冒険者として支え始める。
結果、アルヴァを粗野で無能なリーダーだと見下していたパーティーメンバーや、
自警団、街の住民たちの視線が変わり始めて……?
更新は昼頃になります。

元外科医の俺が異世界で何が出来るだろうか?~現代医療の技術で異世界チート無双~
冒険者ギルド酒場 チューイ
ファンタジー
魔法は奇跡の力。そんな魔法と現在医療の知識と技術を持った俺が異世界でチートする。神奈川県の大和市にある冒険者ギルド酒場の冒険者タカミの話を小説にしてみました。
俺の名前は、加山タカミ。48歳独身。現在、救命救急の医師として現役バリバリ最前線で馬車馬のごとく働いている。俺の両親は、俺が幼いころバスの転落事故で俺をかばって亡くなった。その時の無念を糧に猛勉強して医師になった。俺を育ててくれた、ばーちゃんとじーちゃんも既に亡くなってしまっている。つまり、俺は天涯孤独なわけだ。職場でも患者第一主義で同僚との付き合いは仕事以外にほとんどなかった。しかし、医師としての技量は他の医師と比較しても評価は高い。別に自分以外の人が嫌いというわけでもない。つまり、ボッチ時間が長かったのである意味コミ障気味になっている。今日も相変わらず忙しい日常を過ごしている。
そんなある日、俺は一人の少女を庇って事故にあう。そして、気が付いてみれば・・・
「俺、死んでるじゃん・・・」
目の前に現れたのは結構”チャラ”そうな自称 創造神。彼とのやり取りで俺は異世界に転生する事になった。
新たな家族と仲間と出会い、翻弄しながら異世界での生活を始める。しかし、医療水準の低い異世界。俺の新たな運命が始まった。
元外科医の加山タカミが持つ医療知識と技術で本来持つ宿命を異世界で発揮する。自分の宿命とは何か翻弄しながら異世界でチート無双する様子の物語。冒険者ギルド酒場 大和支部の冒険者の英雄譚。
レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。
玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!?
成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに!
故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。
この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。
持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。
主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。
期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。
その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。
仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!?
美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。
この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。


レベル上限5の解体士 解体しかできない役立たずだったけど5レベルになったら世界が変わりました
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
前世で不慮な事故で死んだ僕、今の名はティル
異世界に転生できたのはいいけど、チートは持っていなかったから大変だった
孤児として孤児院で育った僕は育ての親のシスター、エレステナさんに何かできないかといつも思っていた
そう思っていたある日、いつも働いていた冒険者ギルドの解体室で魔物の解体をしていると、まだ死んでいない魔物が混ざっていた
その魔物を解体して絶命させると5レベルとなり上限に達したんだ。普通の人は上限が99と言われているのに僕は5おかしな話だ。
5レベルになったら世界が変わりました

外れスキル?だが最強だ ~不人気な土属性でも地球の知識で無双する~
海道一人
ファンタジー
俺は地球という異世界に転移し、六年後に元の世界へと戻ってきた。
地球は魔法が使えないかわりに科学という知識が発展していた。
俺が元の世界に戻ってきた時に身につけた特殊スキルはよりにもよって一番不人気の土属性だった。
だけど悔しくはない。
何故なら地球にいた六年間の間に身につけた知識がある。
そしてあらゆる物質を操れる土属性こそが最強だと知っているからだ。
ひょんなことから小さな村を襲ってきた山賊を土属性の力と地球の知識で討伐した俺はフィルド王国の調査隊長をしているアマーリアという女騎士と知り合うことになった。
アマーリアの協力もあってフィルド王国の首都ゴルドで暮らせるようになった俺は王国の陰で蠢く陰謀に巻き込まれていく。
フィルド王国を守るための俺の戦いが始まろうとしていた。
※この小説は小説家になろうとカクヨムにも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる